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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ガキ
1926年 和歌山県
明治34年の冬の寒い日に、山道を歩いていたところガキに憑かれた。精神茫然として足が進まなくなり、1度は倒れてしまった。

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キツネ
1938年 長野県
明治35、6年頃の9月中旬の夕方、大工のお上さんが用事の帰りに雪に降られた。山を越えようとするが、いつまでたっても里につけない。人が通ったのでたすけを請うが、素通りされる。気付いてあたりを見回すと、雪は降っていなかった。通り過ぎた人は狐の化けたものだった。
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シリョウ
1985年 愛媛県
大正8年3月末、病気になり熱が出た。入院すると間もなく脳症で無意識となり、うわごとを言っていたという。5月になって正気づいたが、祈祷師に頼んだところ「死人のいた処を踏んだので死霊に取り付かれた」といって死霊を壺に封じ込めて夜中に山の中へ埋めたという。後で聞くと通学路の橋で明治時代に殺人事件があった。
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キツネツキ
1922年 兵庫県
狐がついた事例は明治20年ごろにあった。3、40歳の男が狐につままれて家出したのを、村人が捜索した。その人は木陰に蹲っていたが、目はつり上がり、手足も縮まって狐の形に似ていた。家に帰ってからはいわゆる狐憑きになって、油揚げや豆腐ならばいくらでも食べた。その人の父が狐を攻めて、出ねば捻り殺すというと狐は瘤の形になり手先に進んで行った。指先に追い詰められ、男は「出る出る」と連呼しながら倒れ、手の瘤は消えていた。その後3日寝つづけて、1ヶ月はぼんやりしていたという。
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ダル
1985年 和歌山県
ある人が友達と連れ立って尾根道を歩いていたら、一人が腹が減ってどうにもならなくなった。年上の友達が宿までどうにか連れてきて、食べ物を一膳食べさせるとまるで嘘のように治った。これはダルに憑かれたということだった。
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ダニ
1926年 和歌山県
山道を歩いていて、人間の餓死した亡魂が憑くことをダニツクと言い、憑かれると疲労を感じ、足が立たなくなる。
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テング
1936年 岐阜県
山道の老杉の根元で休んでいると、急に頭上に気配を感じた。見ると5,6間上の枝に高さ1尺もある一枚歯の下駄を履いた下半身が見えた。恐ろしくなりひれ伏すと1刻余り何かに押し付けられ動けなかった。
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オクリオオカミ
1992年 奈良県
明治2・30年の頃、夜遅く帰ってきたら、送り狼がついてきた。倒れると飛びつかれるので、気をつけてゆっくり歩いて帰った。家の入り口についたら、家の人に塩をまいてもらった。狼は塩を舐めて、去っていった。
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タヌキ
1981年 京都府
昭和34・5年頃、C男は鞍馬で鰯を買い、夜峠を越えて帰る途中、頭がぼーっとしておかしくなった。村の田んぼまで来ると手に下げた鰯の包みを下から何度も突き上げるものがいた。狸の仕業だという。
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キツネツキ
1974年 島根県
昭和41年にキツネツキがあった。憑いた女性は55才の未亡人で、憑かれたのは26歳女性である。足腰が痛んでなかなか治らないのでオガミテに見てもらったところ、憑いていることが判明した。憑かれた人の母と田の境界を巡って争ったことが原因という。キツネツキの噂が本人の耳に入り両家の関係はさらに悪化したという。
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キツネ
1985年 山梨県
Aさんが娘の頃、おばあさんがお湯に行ったのを峠を越して迎えに行くのに、小さい息子を連れて行って、キツネに騙されて道に迷い、夜じゅう山を歩いて、足も傷だらけになった。
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オサキ
1975年 群馬県
明治20年頃小学生の男子がオサキに憑かれた。親が何処から来たと尋ねると隣の部落からと答えた。浅葱の兵児帯が欲しくて来たというので、くれてやるから持って帰れと帯を投げるとそれを持って出て行った。道へ出るとき転んで倒れ、そのとたんオサキは落ちて正気に戻った。通学の途中に見て欲しくなったのである。
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タヌキ,オオニュウドウ
1930年 千葉県
明治30年ごろの小雨が降る朝、青年が人家から4、5丁の山道のソウマンドウ(斃馬を埋める所)のあたりで、向鉢巻の大入道とであい、通せんぼうされた。逃げ帰った青年に話を聞いた家人が見に行ったが、そこには何もいなかったため、狸に化かされたのだろうという話になった。青年は恐怖の余り高熱を発し、数日間寝込んだという。
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オッサン,オジサン
1932年 石川県
明治初年頃、子供が夜中から居なくなった。7、8日目にその子供が猫岩という岩頭にボンヤリとたたずんでいた。おじさんが一緒に来い、いい所につれていってやると言われた、と言ったまま、子供は口をつぐんだという。
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ハンニャ
1922年 大阪府
明治初年頃、ある若者が大阪である宿屋に泊まった。陰気な部屋に通されたので変えてくれと頼んだが他は一杯とのことだった。牛満頃になると首筋からゾクゾクしたかと思うと誰かが身体の上に乗ってきた。重くて身動きできなかったが、乗って来た者の顔を見ると般若のようで、曲がった角が生えて目がつり上がり、口が耳まで裂けて青い顔をしていた。冷たく生臭い息を吹きかけられ、一晩苦しんだ。女中の翌朝言うには実は色々怪異のあった部屋という。その後他の所に泊っても例の般若が現れるようになった。
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キツネ
1939年 秋田県
ある男が祭りを見に行った帰り夜も遅く、大平山の社のあたりで寒気を催し、目に見えない何者か大きな物に掴まれるような心地がした。次の日は稲荷の祭りの後片付けから戻る時に、気分が荒く募り、3日ばかり狂い続けて鎮まらなかった。それから半月、油揚げを欲しがり、飯も多く食べ、後に癒えた。大平山の社にノレキが住んでおり、それが狐を憑けたそうだ。狐憑きはノレキに頼んで離してもらうよりほかない。
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チッチ
1992年 宮崎県
昭和46年1月のこと。雨の日の午後六時ごろ、夜道を歩いていると、頭上でチッチッと鳴声がする。気に留めず歩いていたら、前後左右をチッチッチッチッと付き纏いだした。正体は見極めがたく、石を投げても効果がない。人家近くまで付きまとわれた。とにかく君が悪かった。村人に尋ねたら、「それはチッチというものだ。鳥だ」と教えられた。
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ネズミニオサレル
1960年 大阪府
昭和35年5月28日午前3時ごろ、寝付かれずにいると、突然恐ろしい力で眠りに引きずり込まれ、ものすごく苦しくなった。意識がはっきりしているので、本当に眠ったわけではないのだという。
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ダラシ
1920年 長崎県
中学時代、温泉岳に登った帰りに頭がボーッとなり、耳がカーンと響きだんだん遠くなり、歩けなくなったのを友人に助けられて帰ったことがあった。これもダラシが憑いたのかもしれない。
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ロウジン
1922年 三重県
ある時少年が行方知れずになり、3日ぐらいしてから呆然と畦道に佇んでいるのを発見された。顔面蒼白で非常に疲労していた。大熱に浮かされて5日ばかり寝こみ、ようやく回復して少年が言うには、夕方老人が現れ、あちこち連れて行かれ、帰ってくる時に今までのことを言ってはならないといって消えたという。それ以来少年は痩せ青ざめ、神経質になり、小学校の算術が出来なくなったと言う。
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ムジナ
1976年 宮城県
吉おじさんが炭焼小屋から山を下る途中、女に出会ったきり行方がわからなくなった。翌日、ある家の馬屋で頭に傷を負い、右足の親指がつぶれた状態で発見された。それから3年間一切外へ出ず、誰とも話もしなくなった。竹細工仕事をしながら生涯独身で暮らした。
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