テナシムスメ 2001年 青森県 昔、ある大金持ちのところに美しい一人娘がいたが、ここに心がけの悪い後妻が来て、家来に娘を殺すように命じた。家来は殺すに忍びなく、娘の両手を切ることとした。後に娘に子が出来た。この子供を背負ったまま娘が水を飲もうとしたとき、背中の子供が川へ落ちそうになった。その子を捕まえようと娘が精一杯両腕を伸ばすと、力の入った拍子に両の手が出てきた。
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テナシムスメ,オタイシサマ 1968年 愛媛県 継子のお杉が殿様の嫁になり、留守中に男児を生む。手紙を出すが、継母が「鬼の子ができた」と書き変えた。殿様は「鬼の子でも育てろ」と書いたが、また継母に「片腕斬って連れ出せ」と書き変えられた。お杉が子を背負っていくと、お大師様が片手をつけてくれて、継母の両手がなくなる。信濃の峠でお杉餅を売っていると、殿様が母子を捜し出して連れて帰る。
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ウデガハエル 2001年 青森県 昔、あるところに、母に先立たれてしまったかわいらしい娘がいたが、次に迎えた継母にも娘が1人いて、2人は仲良くなった。しかし、継母は先腹を憎く思い、その両腕を切り落として石棺に入れ、浜辺に捨ててしまった。捨てられてしまった娘は器量が良かったから、大阪で女郎となったが、ある時転倒した際に起き上がろうと踏ん張ったところ、両腕が生えてきた。
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カタテバラミムラ 1931年 兵庫県 ある娘が叔父と若衆と共に伊勢参りに行っていた。宿では若衆のいたずらを避けるため、叔父は娘の腹の上に手を乗せ、用心して寝ていたにもかかわらず、娘は妊娠してしまった。産まれた子供は片手一本しかなかったという。
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オカネウムムスメ 1956年 宮城県 昔、名鰭沼のふちに夫婦が住んでいた。子どもになかなか恵まれず、願かけて神に祈っていると、春の猫柳の芽がふくれる頃、嫁の腹が大きくなり、ついに女の子が生まれた。しかし片目片耳の子だったので、人目をさけてボロに包んで納屋においておいた。あるとき用事で、どうしても子を背負って町にいかなければならぬことになったので、慎重に包んで出ていった。町の用事がすんで帰るとき、石の上に子どもをおろして休んでいると、腰のまがった白髪の爺さんがきてボロをはがして子どもを見て「これはいい子だ。神様の授かりものだ。今にお金を生むから毎朝米一粒ずつつかませておけ」と言い残して消える。ためしに米一粒つかませるとお金を一つ産んだ。夫婦はしだいに金持ちになったが、慾の出た夫婦は「うんとつかませたらうんと生むだろう」と、ある日つかみきれないほど米をつかませると、子どもは死んでしまった。
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カッパ 1913年 岩手県 昔、家の主人が川童に、もし川の流れを変えたら一人娘をやろうと約束した。翌日、川の流れが変わっていた。そこで主人は、川で洗濯をしていた召使いの女を後ろから突き落とした。すると女は、川の真ん中に立ち上がって、汝の家に男を立たせぬと叫んだ。それでこの家は男が生まれても20歳になる前に死んでしまう。
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(シノヨチョウ) 1973年 香川県 ある人が旅の途中で宿がなく、仕方がないので神さまのところで休んでいた。夜中に他の神さまが「子どもが産まれる」と迎えに来たが、「客が居るので行けないから戻ってきてから結果を話してくれ」と言った。その後余所の神さまが泊まっている神さまの所に戻ってきて、産まれた子は水難に会うと言った。旅人が家に帰ると子どもが産まれていたので、水難に会わないように15・6の頃は気を付けていたが、襖に水の絵が描いてあり、それに命を取られたという。
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ホトケ 1941年 不明 心中しようとした家族の息子を、通りかかった人が不憫に思い連れて帰って自分の娘と添わせるために育てた。するとその息子は他に女をこしらえてしまったので、娘は家を出た。母は娘を探し出し、どうか家に戻ってくれと頼んだ。そこへ娘の言い交わした男も一緒になってくれといいに来た。娘はどっちに行けばいいかわからず、橋から身を投げた。娘の体は二、三間流れたあと仏になって緋の衣を着た姿になり、わきへ上がっていった。
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ベンザイテン,ヘビ 1935年 昔、ある弁才天の神官の家にひとりの娘がいた。近所の百姓が多忙の時期には娘の手を借りることもあった。ある時百姓が養蚕のために手が不足したのでその娘を頼みにいくと、神官の家に出産があり手がいるので娘を借りることができなかった。しかし百姓が家に帰るとその娘が来ており、都合がついたという。それから娘は毎日その百姓の手伝いをした。仕事に区切りがついたので、娘を返すため神官の家まで送ると、娘はお参りをさせてくださいと言って神社に入ったきり帰ってこない。神官の家を訪れると娘はちゃんといて、手伝いには行っていないという。そこで百姓と神官が弁才天の前まで行くとその娘そっくりの頭を持った蛇がいた。神官が礼を述べると蛇は姿を消した。
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キツネ,(オンガエシ) 1956年 宮城県 明治中期,この土地に名医がおり,夜中に難産の往診を頼まれた。山の手の沢の奥に別荘風の邸宅があり産室に通された。手当てをし双生児を取り上げた時点で,名医には産婦が異類の者だとわかっていたが,最後まで手当てをしてやった。そこへ年老いた両親が出てきて厚くお礼を述べ,名医は御馳走と包み金を貰って帰宅した。包みの中は本物の小判であった。翌日,前夜の場所と思しいところに人をやったが,そこは人里からやや離れた沢の奥で家などはなく,ただ岩の横穴が一つあっただけであった。部落で尋ねると,その辺りにそういう家は一軒もなく,また昨夜部落で婚礼振舞があった際膳部が一人分なくなったということであった。
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マルイワノカシワン,ユメマクラ,ミズノカミサマ 1987年 長野県 昔,ある村に働き者の若夫婦がいた。子がいなかったが,川の水を大事にし,田圃の行き帰りに道祖神にお参りしているうち,男の子が生まれた。
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マルイワノゼンワン,ミズノセイ 1987年 長野県 働き者の若夫婦が道祖神にお参りしていると男の子が生まれた。お祝いをしたかったが客用のお膳がない。ある時二人が同じ夢を見た。美しい姫が現れて水の精の使いであると名乗り,必要な数を紙に書いて丸岩の割れ目に投げ込めば膳と椀を貸してくれるという。言われたとおりにすると,翌朝丸岩の前に膳と椀が並んでおり,元の場所に返すと何時の間にか割れ目の中へ消えていった。以後村中が借りるようになったが,誤魔化す者がいて二度と貸してもらえなくなった。
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キツネ 1949年 福島県 一人の男が田圃を耕していると、きれいな女性が来て腹が痛いといって泊り込み、ついに夫婦となった。三人の女の子が出来た。あるとき、油断をして白い尻尾を見られて、悲しんで山に逃げ帰った。夫が小さい子を連れて乳を貰いに山にいき、家に帰るように懇願した。しかし、家には帰れないが、稲と鉏を田圃に置いておけば手伝いをしてあげようといった。そのとおりにすると、苗の植付けは終わっており、秋にはよく実って、男は金持ちになった。
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ナベカブリヒメ 1956年 宮城県 昔、子がない正直者の夫婦が、子どもが欲しいと観音様に願をかけると、おつげで「子どもを授けるが生まれたらすぐ鍋をかぶせろ」といわれる。女の子が生まれたのでお告げどおり鍋をかぶせて育てる。皆にのけ者にされ、生みの母が死んで後家の母にはいじめられたが、素直に仕事をして育った。16になって嫁にやる頃、後家の母はその娘をもてあまし、山に捨てたが坊様が助ける。今度は川に流すと、ある猟師が拾って育てる。ある日川のそばで会った立派な若者と惹かれあうが、彼の父である殿様は「そんな川流れの娘」と、一緒になることに反対する。いつも会う山で若者の悩んでいる様子を心配しておいかけた娘は転落、若者が驚いて行ってみると鍋がとれ、かすり傷一つない。しかも後光もさすばかりの美女で、殿様も気にいって2人は幸せに暮らしたという。
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テナシムスメ 1975年 香川県 継母に両手を切られ追い出された娘が川で水を飲もうとすると手が生えた。家に帰れず善光寺で茶屋を開いていると婚約者であった若者が訪ねて来た。青森、岩手、新潟、山梨、静岡、岐阜、島根、香川、愛媛、長崎、鹿児島の類例報告あり。
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ダイジャ 1986年 愛知県 両親と娘三人暮らしの家に、娘のところに通う若者が現れた。どことなく魔物のような若者を怪しんだ母親が、娘の部屋に訪ねてきた若者に湯茶を出した際に針と長い糸を隠し持って、袴に深く針を縫い込んで縛ってしまった。苦痛の色を露わにした若者は、消えるように立ち去った。翌日の朝、両親が親類と一緒に糸を辿っていくと、大昔に造られた池に着いた。そこでは大蛇が針と糸を縫いつけられて苦しんでいたが、やがて息絶えた。娘はやがて子を産んだがその子の周りを小さな蛇がたくさん這っていた。娘と子を菖蒲湯に入れ家の周りにも菖蒲を並べると蛇は消え娘もすこやかになった。
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カミノタイワ 2001年 青森県 昔、ある旅人が、雷雨の為に道端のお堂で雨宿りしていたおりに、神の対話を耳にした。神々は、付近に生まれた2人の子供が将来は結婚するであろうと語り、数十年後には果たしてその通りになったのであった。しかし、やがて夫の方は勝手気侭になり、離縁して妻を追い出してしまった。
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マルイワノゼンワン,ミズノセイ 1987年 長野県 昔,ある村に働き者の若夫婦がいて,川の水を大変大事にしていた。子がいなかったので,田圃の行き帰りに道祖神にお参りしているうち,男の子が生まれた。
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マルイワノカシワン,ユメマクラ,ミズノカミサマ 1987年 長野県 働き者の若夫婦が道祖神にお参りしていると男の子が生まれた。お祝いをしたかったが客用のお膳がない。すると二人の夢枕に美しい女が現れ,必要な数を紙に書いて丸岩の割れ目に投げ込めば膳と椀を貸してくれるという。言われたとおりにすると,翌朝丸岩の前に膳と椀が並んでおり,元の場所に返すと何時の間にか消えていた。以後村中が借りるようになったが,誤魔化す者がいて二度と貸してもらえなくなった。
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キツネ 1939年 青森県 ある産科医のところへ、義姉がお産で苦しんでいるという女が来た。医者が見に行くと若い女が難産で苦しんでいたので、手当てして出産させた。お礼に渡された包銭を翌朝見ると、木の葉になっていた。
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