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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

テング
1972年 石川県
秋の好日、休息をしていたら、杵がひとりでに飛び上がった。そして天狗が住む天狗壁の岩頭を臼にして、杵つきを始めた。しばらくすると「見ていると面白そうだが、やってみると辛いものだ」と空中で声がして、杵がもとの所に戻った。天狗の悪戯である。

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テング
1938年 島根県
山仕事をしていたら天狗がやってきた。天狗は腹の中で考えていることを次々と言い当てていく。しかたないから仕事の続きをしようと、鉞を打ち込んだら、かけらが飛んで天狗の鼻に当たった。天狗は「人間は自分でも分らないことをする奴だ」と言って、逃げて行った。
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テングサマ
1989年 長野県
ある男性が夏の暑い夕方、一日の仕事を終えようとするときに、「面白いものを見せてやる」と言われて天狗にさらわれた。「目を開けろ」と言うので見ると、楽しそうに盆踊りをしているのが見えた。また連れて帰って来られ、天狗は去り際に「くわの棒をくべろ」と言った。家の囲炉裏にくわの棒をくべると、ようやく我に返ったという。
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ワライゴエ,テング
1951年 埼玉県
岩山に天狗が棲んでいてそこを通ると岩の上から大声で呼んだり、ゲラゲラ笑ったり、手拍子を打ったりする。天狗に悪戯される人は特定の人で、その人だけにしか天狗の声は聞こえない。
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テング,テンゴウサマ
1983年 東京都
天狗の笑い方は独特で抑揚がない。木こりがノコギリで木を伐っていると、天狗が木のてっぺんをつまんでいて倒れない。どっちに倒れても大丈夫なように離れると、クルクルまわってバタリとひっくり返った。
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テング
1963年 栃木県
昔、猿のように木に登るのが上手な子がいた。ある朝、その子が母親に今日は笠間の祭日なので今から行って朝飯までには戻ってくると言った。そして朝飯までに戻り、寝てしまった。母親は心配になり部屋に行ってみると、天狗が寝ていた。正体がばれた天狗は家から出て行ったが、長いあいだお世話になったお礼に、雹が降らないようにすることを約束した。
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テングサマ
1938年 福島県
天狗様の祠にある木の切り株に登って「天狗天狗さらわばさらえ」と大声を張り上げた帰り道、グイグイ後ろに引かれた。振り返ると鎌が1、2間先に落ちていたので拾った。家に帰るとまた鎌が無くなっていた。数日して、木の上数間のところに鎌がかかっていた。天狗の仕業であるという。
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テング
1933年 長野県
坊主岩に天狗が住んでいるといわれた。その岩の近くで草を刈っていたら、鈴や半鐘の音、鶏の鳴き声が聞こえてきた。不安になって帰った後、刈った草を馬にやったが、馬は食べなかった。里人たちは天狗の仕業だと語り合った。
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テング
1931年 埼玉県
山で木を伐っていると、天狗が真似をして楔を打つ音を響かせる。大木の倒れる地響きを立てたりする。山へ仕事に行ったとき、天狗が共に来た小僧の名を呼び笑い声をたてたことがある。
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テングサマ
1951年 新潟県
炭焼の小屋に一人きりでいると小屋の上の大木が地響きを立てて倒れ、もう少しで死ぬところだった。木は朽ちてもおらず、風も全く無い夜だった。天狗様の悪戯だという。
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テング
1932年 兵庫県
天狗が岩の上で遊んでいたので天狗岩と号した。
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テング
1992年 三重県
男の人が帰る途中に笛の音を聞き、谷底へ落とされるがどこも痛くない。松の木に天狗が住んでいて、天狗の機嫌が悪いときには人を投げ飛ばしていた。天狗は山の守り神だが、くらま山に封じられて以来姿を現さず、松も枯れた。
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テング
1933年 福岡県
吉吾が山の木の下で出会った天狗に何が恐ろしいかと尋ねると「いけが(茨)が一番恐ろしい」と答えた。逆に吉吾が尋ねられると、「牡丹餅ですよ」と答えた。ある日、天狗が寝ているとき、吉吾は天狗の周りに茨をめぐらせた。その仕返しに天狗は吉吾の家の屋根から牡丹餅を落としたが、吉吾は喜んでそれを平らげた。
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テング,キシン
1977年 岐阜県
ある人が飛騨山で木を伐っていると鼻の高い山伏が現れた。天狗かと思ったら心を読まれ、何故天狗だと思うのかと聞いてきた。急いで木を束ねていると、手元が狂い天狗の鼻に木が当たった。すると天狗は汝の心が読めなかったと言って去った。
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テング
1963年 愛媛県
キノコ狩りをしていた1人の女が岩の上で涼んでいると、天狗が現れて岩の上から女を落とした。女は髪の毛がなくなり、坊主頭になった。以来、この岩を「天狗岩」という。また、この天狗が日向の鼻の松の木の上で常に見張りをしていたので、この木は平らで上に延びないのだといわれている。
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テング
1986年 愛媛県
用の山の山の神の祠の左に大きな石がある。その石を足なし天狗の足休めの岩というが、杣が山で木を切っていると、何かが頭を何度もフンバッタ(踏んだ)ので、ナゾッタ(払いのけた)。まだフンバルので、あつかましいと、斧を頭上で振ったところ、天狗の足を切ってしまった。天狗は人の心はだいたい読めるが、杣は無心でやったので、天狗にも分からなかったのである。それ以来足なし天狗と祀りしている。天狗は風の神様だという。
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イシノコロガリオチルオト,テングノイシコロガシ
1982年 新潟県
山の上からグワラグワラと石のころがり落ちる音ばかりがするのを、天狗の石ころがしとよんでいる。
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テング
1931年 兵庫県
博奕打が負けて帰る途中の峠で独り言を言っていると天狗が来て、さいと羽扇を交換した。天狗は博奕の稽古をしていたところを村人に見つかり、逃げようとしたが扇がないので逃げることができず、とうとう捕らえられてしまった。
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テング
2001年 宮崎県
ある人が物知りのとくぞすを困らせてやろうと思って、天狗の鼻はなぜあんなに高いのかと尋ねた。言う通りにしたら教えてやると言われたその人は、杉の大木の梢に登った。するととくぞすは「生まれつきだ」と答えた。
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テング
1979年 徳島県
天狗の下駄や、天狗の馬の蹄の跡が残っている天狗岩がある。天狗は正月になるとその岩に来て鉦や太鼓を叩くので、近隣の老婆は「恐ろしい」と言って早くから家の戸を閉めていた。
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テング
1928年 富山県
天狗も田植えをした上はすっと飛べない。天狗は頭に桝を戴いているので、迷子を探すときには桝の底をたたきながら探すと、天狗は「頭が割れる」と言うそうである。
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