テンノウサマ 1969年 東京都 村の一部にキュウリとカボチャを作らず、どうしてもという時は天王様の許しを得てから作るという家がある。天王様の紋がキュウリの切り口とよく似ているためだという。
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(ゾクシン) 1983年 茨城県 作物禁忌と食物禁忌。上檜沢では台の沢の長岡ヨシエ家、長岡税家ではカボチャを作らない。大片平の平塚カツ子家ではショウガ、ニンニクを作らない。作ると不慮の災害や災難に必ずあうというが、買ったりもらったりして食べるのはかまわない、など。
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ビワ,キュウリ 1960年 愛媛県 昔、村に疫病が流行ったため広島県の鞆の浦の祇園様に願をかけてビワとキュウリを作らなくなったところ、病気がよくなった。数十年後、再びビワの木を栽培しはじめたが病人や死人が出たので、また願をかけた。以来、ビワとキュウリは作っていないという。また、6月15日は祇園様の命日なので、キュウリを食べてはいけないという。
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(ゾクシン) 1982年 山形県 食物と作物の禁忌。佐藤喜一郎家では、おにわどり様を祀っているため、ニワトリは飼わず、卵もイロリで煮炊きしない、肉は買って食べる。また、昔火災にあったため、味噌をつけたおにぎりは焼いて食べない。鈴木しょう太郎家では、キュウリを食べない。ただし、畑には植えている、など。
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キュウリ,テンノウサマ,サクモツキンキ,(ゾクシン) 1916年 千葉県 眞名には胡瓜を栽培しない家がある。昔、疫病が流行した時、天玉様に願掛けして難から免れることができたためだという。
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ガラボシ 1978年 和歌山県 天宮はカラボシなどによる水難を免れる神である。それを祀ったとき、キュウリを作らないと願立てたのは、キュウリは水との関係が非常に深いので、キュウリを食べてすぐに水に飛び込むと必ず死ぬといわれているためである。
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(ゾクシン) 1982年 群馬県 作物禁忌に関する俗信一束。○○姓の者はナスを作らない、○○イッケはキュウリを作らない、など。
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カキノキ,ヤクシサマ,オツゲ 1964年 福島県 北会津村のある部落では、薬師信仰から柿の木をうえてはならない禁忌があった。大正11、12年頃、耕地整理を機にこの植栽禁忌をとりやめようという提案があった。村の古老は反対したが、僧をたのんで薬師様に祈祷をしてもらい、「植えてもよい」とお告げをもらったため、柿の木を植えることにした。
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オニ 1988年 茨城県 宿集落の後藤姓の家は節分に豆を撒かない。先祖が鬼に助けられたことがあるからだと言う。
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イクサデシンダヒトノゲン 1983年 茨城県 昔、下檜沢の藤来ミサ家の人が畑に行くとなぜか気持ちが悪くなった。石が横たわっているのを見つけて立てたところ、何か字が書いてあった。これは戦で死んだ人の験ではないかと思って、供養した。それ以降は畑に行っても気持ち悪いこともなく、淋しくもなくなったという。
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ヤマンバ 1919年 奈良県 笹楽という部落がある。この近くに昔山姥が住んでいたが、ある時粽を食べたら茅で唇を切った。そのため粽を作れば祟りがあるといって笹楽では粽を作らない。また菱餅についても昔山姥がこれで喉を突いたために作らない。
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キュウリ,カボチャ 1963年 愛媛県 ある家の子供がキュウリを盗み、先方の家から躾が悪いと叱られた。先方ではどう躾けているのかと尋ねたところ、相手は子供を3つに斬ってしまった。以来、瀬井野のウスラヤ(現在は豊坂屋)ではキュウリを作らないという。また、大きなカボチャを切ったら中から蛇が出てきたので、以来、城師のヌルイではカボチャを作らないという。
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ハヤリヤマイ,アクマ,オニ 1986年 長野県 ある時、村に流行病がはやって大勢死人がでた。そこで庄屋は、これからは自分の家を悪魔の宿として貸すから流行病を村から追い出してくれと願をかけた。そうすると流行病は一段落したという。それから庄屋の家では節分のときに豆まきをしないで、障子をあけて悪魔や鬼を迎え入れるのだという。
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(ゾクシン) 1982年 山形県 佐藤喜一郎家では、喘息のような病気を治す、オニワドリ様を祀っているため、ニワトリは飼わず、鶏肉は買って食べるが、イロリで鶏卵を煮たりしてはならないという。
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ウシガミノタタリ 1974年 愛媛県 脇谷家で、昔、家族が次々重病にかかったので占うと牛神の祟りだといわれたので、一切牛肉を口にせず客にも出さないようにしたところ、幸福になったという。田原・金沢・山中の三家でも「牛神講」といって牛を祭っているが、火事で死んだ牛の祟りを恐れてだという。
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サクモツキンキ,ショウガ,トウモロコシ,カボチャ,(ゾクシン) 1916年 群馬県 生姜を作ると病人が出ると言って作らなかった。玉蜀黍や南瓜を作ると不吉なことが起こると言われていたが、迷信に過ぎないと考え玉蜀黍を植えておいたところ、玉蜀黍がなる前に妹が死んでしまった。
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(ゾクシン) 1971年 茨城県 きゅうりは殆んどの家が作らないが、それはきゅうりの種の形が天王様の紋と同じだからである。
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カッパ 1997年 青森県 河童の害を防ぐため、キュウリを沼や山田川へ流した。
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イシイモ,コウボウダイシ 1956年 宮城県 昔、空腹の弘法大師がこの下愛子の村を通るとき、一軒の家で老婆が煮ていたうまそうな里芋を所望したところ断られた。翌日からこの家の畑の芋は固くて食えない石芋にかわってしまった。
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サクモツキンキ,トウモロコシ,(ゾクシン) 1916年 千葉県 宗像神社の神官の分家では玉蜀黍を作らない。作れば不吉なことがあるという。その家から別家した母が玉蜀黍を作ったら、その年の暮れに父が急病で死んだ。
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