イクジノジュホウ,(ゾクシン) 1968年 愛媛県 夜、乳幼児を連れ出すときは、イキアイに会わないように「インノコ(犬の子)、インノコ」と唱えながら額の生え際あたりに墨をつけてから、出るという。また、夜泣きをするときは鶏の絵を書いて尾薬師様に願掛けをするか、「あなたのお足を洗ってあげますから、あなたが泣いて赤ちゃんの泣かんようにしてください」とお荒神さまに祈って塩を供えると治るという。
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(ゾクシン) 1963年 愛媛県 子供が夜泣きをするときは、寺で拝んでもらうと治るといわれている。
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ニワトリノエ,ジゾウサマ,アカイズキン 2001年 青森県 子供の夜泣きには、枕元に鶏の絵を置いたり、地蔵様拝んで赤い頭巾をかぶせたりした。
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チンゼイハチロウタメトモ 1983年 大阪府 大阪市中の地蔵堂に鎮西為朝の絵馬が掛かっていれば、それをもらって帰り、家の門口に吊るしておく。そうすると子供の疱瘡が軽くなる。
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アカゴ,タタリ,(ゾクシン) 1988年 長野県 昔、ツボッコを生んだ娘が、その赤ん坊を生き埋めにした。その祟りを鎮めるために祭ったのが赤子様である。これに参ると、子供の夜泣きが治るという。
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テング,コリ 1972年 石川県 産まれてきた子供に女の腰巻を被せる。男児には首まで、女児には頭の上まで被せると、天狗や狐狸に化かされないという。また、葬式に供えられた団子を食べると、天狗に化かされないという。
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イヌガミ 1978年 徳島県 祈祷師に拝んでもらうと子の夜泣きが治った。祈祷師が心当たりを尋ねると、先日隣の母親が来て、その子を羨ましそうに見ていたという。祈祷師は、隣の母親は犬神持ちらしい。犬神は生霊で邪気がひどいものだ、と語った。
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マモノ 1931年 沖縄県 夜、子供が外出するときは鍋の尻の墨で三度子供の額に黒子を入れてやると魔除けになる。食べ物を親類や近所に配るときサンを載せないと食べ物の精を取られるので、滋養にならない。
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カゼノカミ 1956年 山梨県 赤い紙に小さい子供の手の形を捺して、「吉三さんはおりません」と書いて門口にはりつける。これは疫病神に対する魔除けの1つである。八百屋お七が吉三に失恋のまま死んで風邪の神になり、吉三を取り殺そうと各戸ごとに覗き歩くので、この赤い紙を張り出しておくと、吉三の手形ではないので中を覗かずに帰ると信じられている。
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ヨナキ,マモノ 1933年 鹿児島県 赤ん坊が夜泣きをして困る時は、枕元に刃物を置いておくという。何か魔物が憑いて赤ん坊をいじめるから、それを祓うという意味だという。これをしても泣きやまない時は、竈の後ろの壁板に鶏の絵を描いて貼り付けるといいという。
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ヨナキイシ 1976年 福島県 赤ん坊の夜泣きに悩まされる人たちが赤ん坊をおぶってきて、夜泣石の足跡にはめて踏ませる。そうすれば夜泣きがなおり、丈夫に育つといわれる。
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ダルマ,ツク,タイグルマ,セキハン,ホウソウ 1935年 東京都 嬰児が疱瘡にかかると、張子の達磨や木兎、鯛車などを枕元に飾る。方法はさん俵を敷き、その上に達磨や木兎を祀る。そして幣帛を立てたり赤飯を供えたりして、疱瘡の治ることを祈る。半月経つと疱瘡も峠を過ぎたものとして供えた赤飯から3粒をとって紙に包み、三つ辻の角へ持っていって捨てる。この赤飯をまだ疱瘡の終わっていない子供を持つ母親が見ると持って帰って子に食べさせる。そうすると疱瘡が軽く済んだ小児にあやかることができるという。
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オニノメン 1972年 岐阜県 嫁が毎晩願掛けに出かけていくのをよく思っていなかった老婆が、鬼の面をかぶって嫁を驚かせた。すると嫁は恐れず、手を合わせて座り拝みだしたので、面を取って謝ろうとしたところが面がはずれなくなってしまった。そのいわれがおでこさん(でこしき岩)になって残っているという。
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オニ,オニノタタリ 1975年 〓(せき)という字を門戸に貼り疫病除けにする。これには鬼の祟を千里に離す効用があるなどといわれる。
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サケウルオウナ 1933年 京都府 文政3年頃に京洛の町々に酒賣る媼という妖怪が出た。この妖婆が通ると一家中が疫病になるというので、人々は各家門の戸に「京に上酒あり」と書いて貼り、これを妖婆除けとしたという。
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オニ,セツブン 1915年 香川県 節分の日、男は鬼の面をかぶって戸口に外に立ち、女はお多福の面をかぶり連れ立って家々を廻る。お多福が家に入ると鬼も入ろうとするが、お多福は鬼が入るのを制し、そしてその家から米や銭をもらう。家では鬼を防ぐために柊と鰯の頭を戸口にさしておく。
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ヨナキイシ 1993年 岐阜県 旧福岡町から高山へ抜ける峠道で夜、馬を乗って通ると赤ん坊の泣き声がする石があった。ある時、殿様が行者に何とかして欲しいと頼むと、行者は石に×印をつけた。それ以来、泣き声はしなくなったという。
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カミカクシ 1975年 高知県 泣く子は外へ出すもんではない。もし出しておくと神隠しにあっていなくなるといわれる。
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(アンザンノマモリ),ダンリンコウゴウ 1983年 京都府 梅宮社の砂を、安産を祈って産女の襟帯に含むと、出産が必ず安らかになる。その謂れは、嵯峨天皇の后・檀林皇后が、太子がないことを憂い当社に祈誓したところ、神感があって懐妊し、当社の砂を御座の下に敷いて太子を無事産んだことに由来するという。
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ヌレオナゴ 1991年 愛媛県 たかなご坂を通ると女が赤子を抱いていて、「子を抱いてくれ」と言った。抱いてやると赤子が次第に重くなったので放り出して逃げると女は追ってきた。家に入って戸を閉めると、女は先が鉤になった髪の毛を投げつけてきた。朝見てみると、釣り針のような毛が戸に残っていた。二枚戸だったので助かった。それで「二枚戸は祟られん」という。
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