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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

フナダマ
1952年 佐賀県
舟玉さんは沖に出るとチリンチリンと鈴虫の鳴き声のようにいさむ。舟玉さんが出た方向を考え、網代を決める。舟玉さんの教えは舟によって異なるので、体験を重ねなければならない。なお、舟玉さんの「おいさみ」は60歳を過ぎるとまったく聞こえなくなる。

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フナダマサマ
2002年 山口県
船玉様は女である。良い凪を走る場合、トリカジ側からリリンという鈴の音がして、船玉様がイサメクとよい追手がする。シケをお報せ下さることもある。沖で魚をつくっても一切れは船玉様に、一切れは竜王様に上げることを忘れてはならない。
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フナダマサマ
1969年
船上で不思議な音がする。これを「船玉様がしげる」、「船玉様がいさむ」などと言った。船上の音はリインリインと鈴虫が鳴くように聞こえたりチンチンチンと強く激しくなる事もあり、その音が吉凶の前ぶれとして捉えられていた。
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フナダマサン
1958年 香川県
フナダマさんは風鈴のような澄んだ音がする。たいてい夜に聞こえる。チリンチリンという音は、フナダマさんの頭についている冠の飾り金が触れ合う音だという。それが聞こえる時は不吉なことが起きる。人間の寿命は五十歳で、それを過ぎると人間ではなくなり、船頭の資格もなくなる。それからはフナダマさんの鳴く音も聞こえなくなる。
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フネユウレイ
1975年 愛媛県
大抵の人は舟ゆうれいを見るという。舟になったり汽船になったりして、舟の先へ出る。舟ゆうれいをよけると、また先へ出る。舟ゆうれいをよけると、また先へ出る。汽船の舟ゆうれいは大変美しいが、音が少しもしない。
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フナダマサマ
1992年 宮崎県
船霊さまはチッチッチッ、チンチン、ジィーンジィーン、ツンツン、チチ、などと啼く。船霊さまが勇む、しげらっしゃる、おめかす、せせる、などと言う。強風や凪、災難や大漁の前兆。啼く場所や声の聞こえる方向、回数などにより異なるという。
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フナダマサマ
1992年 宮崎県
船霊さまは沖に出るとき「チッチッチッ」と声を出す。漁師はこれを聞くと「船霊さまが勇みなさったからマンがいい」と喜ぶ。漁師の家族もこの声を聞くことがある。
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フナダマサマ,(ゾクシン)
1981年 大分県
船霊様は「キチキチ」と鳴く。「キキケェー」と異常な声で鳴くのは荒天、または投錨場所が危険なことを告げる。温声は凪、平静を告げる。「チリリーン」と鳴くときは安全で大漁がある。
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フナタマノサエズリ
1973年 佐賀県
船魂は「チュチュチュ」という音で吉凶の前兆を示す。その音は船の表から艫へ移動する。この音を「船魂のサエズリ」、「船魂さんのサエサス」、「船魂さんがナカス」と呼ぶ。この音を聞くと必ず海はしけるという。船主は山にいても船魂のサエルのがわかるという。
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フナダマノサエズリ
1942年 新潟県
船霊の囀りは吉事の前兆である。鈴虫の鳴き声のように聞こえる。
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フナダマ
1929年 長崎県
どの船にもふなだまさまがいる。ふなだまさまの声は、山で虫の鳴く様だと言う。ふなだま様によってその声色が違い、「ぢっちんぢっちん」「ちりんちりん」「ちいちい」などという声がするという。
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フナダマサマ
1972年 長崎県
船霊様は女神で蛇などを嫌うという。また、船霊が鳴ることを「船霊様がヨロコバス」あるいは「ナリオラス」という。鈴虫のようにリンリンリンと鳴くときは船にとって都合の良い風が吹いて船がよく走るという。嵐などがある時には、船の後方から前に向かってチチチといさむという。
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フナダマサン
1993年 香川県
船霊さんは嵐が来るときにチョロンチョロンを鳴って知らせてくれる。取り舵から乗って面舵へ降りるといい、取り舵で鳴ると大漁だという。
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フナユウレイ、モウレンブネ
1956年 宮城県
黄昏時になると,沖の方からホーイホーイとこちらに呼びかける声が聞こえ,灯がちらちらと見える。やがて「桶貸してけれ」と無気味な声が聞こえてくると,漁師達は「もうれん船だ。亡霊船だ。」と囁き合って逃げ支度に入る。静かだった海がうねり始め,霧が立ちこめてくる。「桶貸してくれ」という声がなおも追いかけてきて,海霧の向こうにうっすらと船の形が見える。とても逃げ切れないと思ったら,アカ桶の底を抜いて投げてやる。そうしないと海水を掛けられて船が沈むか,暗礁に乗り上げて難破する,と今でも漁村の老人は信じている。
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フナユウレイ
1965年 高知県
昭和初年のこと。夜、イカ釣りに出かけたら、ヤイヤイと舵の声がする。見ると真白い帆掛け舟が、風に向かって近づいてくる。「来てみりゃ来るといい」とどなると、ゴンゴンいってどこまでもついてくる。二人の舟はだいぶ流されていた。無我夢中で舟を陸に揚げて、帰った。舟ゆうれいである。
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イソテング
2002年 愛知県
おじいさんが若かった頃、鳶ヶ崎に漁に行ったとき、今にも雨が降り出しそうな暗い夜だったが、面白いほど魚がとれ腰のびくはずっしりと重くなっていた。突然あたりが明るくなったので驚いて空を見上げると海田の海の方から大きな火の玉が2、3こちらに飛んできた。磯天狗と思いわらじを頭に載せ一心に念仏を唱えた。そのうち火の玉は南の方へ飛んでいったが、びくの魚はなくなっていた。
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フナダマサン
1958年 香川県
フナダマさんは寂しい所にいると必ずイサム。多くは夜にチッチッチ…と、こうろぎの鳴き声に似ている。災難があるときは速く鳴く。明治末か大正初年に叔父の兼松を乗せた船が難破した。その時兼松の奥さんは家で寝ていたが、転覆したのと同時刻に表の雨戸の外でフナダマさんがしきりにイサンでいた。フナダマさんが災難を知らせてくれた。
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フナタマサンノサエサス
1971年 佐賀県
有明海奥にある大詫間では、船魂を守護神として信仰し、船の中心部に祀る。船魂は天候が悪くなる前兆として「チュチュチュ」と虫の鳴き声のような音を出すと言われる。これを「船魂さんのサエサス」と呼んでいる。その音は船の表から艫へと移動することがあったという。
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フナユウレイ
1975年 愛媛県
海の難所を通る時には、舟幽霊に出会うことがある。よく見ると帆が風に逆らっていることが多く、がやがやと人の話し声はにぎやかで、人影が見えない。舟幽霊に出会ったときには進路を変えてはならない。変えると座礁する。まっすぐ進めば舟幽霊はパッと消えてしまう。
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ウジガミ、リュウゴン
1939年 佐賀県
漁の度ごとに、舟の上で故郷の氏神・出漁先の氏神とリュウゴンさんに向かって、二三コン投げるという。鯨を捕ったときには、その目玉を氏神に上げる。捕った鯨が目をつぶっていると、後が遠いという。
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シノヨチョウ,ヒノダマ
1986年 奈良県
死の予兆として、カラスの鳴き声を気にする。反対に、火の玉が川を渡って飛ぶのをみると、死にかけの人の寿命が3年延びる。
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