ケンムン 1980年 鹿児島県 継母に無理難題を押し付けられた子供を不憫に思った神様は、その子を山の守り神として生活させた。それがケンムンのはじまりである。
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ケンムン 1990年 鹿児島県 あるとき、塩小屋の前にケンムンが座っていた。燃えさしの薪で追い払うと、翌晩、何匹ものケンムンが怒ってやってきたという。夜に漁に行くときにケンムンがついてくると大漁になるといわれる。ケンムンよけにヤツデを下げておくとその夜、馬が死んだ。
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ケンムン 1985年 鹿児島県 山羊を牧場の小屋につないでおくとケンムンが猿のように悪戯する。ケンムンに狂わされた男が頭に3寸釘を突き刺したりした。ケンムンを罵り、雑言を飛ばした為であるといわれる。
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ケンムン 1974年 鹿児島県 ケンムンと仲良しになったある人が、一番恐いものを尋ねられ、お金と答えた。一方ケンムンは、ヤツデマル(蛸)が恐いと言った。ある日、その人がケンムンにやけどを負わすと、ケンムンは仕返しにたくさんの金を小屋に投げ込んだ。その人は、蛸を捕ってきて、小屋にかけたため、ケンムンは二度と来なくなり、その人は大金持ちになった。
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ケンムン 1969年 鹿児島県 ある男が12月頃の晩に潮干狩りに行く。木を枕に海岸で寝ていると、その木はケンムンの枕木だったのでケンムンの声がして来た。「今晩生まれる子が女の子であれば、他部落に嫁入りするように。その時大雨が降るが木の下に隠れるように。その時石垣もろとも木が倒れ娘は命を失う。運命だ。」男が家に帰ると女の子が生まれていた.。成長し嫁入りすることになったが予言どおり大雨になった。父はついていくといって聞かず、雨宿りさせなかったので無事に嫁入りは終わり、その子は百才まで生きた。それで田舎ではケンムンの死の予言を祓う。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 塩炊き小屋に来たケンムンに、熱湯をかけて追い払った。すると、仲間を千匹も万匹も連れて仕返しに来た。それで、大きな桶をかぶって難を逃れることができた。
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ケンムン,ヒノトラガミ 1989年 鹿児島県 ケンムンは、主にアコウの木やガジュマルの木に憑依しているといわれる。相撲が好きで、浜野塩炊き小屋に暖をとりに現れて村人に相撲を挑むが、なかなか強いという。ケンムンはヒノトラガミとも呼ばれ、山の神の様相も帯びている。村人に悪戯したり協力したり、生活に大きく関わりをもっていた。
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ケィンムン,ケンムン 2001年 鹿児島県 夜に砂糖小屋で砂糖を作っていると、ケンムンがゾロゾロきて砂糖鍋の周りを回る。それに少しでもいたずらすると、砂糖が固まらなくなる。だからケンムンのするとおりにさせて、自らの家に帰るように促す。すると青火になってプーっと飛んでゆくという。今は井之川岳に神様を祀るようになってから見えない。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 女が機を廻していたら、ケンムンが天から降りてきた。女は恐れをなして逃げた。翌日、ケンムンがまたやってきた。女はすでに逃げていた。歌を歌っていたら、女の夫帰ってきて船を浜に揚げようとしていたのでケンムンは邪魔をした。ケンムンは夫と一緒に家に戻った。妻は夫を誘い、家を捨てて遠くへ逃げた。ケンムンはその家を焼いて天に昇ったという。
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ケンムン,ケンムン 1981年 鹿児島県 ケンムンはもともとは人間だった。皆津に住む美人の妻に横恋慕したある男が夫を殺し、妻を自分のものにしようとしたが、妻はそれに気付いていて、男を木に打ちつけて殺した。その男の死霊がケンムン(木の精)になったと言われている。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 ケンムンはウディキサマ(お月様)とティダクムィガナシ(太陽久米加那志)の私生児だった。私生児なので天において置けず、地上の辺鄙な岩礁に置いた。そこへタコが来て、ケンムンにいたずらをした。それでケンムンは住む場所を変えてくれるように頼み、アコウの木やガジュマルに住むようになったという。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 ある人が夜釣りをしながらケンムンの悪口を言っていた。するとその人は夜通しケンムンにつねられた。その夜はまんじりともできず、ほうほうの態で家に逃げ帰ったという。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 ケンムンは半年は山に住み、後の半年は海に住む。アコウの木に住んでいて、たくさん貝殻が積まれているのをよく見る。人間の邪魔をよくし、ある時、漁から帰ると、子供のようなものが道の真ん中に大勢並んでいるので、家に帰ることができなかったという。
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ケンムン 1969年 鹿児島県 阿多地の人が畑でウツウツしていると親子のケンムン4、5匹が現われた。大工の神を拝んでいる人に自分の子が坐っている木を切らないでくれと頼んだ。それから家に帰ると高熱を出して寝込んだ。
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ケンムン 1994年 鹿児島県 ケンムンはガジュマルの木に住む。木の根元には貝殻が散らばっていた。こういうガジュマルを売ると祟ると言われていた。
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ケンムン 1980年 鹿児島県 夜、火のあたりにケンムンがやって来た。小屋の前につないであった牛にも石を当てるいたずらをした。
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ケンムン 1980年 鹿児島県 材木を採りに山小屋に泊まっていたところ、小屋を揺するほどのケンムンのいたずらに遭った。
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ケンムン 1987年 鹿児島県 ある女の人が山に入った時ケンムンに惑わされ妊娠した。生れた赤子はケンムンの子だった。その家は村一番の分限者だったが、子供が死ぬと落ちぶれた。
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ケンムン 1983年 鹿児島県 ケンムンは赤い毛におおわれた子供ぐらいの大きさの妖怪である。夜に道を迷わせたり、ケンムンを見ただけで死んだ人もいる。ケンムンは人の左手を引いていくので、自分の左手の人差し指を噛むと妖怪は離れる。
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ケンムン 1975年 鹿児島県 雨やどりのために入った洞窟に、長く居ついた男がいた。後年、男が大病を患い、寝込んでいると、枕元にケンムンの母と娘がやってきた。娘は男の子供であった。死ぬ直前に母と娘は男のまゆ毛を全て抜き取っていった。
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