ミズクイドリ 1977年 神奈川県 水くり鳥は、昔、親に水を与えなかった不孝者の生まれ変わりである。その為、腹の毛が赤くなってしまい、水を飲もうとしても水面に映った己の腹の色が炎に見えて飲むことが出来ず、雨が降ったときに仰いで僅かに水を口に入れるのだという。この鳥が鳴くと雨が降る。
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ミズコイドリ 1929年 愛知県 秋の夕方になると、黒川に羽毛の真紅な鳥がよく飛んで来て、哀調を帯びた澄んだ声で鳴いている。昔この鳥は親に死水をやらなかった祟りで自分でも水が飲めないようになった。水を飲もうにも自分の真紅な姿が水に映るのが恐ろしくて近寄れず、千口も鳴いてやっと一滴の水が飲めるそうだ。
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(カイチョウ),(ウメキドリ) 1982年 京都府 享保11年、岡崎辺、聖護院森の際に怪鳥が現れた。その声は人のうめき声に似ているためうめき鳥と呼ばれた。その姿を見ようと、近所の者が森林を捜索したが、声しか聞こえなかった。近所の古老が言うには、300年前にもこの辺りで鳴いたと伝えられているという。その姿は鷺のようで青いという。
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テング,コノハテング 1975年 静岡県 大井川で深夜隠れていると鳶のような翼長六尺ほどの大鳥のようなものが多数現われ、川面を上がり下がりしながら魚を捕るのを見ることが出来るときがある。人の気配を感じるとすぐ姿を消す。術のない木の葉天狗のようなものなのだろう。
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ヌエ 1975年 どのような鳥であるか名状は明らかではないが、怪鳥であるとある。
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ウミオショウ 1976年 風と共に現われ、人の形を成し、口は耳まである。人を見て笑う。強風で波が高い日に現われ、船が転覆する恐れがある。
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オオトリ,モノスゴイオト 1937年 福島県 あるとき、虎捕山本殿のあたりにいたら、大鳥の飛ぶような物凄い音が近付いたが、南西へ飛び去った。姿はまるで見えなかった。
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コノハテング 1919年 静岡県 大井川に、夜中になると鷲のような羽のまわりが6尺ばかりある大鳥のようなものがたくさん飛んでくる。木の葉天狗の類らしい。
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シラトリ 1976年 京都府 寛徳2年2月、羽の長さ4尺、身の丈3尺の白鳥が侍従池に来住した。その鳥は飯有り菜無しと鳴いたという。
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シチンジョ,ハチンジョ,トット 1977年 新潟県 ハチンジョという大きな鳥が日本にいる。中国のシチンジョはその話を聞いて怖くなって山奥に逃げた。ハチンジョがシチンジョを退治したり、ハチンジョが厄除けになるという話もある。
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[ハキベサマノヒ] 1936年 高知県 比江山の麓から現れて遠くを徘徊するので知らないものはいないといわれている。
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オオウナギ 1975年 山口県 雨乞いをすると大うなぎが出てきて、雨が降る。
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カシヤ 1965年 岐阜県 飛騨にはカシヤという怪獣がいる。カシヤは雷雨の時に必ず現れ、死骸を奪おうとする。またベト(厳寒の日の雪)の来る日も出ると言う
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ヒノトリ,フシチョウ,オウゴンバット 1981年 不死鳥は輝く翼を持っているが、それは発光水中微生物が水鳥の羽について、その鳥が飛び立つときに光を放つからそのように見えるのである。不死鳥伝説はこうして誕生した。
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オンリョウ,ヒ 1915年 高知県 長曾我部元親の叔父比江山掃部助は元親の怒りに触れて自殺し、妻子も追っ手によって殺された。その怨霊と言われる火が比江山という丘に時々現れる。草履で招くと近くに来て頭上を舞う。大きさは傘ぐらいある。
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カワジョロウ 1985年 香川県 川女郎はきれいな嫁の姿で出てくる。もし川のほとりで川女郎に会ったら、鳥が啼いたと言えば逃げて行ってしまう。
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コクソンヤマノダイジャ 1991年 高知県 山で蛇を見たら大雨になるという話があるが、20年も前、黒尊の山へ枝打ちに入った人が大きな大蛇と出くわしたといって、ほうほうの態で逃げ帰ってきた。そのとき黒尊山は大雨になったという。
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カワテング 1978年 埼玉県 大水が出ると川天狗が出るという。父が、天狗様を祀る天狗の木の川下で、洪水で広くなった川の中程に真っ赤な川天狗を見たという。二つの大岩の中間で川面が2つに割れ、高さ1間半の真っ赤な小岩のような天狗が突き出て八方をにらみ、一瞬にして消えたという。
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オオトリ 1976年 石川県・神奈川県 4、5年前に聞いた話。加賀のあたりで、ある浪士が大鳥に掴まれ2刻ばかり空を飛び、いずことも分からない山中で大鳥が休んでいた隙に大鳥を斬り殺して、翼を切り取り、それを持って辛うじて下山した。その翼を見た人はその大きさに驚き、浪士が場所を問うとそこは箱根の湯本あたりだった。江戸に出た際にその武勇伝のために仕官することが出来た。
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モウ,(ヌカガ) 1980年 蠓(ぬかが)が飛んで、舂くときは雨が降り、春は風が吹くという。
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