キツネ 1982年 東京都 子供がけがをしたので拝む人を頼んだら狐がやってきて憑いてしまった。狐はたかるのではなく頼ってくる。また人を頼んで拝んでもらい、狐を出した。その狐を放り出すわけにもいかないので、屋敷神にまつった。
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キツネ,モウジャ 1915年 愛知県 狐は墓場で亡者に向かい、供養追善の怠慢など家の者に不足はないかと問う。不足がないと亡者が応えれば狐は怒って糞をして去る。亡者が家の者を呪うことなどを依頼すれば、狐はその人に取り憑く。
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キツネ 1984年 高知県 狐憑きの女が、自分を理解してくれないと言い出した。始末が悪いので、神主が見てみると、祝詞に会わせて上下運動をしたり口はしりをするが、攻撃的である。この女が好きだから憑いたのだと言い残して、女は元に戻った。
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キツネ,トウビョウ 1922年 島根県 狐には自分の持っている狐を恨みのある人に憑けるのと、山の狐を頼んで憑けるのと2つある。狐持には先祖よりの狐持と、山の狐を頼んだのがそのまま居ついたのと、賭博場等で人の衣などを剥いで戻ったがその袂に狐が隠れていてそのまま居ついたのとがある。袂に隠れているのは犬神もトウビョウもある。
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キツネモチ 1953年 鳥取県 狐が憑いた人が字を書くようになった。横領した物を返す事などを約束させた後から男女関係が良くなった。老婆は、狐持ちからは嫁に行けないという。行く時は縁を切るが、婚礼の時などは困る。
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キツネモチ 1922年 島根県 ある茶屋の婆さんは、昔ある家から狐を買い求めたといわれており、その婆さんに妬まれると狐に憑かれる。憑かれた家は祈祷や呪いをしてもらったりするが、それでも落ちなければ持ち主の婆さんを迎えに来させる。余り難儀をかけるので家族がその狐を封じてもらったといい、近頃はその話を聞かなくなった。
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キツネ 1922年 ある家は狐に商売繁盛を頼み、豪家になったが、約束していた狐に対するお礼を忘れてしまった。怒った狐は永久にこの家の憑き物となって離れないという。
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キツネ 1983年 群馬県 狐が人に憑くのを、狐がたかるという。神主に頼んでお祓いをして落としてもらうが、なかなか落ちずたいへんという。
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キツネ 1938年 青森県 人をだます狐が村人に燻し出された。狐は仕返しに屋根の上で橇乗りしようと出て行ったが、真赤に焼いた杵で撃退された。狐をいじめたことを反省した村人が詫びると、狐は自分を神様に祀ってくれといった。
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キツネツカイ,ムジナツカイ 1922年 岡山県 狐使いは大抵貧乏で、世人に大変嫌われている。「狐憑かれ」が出ると問答の中でどこの狐使いの家から来たか明らかになる。狐には御馳走などをして機嫌をとり、その主人には使いをやって何か音物などを送る。その狐の数は一族で十匹前後という。形は鼬位か、それより少し大きいともいう。
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キツネ 1975年 愛知県 狐を飼っていると噂の家があり、よその人には見えないが囲炉裏端に狐がいるという。寄れ寄れといって囲炉裏端を撫でる。家の財産は狐が儲けたものなので、売買の時はついていく。よその家の病弱な者に狐が取り憑いてしゃべらせたりする。嫁にもらうと、狐が憑いてくるという。
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ヤコツキ 1955年 熊本県 資産家の息子に野狐がつき、その家運も傾いた。ある寺の境内の狐ということで、親にご無沙汰をしているので申し訳をしてくれという。僧が申し訳をするとその後家運も復興したが再び憑き、家運を復興させたのに祀らないことを責めた。家のものに狐の住む寺に参らせると二声、三声鳴いて退散した。
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キツネ,キツネツキ 1969年 山梨県 屋敷神に狐を祀る家がある。可愛がると金持ちになる。キツネツキの家は欲が深かったり、繁盛したりするという。そういう家から物を持って来ると狐がついてくる。病人が出ると、その狐がついたという。赤飯を炊いてくれなどと口走る。落とすには庭先に火を焚いて法印が火渡りをして、憑かれた人にもさせようとすると逃げ出して、倒れたら離れている。
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キツネツキ 1922年 山口県 大正2年1月に、筆者宅にある婦人が狐憑きになりやって来た。その狐と問答をして、ある坊主がある女から金を貰い、この狐を使っていることが分かった。狐の子供が坊主の出した油揚を食べてしまったため、仕方なく使役されているという。明治天皇の御影を使い、天子の御家来に害を成すではないと諌め、憑かれた女に給養させることを約束し、退散させた。しかし数日後また婦人がやってきた。問答すると坊主に弓で威嚇され、再び憑いたという。筆者は狐を神の眷属とすることを約束し、立石大明神を招いて吉松稲荷大明神の眷属となる許可を得、解決した。
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キツネ,ヤコ 1972年 長崎県 狐が憑くことをヤコが憑くという。憑依された人は狐のような行動を取ったり、色んな事を口走ったり、病気になったりする。狐の足跡が肩に付いていることもある。狐は物知りや坊さんに落としてもらうという。
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キツネ 1961年 島根県 人に憑く狐は普通の狐とは違う。狐を憑けるには丑の刻参りをする。憑かれると病気になり、その人の口を通じて狐が「○○から来た」と語る。この狐を落とすには小豆飯や油揚げを食べさせたりするか、病人を打ったり叩いたりする。
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ヒトギツネモチ 1922年 人狐持ちから憎まれたらすぐに取り憑かれる。その使いは人狐で、取り憑かれた人は人狐そのものになり、種々のことを喋る。狐持ちが狐を通じて自分の考えを言わせるのだという。四つん這いになって狐のまねをし、狐の好きそうなものを喜んで食べる。
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ツキモノ,キツネ 1960年 島根県 昔、菱の漁山に住む狐が、海士から焼火へと向かう嫁入り行列からご馳走をとろうとしたができなかった。腹の減った子狐が責めるので、何とかという家に入り込んで人に憑いた。そこで攻め立てられて上記のことを白状したのだという。
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キツネツキ,キツネモチ 1937年 狐憑きは一種の精神病で、治すには小豆飯や豆腐を村境に置いたり神様に供える。サンジョサンオガミと呼ばれる祈祷師(大峯行者やその崇拝者)に頼むこともある。一方、狐持ちは、一族の者全員が人狐を持っており、一般の家とはほとんど縁談がまとまらない。
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タヌキツキ 1922年 徳島県 一般に狸が憑くのは本人が狸に悪戯をしたとか、不景気で食べ物が得られぬからという。また憑かれた人は食事の量が急に増したり、嗜好が変わったりする。ある下女が薪刈りに行って一休みし、再び薪を背負うと非常に重くなり、家に帰ってみると家に居た婆さんにご苦労様と言われた。狸が薪に乗ってきて婆さんについていたのである。狸が憑くとまず陰陽師や修験者を頼む。神様の護符を頂かせて祈祷者が退散させるがその時に大抵要求を出す。狸に関する俗信あり。
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