ムジナ 1989年 静岡県 檀家総代のニシという家に鎌倉建長寺の和尚が来た。犬が嫌いで、飯の時に人を寄せ付けない。覗くと犬食いをしていた。東海道の原の宿でイチモツという犬に食い殺されたとき、3日後に大むじなの正体を現した。
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タヌキ 1989年 静岡県 上多賀の飴倉という家に鎌倉建長寺の僧が来た。犬が嫌いで、飯の時に人を寄せ付けない。天竜川の近くで犬が僧を食い殺すと、正体は狸だった。その僧が書いた何かの証文が残っている。
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(フメイ) 1989年 静岡県 小瀧という家に鎌倉建長寺の僧が来た。飯の時に人を寄せ付けない。村の大きな犬が食いついて駕籠からくわえ出すと、正体を現した。なにか獣が化けていた。
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ムジナ 1974年 山梨県 建長寺のムジナが和尚を食い殺して和尚に化け、犬を怖がっていつも駕籠で移動し、食事のときは決して人を寄せなかった。不審に思って覗くと、風呂では尻尾でお湯を叩いて入った振りをして、飯を食うときには正体を出して四つんばいで喰っていた。そのときに和尚が「越前のロクという犬さえいなければ怖いものはない」と言うのを聞いたので、それをつれてきてけしかけたらムジナ和尚は食い殺され、3日後にムジナの正体を見せた。
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タヌキ 1989年 静岡県 名主の家に鎌倉建長寺の僧が来た。やたらに犬を嫌って遠ざけた。飯の時に人を寄り付けない。安倍川で犬に吠えられ、徳願寺へ走っていったが、その姿は狸になっていた。
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ムジナ 1984年 山梨県 鎌倉の建長寺の和尚が京都から鎌倉へ帰るときにこのあたりを通って帰った。小明野の新田のミヤブ様のところへ泊まったが、そのときに人間ばなれした行為をするというようなことがあった。そして、今度向原の方へ来て、泊まったとき、つないであった犬が和尚をかみ殺したため大問題になった。何かあるに違いないと思って三日間外へ干したら爪がムジナの爪になった。京都から来る途中で和尚はムジナに喰い殺されて、ムジナが和尚に化けたのだ。
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(フメイ) 1989年 静岡県 名主の作之丞の家に鎌倉建長寺の大僧正が来た。やたらに犬を嫌って遠ざけ、飯の時に人を寄せ付けない。安倍川でしっぺい太郎という犬に食い殺されたとき、正体を現した。なにか獣が化けていた。その大僧正の書いた「柳に鳩」の絵が残っている。
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ムジナ 1989年 静岡県 名主の保崎家に僧が来た。人を寄せ付けなかった。丸子で白の一もつという犬に噛み殺されたとき、正体はむじなであった。僧に化けたむじなの書いた掛軸が残っている。
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(フメイ) 1989年 静岡県 子浦の潮音寺に鎌倉建長寺の管長が来た。飯の時に汁と飯を一緒に食べている。松崎町岩科で犬に食い殺されたときに正体を現した。なにか獣が管長を食い殺して化けていた。
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ムジナ 1989年 静岡県 ある寺の僧が、やたらに犬を嫌って遠ざけていた。正体はむじなであった。その僧の書いた題目などが、寺宝として残っている。
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(フメイ) 1989年 静岡県 入間の海蔵寺に鎌倉建長寺の管長が来た。飯の時に覗くと汁と飯を一緒に犬食いしていた。松崎の江奈で四つ目犬という犬に噛み殺されたら、正体を現した。なにか獣が管長を食い殺して化けていた。
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タヌキ 1989年 静岡県 松野の松原寺に寄付金集めの僧が来た。江戸に行く途中に犬に食い殺され、正体を現して狸になった。
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タヌキ 1989年 静岡県 ヒヨケという宿に鎌倉建長寺の貫主が来た。犬が嫌いで、汁と飯を一緒に食べる。覗くと犬食いをしていた。三島でむく犬に食い殺され、数日後に大きな古狸の正体を現した。古狸の書いた、「亀」字を裏返した掛軸が残っている。
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タヌキ 1989年 静岡県 研屋町と弥勒町の宿に2人の供を連れた旅の僧が来た。灸をすえて好評だったが、安倍川で犬に食い殺されたとき、正体を現して狸になった。狸が死ぬと、お灸で癒えた病がぶり返した。
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ムジナ 1989年 長野県 むじなが和尚に化けて、鎌倉のお寺の勧進帳を持ってやって来た。いつでも屏風を立て、お風呂へ入るのも字を書くのも屏風の影でやっていた。ある時犬にかぎつけられ、木へ飛び上がって尻尾を出したので村人につかまった。殺そうかという話になったが、逃がしてやることにした。「ここには二度と来るな」と言って放してやると、転がるように逃げたという。
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タヌキ 1989年 静岡県 明泉寺に鎌倉建長寺の貫主が来た。やたらに犬を嫌って遠ざけた。富士川の渡しで犬に食い殺されたとき、大狸の正体を現した。狸の書いた鹿の絵が残っている。
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タヌキ 1989年 静岡県 入浜の宝泉寺に鎌倉建長寺の僧が来た。やたらに犬猫を嫌って遠ざけ、飯の時に人を寄せ付けない。富士川の手前で「いちもく」という犬に噛みつかれたとき、大きな狸が現れた。狸だった僧が屏風に書いたものが残っている。
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タヌキ 1989年 静岡県 ある家に鎌倉某院の僧が来た。沼津で犬に噛み殺されたとき、正体を現して狸になった。その僧の書いた鷹などの僧画が残っている。
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ムジナ 1989年 静岡県 名主の家に鎌倉の本山の管長が来た。犬が嫌いで、飯の時に人を寄せ付けない。覗くと汁と飯を一緒に食べていた。逸物犬という犬が管長を追いかけて、富士川で食いついたらむじなになった。むじなだった管長の書いた掛軸が残っている。
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バケモノ 1976年 秋田県 住職を化物が食ってしまう寺があった。片目の坊主がある日やって来て寺に住むことを申し出た。坊主は寺の化物と問答のかけ合いをして勝ち、化物を退治した。化物の正体はむじなであった。
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