チマキ,スイジン,カウリヤウ 1983年 昔、高辛氏の悪子が、5月5日に船に乗って海を渡っていた時、にわかに難風が吹いて波に沈んでしまい、水神となって人を悩ませるようになった。そこである人が、5色の糸で粽をして海中に投げ入れた所、水神は5色の蛟龍となり、その後は人を悩まさず、漕ぎゆく舟も災難に遭わなくなったという。
類似事例 |
|
ガキ,シキ 1977年 田舎人が瘧を患った時、餓鬼が原因であるとして僧に施餓鬼供養させてその功徳によって病が治る事があるという。このような事は昔から言い伝えられているのだろう。
類似事例 |
|
ヘビ,カアパ 1967年 茨城県 昔、川には悪い蛇が居た。子供が命を取られた。六部に祈祷してもらうと、12月朔日に餅をついて子供に持たせて川に投げ込ませれば、子供は大丈夫だと言われた。それから子供が命を落とすことはなくなった。
類似事例 |
|
モチ 2000年 香川県 正月15日前後の小正月に「トンドヤキ」と称して、神に祀った餅を食べると夏に病気をしない。
類似事例 |
|
テンノウサマ,エキビョウ,コタン,ソミンショウライ 1936年 岩手県 昔、天王様が南海に乙姫を探しに行ったとき、巨旦長者のところに宿を求めたが断られた。蘇民将来の家では1升しかない米を食べさせた。天王様は長者の家に疫病を投げ込んだので、米を食べさせた家から嫁に行っていた女を除いて全員が死んでしまった。六月十五日に米を搗いて練って食べるのはこれによる。
類似事例 |
|
ハヤリヤマイ,アクマ,オニ 1986年 長野県 ある時、村に流行病がはやって大勢死人がでた。そこで庄屋は、これからは自分の家を悪魔の宿として貸すから流行病を村から追い出してくれと願をかけた。そうすると流行病は一段落したという。それから庄屋の家では節分のときに豆まきをしないで、障子をあけて悪魔や鬼を迎え入れるのだという。
類似事例 |
|
カシ 1929年 東京都 村にいる老翁が若い頃に、畑が陰になると言って、樫の木の枝を降ろしたところが、瘧を振るった。それからこの樹に手を加えるものがなくなり、霊あるものとして恐れられるようになった。
類似事例 |
|
ヨシトモノタタリ 1975年 愛知県 師走二十八日に義朝が逃げて野間村を通る際、餅が搗き上がるのを待てず蒸し米の状態で食べた。翌年になって村民が餅を食べると疫病が流行した。これを義朝の祟りとして正月には餅を食べず、一月十五日に蒸し米に煮豆を添えて食べるようになった。
類似事例 |
|
モチ 2000年 徳島県 正月15日の小正月は、若餅を搗いて神に供え、前日までに作っておいた左義長を燃やした火でその餅を焼く。その餅を食べると夏に病気をしない。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1976年 京都府 庚申さんに関する俗信。庚申さんは風邪の神様であるという。子供のはしかが治ると、藁におにぎりを包んで、お礼参りに行くという。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1982年 山形県 病気と植物・食物に関する俗信。土用餅を食うと夏負けしない。3年前の病気もしょうぶ湯に入ると治る、など。
類似事例 |
|
ヤクジン 1976年 東京都 実父が若かった頃、石原町に播磨屋惣七という、津軽公の口入がいた。惣七が両国からの帰りがけに、1人の男が、犬が恐いので同道させて欲しいと言ってきた。そこで同道したところ、石原町入川の所で男は礼を申し、私は疫神であるが、毎月三日に小豆粥を焚けば疫病神が入り込まないとを教えて、姿を掻き消した。
類似事例 |
|
トリゴンゲン 2000年 栃木県 鶏権現は子供の咳の病に霊験があるとされ、風邪の季節になると連日連夜病に苦しむ子の親が御神体を借りにきた。他に咳に苦しむ子がいると御神体を祠に返さずに廻した。しかしどんなに病気が流行っても必ず祭礼の日にはお帰りになり、祭礼がすむとまたお出かけになったという。
類似事例 |
|
ワカモチ 2000年 高知県 若餅を食べると、夏は病気にかからない。正月14日(小正月)の夜に子供達がお面をかぶり、「カイツリ、カイツリ」と唱えながら家々を回る。訪問された家の者は、若餅を与える。
類似事例 |
|
(ゾクシン),シリョウ,トンボ 1935年 滋賀県 瘧は死霊の祟りとも、蜻蛉を殺した罰だともいわれる。夏ごろに出る黒い蜻蛉をさしていう。
類似事例 |
|
モチ,ヒ 2000年 香川県 正月15日前後の小正月に川や池畔で、トンドと称して門松や注連飾り等の正月飾りや古い神符を焼き、その火で焼いた餅を食べると一年中病気をしない。
類似事例 |
|
カッパ 1964年 福島県 12月1日はカッパレ、カッパリヤの朔日という。仕事を休みにしてぼた餅を川に流す。川の好きな子どもがこの日、友達の河童にぼた餅をやった。あとで河童がいうには、河童の親が病気で、子供の生肝を食わせれば治るというので肝を狙っていたが、ぼた餅をもらったので殺せなかった。ぼた餅を食わせたら治ってしまった。だからこの日にぼた餅を食わないと川を越せない、河童に引かれるという。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1977年 福島県 子供が病気になったときは、小豆を煮て砂糖菓子を作り地蔵さんに供える。そしてそれを下げて、子供に食べさせると病気の治りが早いという。
類似事例 |
|
〔コタエムシ〕,フクチュウノコエ 1978年 京都府 元禄16年の5月、京師油小路二条上るの工人の息子が発熱し、10日目に腹の中から声がした。この声が息子と常に言い争った。或る医者が雷丸を調合して服用させると、腹の声は大いに拒んだが数日後に蜥蜴のような額に角がある虫を下した。親がこの虫を殺したところ、息子の病状は回復した。
類似事例 |
|
ヘソノゲイトウ 1956年 宮城県 昔、正直爺さんがいた。お庚神さまの日、何処の家でも餅をついてお休みだったが、爺さんはもち米もないので、畠にいって働いていると天気が悪くなってきた。「お庚神さまの罰かな」と帰ろうとすると3匹の猿をつれたお庚神さまが現れた。爺さんが驚いて帰ろうとすると「爺は感心なやつだ。薬をやるから毎朝1服ずつ飲め。3日たつと爺にきっといい宝が授かる」と言って薬を授けた。お庚神さまの言うとおりにするとヘソがだんだん大きくなってきてかゆいのでこすると「ピーッピッ、ピーッピッ、ピーッピッ、ヒョロヒョロ、ヒャラリーコ、ヒャラリーコ」と面白く鳴った。みんなが聞きに来ていろいろ贈り物をするので爺さんは裕福になり、お殿様にも聞かせて宝物をもらった。慾深爺さんが真似をして失敗し、牢屋に入れられる。
類似事例 |
|