アマゴイ 1977年 東京都 東武三囲山というところに稲荷社があった。百姓たちが雨乞いしていると、其角が「夕立や田を見囲り神ならば」と俳句を詠んだ。すぐに大雨が降って、皆喜んだ。
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カミ 1978年 東京都 天明5年6月3日から9日まで亀戸天神で雨乞い歌会をした。祈っている間は雨が降るが、それ以外は降らなかったので、9日に和歌の上の句を詠んで祈ったところ、11日の暁に夢告で下の句が詠まれ雨が降った。
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ワカノトク,タイケンモンイン,(アメドメ) 1974年 和歌山県 和歌は天地を動かし、鬼神を感応せしめる。待賢門院が紀州の玉津島に詣でた時、大雨が降って止まなかったので、「天下る名を吹き上げの神ならば雲晴のきて光りあらはせ」「苗代に塞下だされし銀河とむるも神の心なるべし」と詠んだところ、やがて西風が吹いて雲が晴れ、社参が叶ったという。
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ノウインホウシ,ウタ 1983年 静岡県 むかし、能因法師が東国を遍歴していた時に、伊豆の国の三島神社に詣でた。その時農民が雨乞いの歌を所望していたので、「天の川苗代水にせきくだせ天降ります神ならば川」と詠んだところ、天地が感応したのか、大雨が降ったという。
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(アマゴイノワカ) 1974年 香川県 正徳2年の夏に、讃岐国の観音寺にある坂本天神の社で雨請の俳諧興行がなされた。その時「神風の雨こそ匂へ夏の草」という発句の後、匂いの花を吟ずると、雨が降り出したという。
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アマゴイ 1977年 静岡県 伊豆の三島で昔、能因法師が「天の川苗代水にせきくだせあまくだります神ならば神」と雨乞いの歌を詠むと、雨が降った。
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ワカノトク,ノウインホウシ 1974年 愛媛県 和歌は天地を動かし、鬼神を感応せしめる。伊予守実綱が太山祇社で雨乞いの際に、能因法師が「天河苗代水に塞きくだせ天下ります神ならば神」と詠んだところ、たちまち大雨が降り続いたという。
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ソカク,アマゴイノク 1974年 東京都 俳諧師である其角と長游の二人が、紀伊国屋文左衛門に誘われて吉原に向かう途上、小梅村のあたりで人々が雨乞いをしていた。そこで文左衛門が雨乞いの和歌があるように、俳諧で雨乞いができるかと其角にいう。そこで其角は降らざれば身を川に沈めようとの覚悟で詠んだところ見事雨が降ったという。命捨てるほどの誠があればこそ、天地を動かし鬼神を感じせしめるのだと語った。
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アマゴイノク 1981年 川柳作家の島津富という者が酒の席で語ったところ、ある時田舎の逗留していた時、雨が降らなかったので、百姓らが雨乞いの句を請うた。津富は固く辞したが聞かなかったので、精進潔斎して「しろしめせ神の門田の早苗時」という句を詠み、それを神前に供えると大雨が降り出したという。
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リウジン,アメヤミノウタ,マガオ 1980年 静岡県 ある年、俳諧の名人であった真顔が、門人と大井川のほとりに宿したとき、外は大雨が連日続いた。そこで皆で天やみの歌を詠み、龍神に供え、もし止むならば誰の歌によるものかを評しようということになった。するとその夜のうちに雨は止んだ。翌朝皆の歌を見てみると、真顔の歌が極めて優れていたので、止雨は彼のお蔭ということになった。
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アマゴイノメン 1999年 愛知県 旱魃が多い東大高では、毎年のように雨乞いが行われた。東大高には通常の雨ごいには用いない雨乞いの面というのがある。ある旱魃の年、知里付神社の宮司が浦之嶋の沖に運び出し、伊勢神宮を遥拝し、祈祷をささげて箱の蓋を払うと、海のかなたから雨雲が浮かんで大雨が降ったという。
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ウメン 1977年 奈良県・群馬県 南都東大寺の霊宝に、出すと必ず雨の降る面があった。上野で、旱魃の時その写しを掛けて祈念したところ雨が降り出した。
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カミノカンオウ 1976年 東京都 天明5年の大干魃の折、雨乞いの祈りを捧げ、連歌を詠んだところ、初めて3日後に夢で神のお告げがあり、すぐに雷雨となった。
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ホウギョク 1955年 愛知県 大旱魃の時、大智院の法印が硯の墨汁を雨乞いの宝玉にかけて祈願すると、たちまち大雨が降ったという。
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カメ 1936年 香川県 吉井社では、祈祷して甕を洗うとたちまち雨が降るという。
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アマゴヒワカ 1975年 広島県 備前国の水野義風という武士が、主人に命じられ雨乞いの歌を詠んだ。百姓は喜んでこれを持ち帰り、産土神に供えて効験を得たという。それから今に至るまで、日照りの時にこの歌を出して祈ると、必ず雨が降るという。
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アマゴイ,リュウジン 1922年 香川県 早魃のときに藩主の命で法泉寺の了応和尚が雨乞いをした。和尚が槌の戸(大槌と小槌の二島の間)で海中に書附を投げ込むと4日間雨が降り続いた。龍神に手紙を遣わしたからであるという。
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コウボウダイシ,アマゴイ 1934年 香川県 大旱魃の時、弘法大師が水神に雨乞いをして、雨が降った。大師はこの水神を太留水明神として祭った。
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エンクウ,ジュウイチメンカンノン 1980年 岐阜県 円空が長く滞在したことがあり、ひどい雨が降った。それで円空が十一面観音を彫って祈願した。するとすぐに雨が止んで、川の水も引いたという。
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ダイジャ,アマゴイ 1944年 愛媛県 庄屋に一人娘があった。娘は蛇と通じ、大蛇のひいた白糸についていって瀧壺に入ってしまった。娘の親が娘を捜して瀧に入ると瀧の下には青畳が敷いてあり、娘と大蛇がいた。娘は蛇に連れられてここに来たためもう帰ることは出来ないといい證文を書いた。娘は、この證文を雨乞いの県画として瀧壺にかけると雨を降らすと約束した。その年は日照りであったが、瀧壺のまわりで祈願をすると、小さい蛇が降りてきて、雨が降ってきた。庄屋の家は絶えたが、この県画は残っており、神官が保存している。今でもこの瀧壺での祈願は有効的である。しかし、他村の人が行っても、蛇は出てこず鰻が出てきて雨を貰うことはできない。
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