ツキメ,ジャクオウ,チチ 1980年 つきめ(角膜に細菌やカビが感染して、角膜が化膿する病気)に罹った時は、雀甕という漢方薬をすりつぶし、乳で溶いたものを目に入れると二度とかからない。
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(ゾクシン) 1953年 島根県 目のたまに出ているクリクリが、背中にも出ているので、そこに一文銭の穴の所をあてて、燈芯に油をひたして火をつけて少しあてると、パチンとはしれると同時に目も治るなど。
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ゴイサギノメダマ 1939年 東京都 白内障で一年以内に失明すると医者に言われた老婦人が、五位鷺の目玉を生のまま3つ続けて飲んだら、たちまち治ったという。近頃、東京であった事実だという。
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イタチ 1974年 鼬の目をつぶさないように取り出して陰干しし、人の目にとげが刺さった時、その陰干しを水にひたして、その水で目を洗い、陰干しを刻んで目に付けると、とげが自然と抜け出るという。
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テン,タイショウ 1941年 新潟県 ある人が味噌を一舐めすると、その夜顔を引っ掛かれた。傷が治らないので住職に尋ねると、それはタイショウ(貂)に頼んでくれた。翌朝、住職の所に薬が置いてあり、それをつけると傷はすぐに治った。
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キィームン,ケンムン 1992年 鹿児島県 急に目が痛くなると、もの知り(霊的に優れた人)が見ると目玉にかじった跡があるという。そうすると左綱をなっていき、「目を治さなければくくり殺すから」と木をくくるとすぐに治るものであった。
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キトウ 1972年 長崎県 亀浦の祈祷師・井出ヨシさんは医師に治せないおできを治せる。その方法は仏壇に祀ってある井出家の守護神にお経を供え、その後目をつぶる。目をつぶってもロウソクの火が見えるようになっているので、良かったら手を挙げる悪かったら手を下げるというように何者かに尋ねておできを治す方法を教えてもらうという。
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アクソウ 1976年 昔、ある商人の左腿に瘡ができた。その形は人の面のようであった。酒をその口の中に入れると面色が赤くなった。多く食べさせれば腿の肉が張った。食べない時は臂がしびれた。ある名医が貝母を試すと、瘡は眉をしかめ眼を閉じた。そこで葦の筒で口を破り、貝母を注ぎこんだ。数日後にはかさぶたになり治った。
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(ミガワリダイシ),オマモリ,シンゴン 1973年 大阪府 話者の孫が眼病にかかり、医療でも効果がなかった。それで肌につけているお守りで眼をなで一心に朝夕真言を唱えると、不思議に全快した。
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コイノメダマ 1939年 埼玉県 かつて、ある老人が眼の病気になったとき、鯉の目玉を飲み込んだら、利き目がありすぎて、夜でも光が流れるように見えたという。これは本人から聞いた話だという。
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ホウソウサマ 1957年 新潟県 疱瘡が治ると、疱瘡ばらいをする。藁のサンバイシを子供の頭に乗せ、束ねた笹の葉でお湯を掛けて、サンバイシを庭かお宮の木に下げた。重症のときに行うと、子供の苦痛が和らいだ。
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ヤクスイシンコウ 1933年 兵庫県 まや山天上寺にある句碑の上に穴があいて水が溜まっていた。昔から石神や石仏地蔵碑などにあけた穴に溜まった水を目に付けたり、洗ったりすると目の病が治るという。この様な穴は石仏などの前にある水入れや手水鉢など御手洗などの薬水信仰の延長であろう。
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(ビョウキヨボウ,チリョウニカンスルジュホウ) 1956年 宮城県 眼病のとき自分の年齢だけ赤布か白布に「目」と書いて杉薬師堂に奉納すると治る(築館地方)、竜口神社(宮城県桃生郡河南町前谷地)に奉納される黄色の布を頭に巻くと百日咳にかからない、あるいは治る、姥神社(前谷地赤羽根)の石を水瓶に入れておくと流行病を予防する、などといわれる。
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ヤクチ,モッコウ,カッコウ 1980年 やくち(益智)・もつかう(木香)・くわつかう(霍香)の3種の生薬を同量混ぜて、3度湯に入れて振り出した後に煎じて飲めば、あらゆる病に効くという。これを「信玄のよろひのそで」と呼んでいる。
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ケンムン,ホシ 2001年 鹿児島県 昔の人は急に目が見えなくなると、ケンムンに目を突かれたといった。目を突かれると星のようなものが入ったといって、長い間治らないと尾母のメサバチという祈祷師に治してもらった。左網を木に括って治したりした。
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ダルマ,ツク,タイグルマ,セキハン,ホウソウ 1935年 東京都 嬰児が疱瘡にかかると、張子の達磨や木兎、鯛車などを枕元に飾る。方法はさん俵を敷き、その上に達磨や木兎を祀る。そして幣帛を立てたり赤飯を供えたりして、疱瘡の治ることを祈る。半月経つと疱瘡も峠を過ぎたものとして供えた赤飯から3粒をとって紙に包み、三つ辻の角へ持っていって捨てる。この赤飯をまだ疱瘡の終わっていない子供を持つ母親が見ると持って帰って子に食べさせる。そうすると疱瘡が軽く済んだ小児にあやかることができるという。
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(ゾクシン) 1967年 福島県 目にのめができたら、7軒の家からものをもらって食べると治るという。
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ヒノミサキ 1983年 岡山県 美星町上高麦草のヒノミサキは部落の鎮守である。神体は自然石で、これを撫でた手で目やおできなどの痛い箇所を撫でると治るのだといわれる。
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(ゾクシン) 1982年 新潟県 眼にゴミが入ったときの呪的療法。眼をあけてツバキを3回する。「俺の眼にはなんでもない。鳥の目にはゴミ一杯。仏様のクマンザレで掻き出しておくれ」と唱えながら目を拭くと出る、など。
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(ゾクシン) 1981年 栃木県 上沢氏の家の前に薬師堂がある。ここの水で目を洗うと、目の悪い人は治り、普通の人は目の病気にかからないと言われていた。今では水が入っていないという。
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