イズナ,(ツキモノ) 1989年 長野県 イズナが人に憑くことがあるという。人が憑かれると、戸間口の戸を開けて人が入ってくると、馬鹿丁寧に「出て行け」と言ったり、目つきがきつねかたぬきのようになった。馬が憑かれると、いつもは食べない草を食べるようになり、よじけるようにして歩いた。イズナツカイという人に来てもらって幣束を切って祈とうしてもらった。そうすると人の体や馬から離れていくと言った。
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ヌシ,ヘビ 1985年 和歌山県 昔から、ヤキオダニには主として蛇がいた。雨乞いの時には、主の嫌うことをした。ヤキオダニで仕事をしていたら、蛇が出てきた。殺したらその人は病みついて亡くなってしまったという
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テング,テングガミ,(オンナテング) 1975年 スサノオノミコトは、猛気が胸に満ちるあまり、物を吐いて、それが天狗神になった。姫神であり、威いは強く、鼻は長く、耳も長く、牙も長い獣である。
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オニ,ミコト 1979年 岡山県 昔キビツヒコノミコトが吉備国に派遣され鬼と戦った。おにはいくら負傷しても勇敢に戦った。偵察させると、今の湯の池付近の出湯で傷を癒して出てきた。そこでミコトが封じたところ、鬼は傷をを癒すことができず、ミコトの勝ち戦となった。
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ツチノコ,ノヅチ 1968年 奈良県 ノヅチをツチノコともいう。ノヅチは、海に千年、山に千年修行して天に昇るが、人に見られたら出世できない。ノヅチはヤマヌケして、川の水と一緒に海に出る。
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オニ,ウラ 1979年 岡山県 垂仁天皇の時代、吉備国で略奪を繰り返す百済の鬼神、温羅を退治するため、イサセリヒコノミコトが派遣された。勢い凄まじい温羅を攻めあぐねたミコトは、神力を現して1度に2本の矢を放ち、温羅の左目を射抜いた。雉や鯉に姿を変えて逃れる温羅を捕らえたミコトは、首を刎ねて曝したが、その首が何年も大声でうなり続けたため、温羅の霊を祀って鎮めた。
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イズナ,(ツキモノ) 1989年 長野県 イズナが人に憑くことがあるという。譫言を言ったりやたらと食べたり、見境のない奇行をしたりした。叩いたり、生の松葉をいぶしたり、大声で怒鳴ったりして離した。ホーゲンサマが大声で呼んだりした。
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イソナデ 1960年 三重県 イソナデは尾の長い鮫。磯端で尾で打つ。海辺で死んだ人がいると「磯ナデになでられたんだろう」などという。
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ヘビ,タタリ 1959年 岡山県 道通様の信者から嫁を貰う事を昔は敬遠した。これは道通様のオツカイシメが執念をもつとかんがえられたからである。実家に帰りたい嫁を帰さないとその嫁の主人の枕の下に蛇がウジャウジャと出てきて夫を悩ませた。その翌晩には嫁の体が蛇の体に変わった。そのためぞっとして離縁したという話がある。
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セイメイ 1916年 和歌山県 田の中に晴明の社という祠があり、ここの田に住む蛭は血を吸わない。晴明がここの蛭に血を吸われ、怒って蛭の口を捻ったからだという。
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ウシ,マショウミチ,マドノミチ 1984年 香川県 マショウミチはお化けの通る道だと言って、通るのを忌む。生臭い風が吹いていて、なかで牛が寝ているという。マドノミチともいう。
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フチノヌシ,ウナギ 1981年 和歌山県 昭和初年に炭焼きさんがカロト滝の滝壷の鰻を毒流しで捕って食べたら、祟りで死んでしまった。唐傘ほどの太さだったという。拝んでもらったらこの鰻は淵の主で、2匹いたうちの1匹は別の谷に逃げていて助かったということがわかった。
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カミニカンスルイゲ 1944年 福井県 産や死のイゲ(穢れ)があるものは神社や祠などに近づかない。もし近づくと、暴風雨になったり、その者に祟りがあったりする。また、橋は神様からもらったものなので、産後間もない者は川を渉り、止むを得ない時は塩を撒いて橋を渡った。
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オオサキ 1975年 埼玉県 附近にオオサキモチの家といわれ、忌まれる家があった。オオサキは家に憑くものといわれる。
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アカイカオノモノ 1983年 香川県 法道寺に大きな松があり、土塀のすぐ上に枝がきていた。ある晩に近所の女が通りかかったら、松の枝の上に大きな赤い顔をしたモノがいた。女が通りかかると下を向き「殺さば殺せ真夜中に、生きておもいを残すより」と言ったので、驚いて逃げたという。
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イタチ 1952年 長野県 イタチをいじめた若者が歩いていると、後ろから草履の音がしたので逃げた。後を振り向くと恐ろしい仁王様が彼を食うような顔をして立っていた。若者は家へ駆け込んだが死んでしまった。イタチの仕返しだという。
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トンボウ 1976年 奈良県 雄略天皇4年の秋、行幸の際に狩りをなさった。その時どこからとも無く1匹の虻が飛んで来て天皇の臂を噛んだ。すると蜻蛉が飛んで来てその虻を噛み殺して飛び去った。天皇はその蜻蛉に感じ入られてその地を蜻蛉の小野と呼ばれた。
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スッポン 1976年 薬用にする鼈を殺すことができず、鼈にその由を言い含めて放ったところ、病が癒えた。このような話がたくさんある。筆者の知人もそうやって病が治ったという。
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マンコウ,サイノカミ 1931年 岩手県 駒木のミゾロヶ池の山奥にナガシダというところにマンコウという美女がいた。この女を見初めた旅の馬喰と共同生活をしていたが、男が山で殺されたのを悲嘆して山を降りようとした。その途中の地獄山というところで産気づき、男の子を産み落としたが、産み落とすと同時に、大鷲にさらわれてしまった。女はミゾロヶ池のほとりに住み、後にサイノカミとなったといわれている。
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ダイジャ,ヤマタノオロチ 1973年 岩手県 ある川上に大蛇がいて、年寄り夫婦の9人娘を毎年1人ずつ食べていた。8人の娘が食われ、残り1人となったときにスサノオノミコトがやってきて、大蛇に酒を飲ませて酔わせ、殺した。
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