ムエンサマ 1960年 宮城県 無縁さまは死んだ人に憑く。オカミンサンに拝んで貰うと、どんなに供え物をしていても「足りない、足りない」というホトケがいる。それは無縁さんに取られているのであるから、無縁さんの分を別に1つ上げるとよい。上げないとゴセヤイテ1つ取り返すところを、4つも5つも取ってしまう。
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ヒダルガミ 1992年 ひだる神に憑かれると厄介である。飢えて死に、無縁となった人の霊が憑いているという。この霊のために盆には無縁仏供養をする。ひだる神も、弱い神なので力尽きた魂が集まってこの神になったのかもしれない。
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シンダヒトノタタリ 1995年 秋田県 死人を土葬にして供物をあげないで放っておくと、小さな子供に取り憑いて「物が食べたい」と言って台所などを走り回った。空腹で仕方ないせいだとゴミソに言われた。
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ムエンサマ 1964年 福島県 無縁さま(無縁仏)をそまつにするとたたりがあるという。かぜさえ無縁のたたりといわれた。
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(ビョウキ・ソウギニカンスルキンキ) 1956年 宮城県 死者の家族は二十一日間神社参りをしない。死人の出た時、先祖の忌日をお精進と称して魚、鳥、獣肉を食べない。葬式を三隣亡にすると近所に災いが起こる。寺の帰りに転ぶと凶、などの禁忌がある。
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イキリョウ 1976年 大分県 生霊は筋によって子孫に伝わるといわれている。結婚の時などは、その筋の人を避ける。筋の人と結婚をしたときは、年飯を食べることで新たに筋の家となるという。日常の交際は普通にする。
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ムエンボトケ 1976年 熊本県 嫁が行方不明になり、探しに行くと、無縁仏の墓のところで眠っていた。以後、嫁は病気になり、すべての髪が抜け落ちた。無縁仏は誰かにすがろうとしているので、世話をしてくれる人に憑く。だからなにもしない方がよいのだとされた。
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オニ,セキ 1979年 昔から「人が死ぬと鬼となり、鬼が死ぬと聻となる」といわれている。
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ムエンボトケ 1960年 兵庫県 無縁仏は人に祟るので怖れられた。主に祀ってほしい人に祟る。度々祟る仏には、墓石に煮えたぎった茶を注ぎかけると程度が軽くなる。墓地のついた田畑などを買うと買主に祟ることがある。
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モウジャ 1985年 和歌山県 人が亡くなったら、モッソ盛りの飯を亡者に供える。こうすると、死んだ人が那智山に参ってくる。昔の人は、よく那智に参る人に出会ったが、家に帰ってみるとその人は死んでいたという。
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ヤマウバ 1984年 岐阜県 男がものを食わない女を嫁にする。ある日様子を見ると4~5人の子どもに腹いっぱいたべさせ、自分は丸髷の中に握り飯を隠した。男は見つかって山姥になった女に食われそうになるが逃げた。山姥は蜘蛛に化けて男のところに来るが、いろりの火に投げ込まれて死んだ。
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ダイコクサマ 1965年 岩手県 十月十日に恵比寿大黒に供えたものを未婚の人に食べさせてはならない。縁が遠くなる。
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ムエンバト 1990年 静岡県 無縁鳩が「ワォーワォーワォー」と陰気くさく鳴くと人が死ぬ。
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ムエンボトケ,ツキモノ,ヘビガミ,イヌガミ,イナリ,ヤマノカミ 1967年 愛媛県 昔、ある人に無縁仏がついたことがある。憑き物はほかに蛇神、犬神、稲荷、山の神。話者はそのような憑き物落としをする。蛇神が憑くと物を言わなくなり、犬神が憑くとワンワン吠えるようになり、稲荷が憑くと油揚げと強飯を欲しがるのでわかる。話者によると、ある人が外の村に嫁いだところ、その家が憑き物筋だったので、以来この村にも憑き物が入って来たという。
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ソウシキ 1965年 岩手県 葬式のときにお墓に供えた物を鳥が食べなければ、仏が人を恋しがっており、近親者から仏に引っ張られて死ぬ人が出る。もし鳥がまったく食べなければ、その家の人が死ぬ。
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ムエンサマ 1943年 茨城県 大島の無縁様は女性からの信仰が篤い。無縁様は女の親子の行き倒れを祀ったとも言われ、夢に山伏が現れ祀ってくれと頼んだという。
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オチ 1956年 宮城県 稲のオチが出ると、死人が出て、豆のオチが出ると孫が出来るという。
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クワズニョウボウ,クモ 1977年 神奈川県 ある男がご飯を食べない娘を女房にしたいと言っていた所、蜘蛛が娘の姿となってやってきて、ご飯を食べないから嫁にして下さいと言うのでそうしてやった。しかし、確かに夫がいるときは食べないのだが、実はいないときには沢山ご飯を食べていた。これを見ていた近所のおばあさんが夫にこのことを話して知らせると、この女房を追い出そうということになった。
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モウレイ 1992年 宮崎県 海上の亡霊は餓鬼であるから、飯を海に投げてたべさせてやるとよい。
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シニビ 1956年 宮城県 死者の家で飲食すれば、「死火」を食べたと称して神を祭ることをタブーとするという。
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