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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ミノムシ,ボウレイ
1993年 滋賀県
琵琶湖上を丸小船で航行中ポツン、ポツンと光るものがあり、なんだろうと手で払うと一面金粉を撒いた様に散らばりぎらぎら光った。妙だと思い眼を凝らすと何もない。飯野浦の見える所まで来るといつとはなしに消えてしまった。古老に聞くとそれはミノムシといい、水死した人の亡霊が浮いたものという。他にも出会った人がいた。

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ミノムシ
1980年 滋賀県
3月、午前3時頃に船に乗って沖に出ていた時、何かが1つ光った。手で払ったら、光は金粉をまいたように散らばった。これはミノムシといって、水死した人の亡霊が浮いたものだという。
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アオイヒ,ボウレイ
1929年 鹿児島県
ある夏の真夜中、港に泊まっていた漁船の所に、丘の方から青い火がちらちら輝いて舟に近づいて来た。船頭が目を凝らして見ると白骨の岩窟から亡霊が四五人歩いて来るので恐ろしくなって船室に逃げ込んだ。その姿は舟上で消えてしまった。もしかすると内地から来た人の亡魂が故郷恋しさに船で帰るのではないか。
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ユウレイ,オンナ
1982年 新潟県
夜ふけの渡し場で、川向うから女の声で、オウイ、オウイと呼ぶ声がした。船頭がいってみると、人影は見えない。乗るように促すと舟が重くなり、誰かが乗ったようだった。川を渡ってから降りるようにいうと、舟が軽くなったような気がした。船頭が、こんな夜ふけに舟を出させておいて、あいさつもなくというと、首に縄をぶら下げ、目の玉のとび出た、まっさおな顔した女が長い髪を前にたらした姿で現れ、菩提寺へ行くといって草むらへ消えた。
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オンナノコエ,ユウレイ
1932年 熊本県
昔、肥後国の菊池川を船に米俵を積んで子ども連れの夫婦が下ってきた。その船が暴風雨で沈んだ。それ以後、この沖合いで小雨が降ると男女の声で「堀れ堀れ」と聞える。また、魚のよくとれる晩、帆をかけて進んでいた船がハタと止まり、人の姿が白く現われた。幽霊だったらしい。
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フネユウレイ
1985年 愛媛県
水死人などの霊が宙に迷っているのが船幽霊になるという。夜ひとりで釣りをしているとき、船の下に白いものが見えるとそこを脱れることはできない。タデミサワで船の下をなでると、消えるという。船幽霊の火はコグチの輪の中からのぞくと、正体が男か女かわかる。
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アソビダマ,タマシイ
1952年 兵庫県
昭和26年初夏の宵、明石川に蛍狩りに出かけると、ある家の棟からマグネシウムを焚いたような丸い光物が上って真っ直ぐに降りた。一週間位してその家の主人が病気で亡くなった。
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ヒノタマ,ヒダマ
1964年 鹿児島県
海で人が死んだ日に漁に行った人が、破れ帽子をかぶり、つり竿をかついで、海の上に立っている大きな人を見た。顔が見えなかったが、天の方に向かって火玉となって消えていった。
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アヤシイヒ
1922年 山口県
大晦日の真夜中、大畠瀬戸の海上に怪しい光が浮く。豊後の摩野の娘が産んだ用明帝の皇女が、都の父に会いに行く途中で遭難した霊であるという。
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フナユウレイ,シユウサイサマ
1932年 長崎県
大正11年の秋の午前2時ごろ、雨が降り出し、漁船の乗組員が萬燈のように灯をつけた汽船を見た。船幽霊であった。しゆうさいさまという神様は自分の罪を人に被せたために、淵に沈められて死んだ人が祟ったのでこれを祀ったものであるが、海に出ると柄杓を貸せという。
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ユウレイセン
1964年 高知県
普段は行き会うことのない所で行き会った船が、幽霊船である。この船に会った人は多く、船の下半分がなかったという話や、杓を借りて船を沈める話、そして船の下が光るといった話を聞いた。
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ウミボウズ
1976年
先年、阿州・土州の境の沖で、高さ10丈ばかりで、上が細く末広がりで、大仏のようなものを見た。頭と思しきところもあるがはっきりしない。船の先、5、6町ばかりを通っていた。暫くして次第に薄くなり消えた。船頭が言うにはこれが海坊主であり、晴天で凪の日に出るが、めったに見られないという。
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ミズウミノオクリビ
1980年 滋賀県
夏の土曜の頃、夜の11時前に鰻を捕らえる筒を沈めに船で川に行った帰り、向こうの方に火が見えた。僚船かと思い呼んでみると、近づいてきたのは湖の送り火だった。逃げても着いてくる。ようやく港に来たら消えた。その人はその後1ヶ月ほど寝込んでしまった・
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フナユウレイ
1973年 富山県
昭和二十五年に機械船が北海道で沈没した。その辺りを他の船が通過すると沈没したはずの船が現われ、平行して走り出す。港の近くまで来たら大音響とともに消え失せた。その後十日間も同じものを皆が見た。札幌の僧に法華経をあげてもらうと出なくなった。
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ヒカリモノ,ヒトダマ
1981年 茨城県
八月のある夜に、橋の上を通っていると、パッと明るくなった。見てみると一つは明るくて大きく、二つ目は小さい2個の光ものが飛んで行った。すぐに消えたが、これが人魂だろうか。
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リュウ
1976年 滋賀県
ある人が船で琵琶湖を通り、北浜という所でしばらく納涼していた。その時1尺ほどの小蛇が泳いで来ては芦の上で廻舞することを数回繰り返した。次第に蛇は長くなり1丈ほどになると、たちまち黒雲がでて闇夜のようになり雨が降り、天に昇って僅かに尾だけが見えた。ついには空に入り、その後晴天になったという。
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ヒカルプランクトン,(オケヲクレトイワレルコト)
1978年 新潟県
小泊の人が夜に櫓をこいでいると、死人の形に似た光るプランクトンがついてきた。おどろいて舟を止めると、オケをくれと言うので、1人がオケ(シントキ)を投げてやった。すると海の中の人がオケで水を汲んで舟の中に入れ、舟を沈めてしまった。だから、「オケをくれ」と言われたら、底を抜いて投げてやれという。
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カモコノスイジンノタタリ
1984年 新潟県
昔、加茂村に武右衛門という者がおり、物好きで新奇なことを好んで、新田作りなどをした。ある年のことムラの者と連れ立ち、相川からの帰り道すがら長江川の近くまで来ると、釜屋村に住むという見なれぬ女と道連れとなる。武右衛門はやがてその女に手を引かれて水の上を浮かれたような調子で歩き続けてやがて見えなくなる。翌朝、湖水をくまなくさがしてみると、死体が現れてきたので、村人たちは加茂湖の水神の祟りであろうとおそれおののいた。
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ボウゴン
1999年 宮城県
唐桑町の東海岸の断崖下の岩礁を馬ッコネと言う。ここで明治時代に漁船が遭難し、崖の上から救助に向かった人も遭難してしまった。このとき、海底から全長10メートルほどの光が発せられたといい、それを見に行った人も遭難した。この光はボウゴンといい、海で死んだ人の霊だという。このようなことがあるので、盆に海で泳いではいけない。この光は、クラゲが光っていたのではないかと話者は言う。
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ウキモノ
1956年
五月のうららかな花曇のような日、海上数里の沖に大きな魚のような小岡のようなものが時折現れて浮動するという。船で近寄ってみても何も見えない。
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フナユウレイ
1983年 愛媛県
水死人などの霊が迷っているのが船幽霊になる。夜に一人で釣りをしていると船の下に白いものが見え、船を漕いでも進まなくなる。これが見えた時はタデミサワ(船タデに用いる竿)で船の下をなでると消える。また、船幽霊の火を、正月十一日のタタキゾメに綯うユグチ(縄を輪にした船具)の輪の中からのぞくとその幽霊の正体がわかる。正体がわかれば害はない。
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