タヌキ 1989年 静岡県 ヒヨケという宿に鎌倉建長寺の貫主が来た。犬が嫌いで、飯の時に人を寄り付けない。覗くと犬食いをしていた。三島でむく犬に食い殺され、数日後に大きな古狸の正体を現した。古狸の書いた、「亀」字を裏返した掛軸が残っている。
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タヌキ 1989年 静岡県 明泉寺に鎌倉建長寺の貫主が来た。やたらに犬を嫌って遠ざけた。富士川の渡しで犬に食い殺されたとき、大狸の正体を現した。狸の書いた鹿の絵が残っている。
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(フメイ) 1989年 静岡県 小瀧という家に鎌倉建長寺の僧が来た。飯の時に人を寄り付けない。村の大きな犬が食いついて駕籠からくわえ出すと、正体を現した。なにか獣が化けていた。
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タヌキオショウ 1977年 神奈川県 昔、建長寺の和尚が村渡しとなって視察に来た際に、当時名手であった根岸家に宿泊した。しかし、この和尚は、皆とは別に食事をとったり、風呂も最後に入ったりする。おかしいと思って覗いてみたところ、飯を尾でかきこんだり、湯の中で尾を遊ばせたりしていた。この和尚さんの正体は、実は狸であったのだが、これが書いた「白沢」という掛軸は今でも残っている。
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(フメイ) 1989年 静岡県 子浦の潮音寺に鎌倉建長寺の管長が来た。飯の時に汁と飯を一緒に食べている。松崎町岩科で犬に食い殺されたときに正体を現した。なにか獣が管長を食い殺して化けていた。
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タヌキ 1989年 静岡県 名主の家に鎌倉建長寺の僧が来た。やたらに犬を嫌って遠ざけた。飯の時に人を寄り付けない。安倍川で犬に追いかけられたとき、正体を現して狸になった。
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タヌキ 1989年 静岡県 マンロクという名主の旧家に鎌倉建長寺の和尚が来た。犬が嫌いで、飯の時に人を寄り付けない。覗くと汁と飯を一緒に犬食いしていた。また、入浴後に毛がちらばっていた。ハッピキ太郎という犬が食いついたら、大きな古狸になって死んだ。
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ムジナ 1989年 静岡県 檀家総代のニシという家に鎌倉建長寺の和尚が来た。犬が嫌いで、飯の時に人を寄り付けない。覗くと犬食いをしていた。東海道の原の宿でイチモツという犬に食い殺されたとき、3日後に大むじなの正体を現した。
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ムジナ 1989年 静岡県 名主の家に鎌倉の本山の管長が来た。犬が嫌いで、飯の時に人を寄り付けない。覗くと汁と飯を一緒に食べていた。逸物犬という犬が管長を追いかけて、富士川で食いついたらむじなになった。むじなだった管長の書いた掛軸が残っている。
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(フメイ) 1989年 静岡県 入間の海蔵寺に鎌倉建長寺の管長が来た。飯の時に覗くと汁と飯を一緒に犬食いしていた。松崎の江奈で四つ目犬という犬に噛み殺されたら、正体を現した。なにか獣が管長を食い殺して化けていた。
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タヌキ 1989年 静岡県 上多賀の飴倉という家に鎌倉建長寺の僧が来た。犬が嫌いで、飯の時に人を寄り付けない。天竜川の近くで犬が僧を食い殺すと、正体は狸だった。その僧が書いた何かの証文が残っている。
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タヌキ 1989年 静岡県 湯沢という石風呂に和尚が来た。飯の時に人を寄り付けない。覗くと汁と犬食いして食べていた。犬に食い殺されたとき、正体を現して狸になった。狸だった僧の書いた掛軸が残っている。
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ムジナ 1984年 山梨県 鎌倉の建長寺の和尚が京都から鎌倉へ帰るときにこのあたりを通って帰った。小明野の新田のミヤブ様のところへ泊まったが、そのときに人間ばなれした行為をするというようなことがあった。そして、今度向原の方へ来て、泊まったとき、つないであった犬が和尚をかみ殺したため大問題になった。何かあるに違いないと思って三日間外へ干したら爪がムジナの爪になった。京都から来る途中で和尚はムジナに喰い殺されて、ムジナが和尚に化けたのだ。
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(フメイ) 1989年 静岡県 名主の作之丞の家に鎌倉建長寺の大僧正が来た。やたらに犬を嫌って遠ざけ、飯の時に人を寄り付けない。安倍川でしっぺい太郎という犬に食い殺されたとき、正体を現した。なにか獣が化けていた。その大僧正の書いた「柳に鳩」の絵が残っている。
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タヌキ 1996年 山梨県 鎌倉の建長寺の狸が坊さんに化けて駕籠に乗って柳沢に来た。食事をした家では「決して覗かないでくれ」と言ったが、こっそり見てみると狸の姿になってお膳をひっくり返して食べていたという。またある家では狸の絵を描いていったという。話者が若いころ、その絵を見せてもらったことがあったが、狸といえば狸に見えるという程度の絵だったらしい。
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キツネ 1971年 山梨県 昔、坊さまがお膳にご飯をぶちまけて食べているのを女中が見た。次の日、峠のところで犬にくわえられ、坊さまは狐の正体を現した。
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ムジナ 1989年 静岡県 名主の家に鎌倉の本山の管長が来た。犬が嫌いで、飯の時に人を寄り付けない。覗くと汁と飯を一緒に食べていた。オハラの逸物犬という犬に富士川で噛み殺されたら、むじなの正体を現した。むじなだった管長の書いた絵が残っている。
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ムジナ 1989年 静岡県 伝馬町の脇本陣に鎌倉建長寺の僧が来た。やたらに犬を嫌って遠ざけた。飯の時に人を寄り付けない。覗くと汁と飯を一緒に食べていた。脇本陣の虎斑の和次郎という犬に、丸子で食い殺されたとき、正体を現してむじなになった。
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ムジナ 1974年 山梨県 建長寺のムジナが和尚を食い殺して和尚に化け、犬を怖がっていつも駕籠で移動し、食事のときは決して人を寄せなかった。不審に思って覗くと、風呂では尻尾でお湯を叩いて入った振りをして、飯を食うときには正体を出して四つんばいで喰っていた。そのときに和尚が「越前のロクという犬さえいなければ怖いものはない」と言うのを聞いたので、それをつれてきてけしかけたらムジナ和尚は食い殺され、3日後にムジナの正体を見せた。
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タヌキ,ムジナ 2003年 山梨県 鎌倉の建長寺の僧侶に化けた狸が宿をとって、絵または書物を書き残したという話がある。
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