キツネ,タタリ 1988年 茨城県 炭焼き小屋にご馳走をえおいておいたら狐に食べられたので、狐を殺した。するとその人の親が病気になってしまった。調べると祟りだと言われ、塩や線香でお祓いをした。
類似事例 |
|
キツネ 1980年 秋田県 狐を生け捕った人が狐に憑かれて、おかしくなった。お稲荷様が来て「狐を逃がせば治る」と言ったのでそうしたら、その通りに治った。
類似事例 |
|
キツネ 1981年 神奈川県 きれいな娘に狐が憑いて、油揚を手で食べたり、行燈の油をなめたりした。家の者が気付いて、娘を道の四ツ角へ連れて行き、「狐出てけ」とさんざんなぐったら娘の体から出ていった。
類似事例 |
|
キツネ 1938年 福井県 前からきた娘に牡丹餅をもらって食べると、それは馬糞であった。翌日、やって来た母親を馬に乗せて縛り付けると、正体を現したのは狐であった。吊るされた狐が命乞いをするので、尻に焼印を押して放した。以来、狐が出なくなった。
類似事例 |
|
キツネ,トウナイギツネ 1989年 鳥取県 戸上に藤内狐という狐がいて、馬子の魚を獲った。ある日、馬子の母に化けて出たので、馬の鞍に縛り付けて家に連れ帰り、焼けたベカ(鋤の金具)を尻に当てて仕返しした。藤内狐が住んでいたという洞窟が今もある。
類似事例 |
|
トヤゾネキツネ,キツネモチ 1922年 島根県 数十年前、ある家に恨みを持った女が、トヤゾネの狐に油揚げを持っていって、「あの家へ行って悩ましてくれ」と頼んだ。するとその家の主婦が狐憑きになった。大社に行って弓を引いてもらうなどしたが離れず、狐の言うには「子供が2、3匹いるし、自分の体は犬に食われて帰ることが出来ない」という。その家はそれ以来狐持といわれることになった。
類似事例 |
|
キツネ 1937年 岐阜県 狐は人となって「セク」ような音をだす。ある時馬方が馬を引いていると狐が娘となって馬に乗せてくれといった。馬方は娘を縄で結びつけて家に帰り、囲炉裏のアマに結び付けて火を焚くと狐となった。狐は「いぶりやきの、こせりやきの、すこのほん」とないて、将来郡上郡には住まないので助けてくれと頼んだ。馬方は放してり、狐は越前の某野に行ったが、狐を苦しめた家には病人が出たという。
類似事例 |
|
キツネ 1939年 岐阜県 下呂近郊の某医師の3代前の祖先は、山へ仕事に行ったときに狐が足を石で打ち動けなくなっているのを見て気の毒に重い、家に連れ帰り手当てをして全治した後に山に放した。狐はその礼として折れた骨を治す秘法を教えた。その為今日に至るまで大いに繁盛しているという。
類似事例 |
|
キツネ 1989年 群馬県 豆腐屋の帰りに油揚げをとられた。狐の仕業。
類似事例 |
|
キツネ 1970年 滋賀県 狐を捕らえて皮をはいで売ったりすると、狐が憑く。死んだ狐は特に憑きやすいという。
類似事例 |
|
キツネ 1974年 栃木県 炭焼きをしていた人が狐を殺して料理しようとしたら、その人の妻が狐につかれた。鉄砲で威したりして、狐を落とした。
類似事例 |
|
キツネ 1939年 新潟県 猟師が白狐を傷付けた。漢方医が家の中で、白狐を見つけ治療をした。翌朝、子供がこの白狐を生捕りにしてきたので、家で食べてしまった。数ヶ月後、怪火が出て、燃え広がり、全てを灰にしてしまった。
類似事例 |
|
キツネモチ 1922年 島根県 ある茶屋の婆さんは、昔ある家から狐を買い求めたといわれており、その婆さんに妬まれると狐に憑かれる。憑かれた家は祈祷や呪いをしてもらったりするが、それでも落ちなければ持ち主の婆さんを迎えに来させる。余り難儀をかけるので家族がその狐を封じてもらったといい、近頃はその話を聞かなくなった。
類似事例 |
|
キツネ,キツネツキ 1969年 山梨県 屋敷神に狐を祀る家がある。可愛がると金持ちになる。キツネツキの家は欲が深かったり、繁盛したりするという。そういう家から物を持って来ると狐がついてくる。病人が出ると、その狐がついたという。赤飯を炊いてくれなどと口走る。落とすには庭先に火を焚いて法印が火渡りをして、憑かれた人にもさせようとすると逃げ出して、倒れたら離れている。
類似事例 |
|
キツネツキ,ヤマイヌ 1979年 静岡県 昔は狐憑きが多かった。狐に憑かれた人は、死んだ人の話をしたり、予知をしたりしたという。油揚げをくれとも言う。狐を落とすために、山住神社にお札をもらいに行くというが、その帰りに振り返ると山犬が帰ってしまうという。また、御岳の行者が来てお供え物をしんぜて、そのお供え物に憑き物を閉じこめて刀で切る真似をして、川に流したり焼いたりすると言う。
類似事例 |
|
キツネ 1968年 佐賀県 昔は法印は、病人の原因は狐が憑いているのだといった。大工をしていた人で憑かれ易い人がいて、酒を飲んで隣村から帰って来るなどすると、憑かれることが多かった。落とすには湯立てをして、笹の葉で湯を撒くと、狐が湯に入れられると思って出て行く。また、憑かれた人の上に刀をぶら下げて、それを矢で射ると憑かれた人は飛び起きて走り出し、倒れると狐は落ちている。祈祷の最中に狐が「○○に憑いてくれ、と山で頼まれた」などと言うこともある。狐の好物は鼠の蒲焼と小豆飯。
類似事例 |
|
ネズミノヨウナチイサナキツネ 1982年 神奈川県 戸塚宿の神主が小さな狐を飼っていた。餌をやらないと人に憑くのだという。人の病気をよく治す人達は、狐が治したり、飲む薬を教えてくれるのだと言っていた。
類似事例 |
|
キツネ,トウビョウ 1922年 島根県 狐には自分の持っている狐を恨みのある人に憑けるのと、山の狐を頼んで憑けるのと2つある。狐持には先祖よりの狐持と、山の狐を頼んだのがそのまま居ついたのと、賭博場等で人の衣などを剥いで戻ったがその袂に狐が隠れていてそのまま居ついたのとがある。袂に隠れているのは犬神もトウビョウもある。
類似事例 |
|
オイヌサン,キツネ 1971年 岐阜県 狐に憑かれた人を治すには、串原集落の中山神社のお犬さんを借りてきて病人の枕元に置くとよい。
類似事例 |
|
キツネ,オトラギツネ 1931年 長野県 女衆に狐がついた。医者が針をさそうとするといやだいやだと布団のなかにもぐりこむ。狐つきに詳しいおかみさんが話すと、この家は店でうまいものがありそうだし、良い娘が火をたいていたので爪の間から入ったと放した。火ぶせのご祈祷をしたらぬけた。
類似事例 |
|