オラビソウケ,ヤマオラビ 1956年 山中で呼びかけると、叫び返す怪。山彦は別に山ひびきと呼ばれ、これとは区別される。
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ヨブコ,ヨブコドリ 1938年 鳥取県 山彦を呼子、または呼子鳥と呼び、そういう名のものがいて、声を出していると考える者もいる。
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ヤマビコ,コエ 1914年 島根県 山彦は山の神に使われる化物の声である。ある猟師が火を焚こうと枯れ枝をポンと折ると、向こうの森でもポンと音がした。驚いてアッと言うと、アッと答えた。肝をつぶして逃げ帰る途中、「思わぬことをした」と言うと、化物も真似をした。その後は何もなく帰った。
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ヤマガミサマ,テングサマ 1928年 富山県 山の中では「おおいおおい」と大声をあげて叫ぶと山神様が連れに来るから言わない。また「おおいおおい」と言うだけで相手の名を呼んではならないとも言う。名を言うと天狗様がつれに来るからである。
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ヤマオラビ 1938年 福岡県 オラブとは叫ぶの意味である。山中でヤマオラビに出会い、おらびかけるとおらび返してくるといわれている。山彦と山響きと呼ばれヤマオラビとは違う。
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コナキジジ,ゴギヤナキ 1956年 山奥に現れ、形は爺で、赤児の泣き声をする。
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(ヤマワロノコショウ) 1985年 熊本県 山童はヤマンタロー、ゴタワロ、ヤマオロシ、ヒョースベ、ホイホイドリ、ガゴ、ガゴジョ、ユキガゴジョ等と呼ぶ地方もある。山中ではヤマンモン、ヤマンヒト等のように呼んで直接的な名称では呼ばない。
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カリコボウ,カリコボウズ 1992年 宮崎県 カリコボウ、カリコボウズという妖怪は山にいて、ホイホイと澄んだ声で鳴く。近くと思えば遠く、谷と思えば山で鳴き、通常では考えられない移動をする。
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タヌキ 1981年 和歌山県 狸は人の声を出して人を山中に呼ぶ。気づいたときにはもう山の中にいる。
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ヤマオバケ 1988年 長野県 山には山お化けが出る。
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ヤマジイ,ヤマバア 1942年 高知県 深山に山爺という妖物がいて、これが叫ぶと生葉が震い落ちるほどの大声を出す。同じものの女のほうをヤマバアという。
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ヤマヒコ 1942年 高知県 幡多郡橋上村楠山で言う。山彦は昼夜を問わずに深山で突然聞える恐ろしい声であるという。
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コエ,ヤマタロウ 1952年 夜に山道を歩いていると、山太郎がホォーイホォーイと呼びかけてくることがある。
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ヤマンボー,ヤマワロ 1974年 鹿児島県 名瀬では山彦(やまびこ)のことをヤマンボーと呼び、山の童のこと。名瀬市小湊ではヤマオレと呼ぶ。昔の人にとっては恐怖の対象であった。小さい声で呼べば小さい声で、大きな声を出せば大きな声で真似る。うっかり言い争って言い負かされたら、こちらが命を取られてしまうと恐れた。
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キツネ 1967年 石川県 山で仕事をしていると友人の声で呼ぶ。呼ばれた者は道のないところを歩かされてしまう。狐に化かされた。
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ヤマイヌ 1928年 愛知県 山犬は山の犬ともお犬とも呼ばれる。山村の人が最も恐れていたものであるという。山犬を除けるための呪文がいくつか伝わっている。また、山犬が帰ったときに唱える呪文もある。
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ゴシンサマ,テング 1976年 新潟県 西山にはごしん様という天狗がいる。人が山に入ると、木を伐って倒す音をさせる。
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キツネ 1999年 兵庫県 山中では、キツネが化かして人を道に迷わせるという。
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ケンムン 1996年 鹿児島県 山に入ったとき、相手の名を呼んで返事があり、その方向へ行くと変なところに迷い込むので、山では相手の名を呼ばない。
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テングノタカワライ,ワライゴエ 1982年 新潟県 山ではアハハハハと一声天狗の高笑いといわれる笑い声がする。山の怪音で気味が悪いものだ。
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