ダイジャ,アカイ 1983年 京都府 鞍馬寺の寺記によると、延喜年中に寺主だった峯延和尚が或る年の5月に、大蛇に遭遇した。和尚を呑もうとしたので、大威徳明王の法や毘沙門の呪を唱えると、蛇は自ら倒れたが、雌の大蛇は助けた。そこで和尚が言うには、この山は水が欠乏するので水を施せと。蛇は誓って去ると、忽然として清らかな泉がわき出た。それが閼伽井である。
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ダイジャ 1933年 京都府 鞍馬の竹切りの行事は、寛平年間に京の北方の山にて峰延上人が雄の大蛇を呪縛し、切り捨てたという伝説に由来する。雌の大蛇もいたが、それは上人の説得を聞き入れ鞍馬山の泉の水を永遠に守護することを誓ったので許されたのみならず祀られた。
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オンナオニ 1918年 京都府 鞍馬寺の開山伝説。東寺の十禅師峯延が、鞍馬山中で鬼女に追われた。毘沙門天を記念すると朽木が倒れ、鬼女は押しつぶされて死んだ。峯延は寺の主となった。
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ダイジヤ,ヂネン,アカスイ 1983年 京都府 鑑真僧正が鞍馬山に分け入った折、雌雄の大蛇が前を遮った。そこで僧正が持念すると、1匹の蛇がたちまち滅した。もう1匹の蛇は、この山に用水を絶やすなと言って助けられた。それ以降、本堂の北にある閼伽水が湧き出て、どんな旱魃の時にも絶えることはなかったという。
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ダイジャ 1918年 京都府 目は電の如く、舌は日の如くでおそろしい大蛇がやってきたが、和尚が心静かに毘沙門経をとなえていると、蛇は俄かに自ら切々に斬れてしまった。竹切法会の由来。
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ヘビ 1974年 山形県 竜門寺の鎮守は竜だと伝えられているが、ある時鎮守の石垣が崩れたので、人が集まると6~7寸の蛇が出て来た。追い回し殺すと、殺した者はその場で死に、追い回した者も50~60日病気で臥せった。蛇は胴が太く4本足があった。その死体は浅草の慶養寺に伝えてあるという。
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ダイジャ,シンランショウニン 1933年 栃木県 建保年間にある男の妻が妾を食い殺そうとしたが、夫に遮られたために夫の咽喉に食いつき、妾をも噛み殺した。全身鱗が逆立って、口は裂け、大蛇の姿になった。この世の女すべてを呪うようになって入水したといわれる。水に沈んだ女の一念が大蛇になって人々を困らせるので、毎年9月8日の夜に犠牲を捧げた。親鸞が大蛇を退治したとのことである。
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ダイジャ 1993年 福井県 ある日旅の僧が大蛇を訪ねてやってきた。退治してやるとのことで村人は大蛇の住む池に案内した。僧は読経して黒い鉄の玉を池に放り込んだ。大蛇は鉄の玉が嫌いで逃げ出したが、滝を降りようとしたところで首の骨を折って死んでしまったという。大蛇の血が川にも七日七夜流れ続いたという。
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ヒキガエル,ヘビ 1963年 岡山県 昔々金山寺の大きな蝦蟇と大蛇が住んでいた。この両者が争ったが、それを報恩大師が法力で鎮め、綱引きの形を蛇にして祭る事となった。また江戸末、明治初年頃に金山寺に吝嗇な坊主がいたが、綱引きのとき皆にかゆを食べさせなかったので皆が怒り綱引きで引いた綱をはずして寺の本堂を引き回した。あくる日坊主が本堂へ行くと大蛇がのた打ち回っていた。坊主は村の有力者に救いを求めたが、皆が行くと縄があるだけであった。
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ヤマノテラドウウンジ,ダイジャ,シロキツネ 1956年 宮城県 女とその懸想した男が大蛇となってから500年経た暦応元年(1338)、加州金沢の大乗寺三世明峯素哲禅師が陸奥に弘教し、岩沼竹駒神社の初午に参詣した時、老翁からこの話を聞き、その案内で大菅谷保の藤左衛門の家に泊った。翌未明山ノ寺の南の丘に登って大蛇の棲む寺跡の湖水を見、7日の間祈祷したのち一喝して杖を投ずると2頭の大蛇が現れて逃げ去る。そのとき白狐が飛び出して禅師に感謝し、永く寺の守護を約する。禅師が祈祷した地に寺を建て実相寺という。
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タツ,ハクジャ 1981年 東京都 大谷弁天は夫人にご利益があると言われていた。ある婦人が願をかけて、満願の日にお礼参りにいくと、にわかに天が曇って暗闇になり、弁天様の横の池から竜が天に昇った。その竜が雷鳴となって落ちてきて、大松に落雷した。大松は3つに裂けて、その中に胴回りが2尺もある白蛇が粉々に切れて死んでいたという。
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ダイジャ 1961年 静岡県 250年位前、甲斐国八代郡篠原村の絹屋が松崎の伏倉の旧家、セキセイ太夫の所へ泊まっていた。絹屋はアザノガハラ(字野原)の池の主である大蛇をとりにいくのに名刀をもっていき、その刀が大蛇除けになった。しかし、その刀をすりかえられ絹屋は大蛇に呑まれた。絹屋の娘の姉妹はアネグスヤマ(姉越山)とイモウトクボ(妹窪)で大蛇をまちかまえ、計略をめぐらしておびきよせて射た。大蛇は蛇鋏みという穴に入り込んで、7日7夜うなって死んだ。その大蛇の骨を埋めたところを大蛇院といった。
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ダイジャ 1993年 高知県 庄屋が嫁に行った娘を取り返すために、婿を殺そうとした。庄屋は婿を大蛇がいる蛇ヶ淵に誘い出し、大蛇に殺させようとした。婿は八幡大菩薩という弾で大蛇を撃ち殺した。大蛇は胴回りが33尋あり、長さが33間あった。そして7日7晩かけて燃やした。今でも焼けた跡は草が生えない。
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テング,リュウ 1932年 香川県 讃州で満濃池の主の龍が小さな蛇となって日に当たっていると天狗にさらわれ、比良ヶ嶽の洞穴に入れられた。比叡山で水瓶をもった坊主も同じようにさらわれてきた。水瓶に水が数滴残っていたので、龍は坊主と共に逃げ出し、後に荒法師に化けていた天狗を蹴殺した。
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ダイジャ 1934年 京都府 大蛇が、ある寺の和尚を呑み込もうと近づいたところ、和尚の呪文によって動きを封じ込められた。その後、命を助けられた大蛇は恩義を感じ、水不足の土地に豊富な水をもたらした。
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ダイジャ 1962年 千葉県 和泉某の女が池に身を投げ、その怨霊が蛇体となって池に現われた。人を食うので、この大蛇を降伏するために山王権現を遷座したところ、その神力によって大蛇は滅びたという。
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カラスヘビ 1915年 愛知県 烏蛇に馬の沓を投げつけると、どこまでも追いかけてくるという。寺の小坊主が烏蛇に馬の沓を投げつけたら、追いかけてくるので須弥壇の上に避難した。そこに現れた住職が蛇を箒で叩くと、頭は飛んでいった。その晩から小坊主は発熱し、渇を訴えるので水瓶の水を飲ませてやったが、ついには死んでしまった。翌日、その水瓶をみてみると、烏蛇の首が水の中を泳いでいたという。
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ダイジャ 1940年 福島県 娘が若者と恋に落ちたが、親たちに反対され、沼に身を投げて死んだ。2人の怨霊は大蛇になり、沼に潜むようになった。その後、大蛇がこの土地を泥海にしようとした。大蛇は秘曲を聞かせてくれた琵琶法師だけにそのことを告げた。琵琶法師は逃げようとしたが、大悲山薬師如来の諌めにより、殿様に知らせた。殿様は藩内の人を総動員して、大蛇を退治した。
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ダイジャ 1997年 高知県 つたのという美しい人がワロウ淵の大蛇に見初められて洞窟に引き込まれた。そこで彦助という人が大般若経を買ってきて、和尚と共にワロウ淵に行った。そしてお経を唱え、大般若経を淵に放り込んだ。すると大蛇は嵐を呼んで荒れ狂ったが、ふりそそいだ天の光に焼かれて死んだ。
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コヘビ,リュウ 1928年 新潟県 大石の中から小蛇が4匹出てきた。ある寺の和尚はそれを殺さず、河へ放してやった。やがてそのときの小蛇が龍となり、今でも山奥には4匹の龍がいるという。
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