マモノ 1970年 三重県 海女が着物の裾に黒糸を縫い付けるのは魔物が白色なのでそれと間違えられないようにするため。
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カタオクミノキモノ 1939年 千葉県 着物を縫うときには、片衽をつけて置くものではないという。お産で死んだ女性には片衽の着物を着せるからである。
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イズナ 1988年 岩手県 イズナに憑かれるとたんすの中の着物が獣の毛を針で縫いこんだようになった。
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(ゾクシン),ヒノタマ 1936年 熊本県 火の玉を見てしまったときは、「人の玉か我が玉かは知らねどもつなぎ留めたる下前の褄」と唱えて、3度針で縫う真似をするとよい。
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タマシイ 1940年 福島県 死人に着せる白ムクの背縫は、紋のあたりを三寸ほど縫わずに開けておくので、普段は背縫が少しでも破れた着物は魂が抜けるといって忌むという。
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(ムクイ) 1974年 東京都 牛を虎の皮で縫い包み、さらに鳴かないように口を縫いつけて見せ物にしていた者がいた。口を縫っているので食物が食べられず、5、6日で死ぬので、取り替え取り替え5、6匹に及んでいた。その頃から精神に異常をきたし、牛の啼くまねをしながら死んだ。
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キモノ 1956年 宮城県 子供を丈夫に育てるために麻の葉模様の着物を着せたり、男児には女児の着物、女児には男児の着物を着せるなどする。
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ヘビ 1978年 広島県 鉄山師の娘の所へ毎夜男が現れる。乳母はその男の袖先に糸を通した針を縫い付けて帰した。翌朝その糸を辿っていくと男は森脇の黒石山の洞の中で鉄気にあたって死んでいた。娘は盥いっぱいもある蛇子を産んだ。
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ヘビジゾウ 1956年 宮城県 釈迦堂公園南裏手の畑地にある蛇地蔵の由来譚。昔,化粧坂の辺りに機織で生計を立てている母娘がいた。いつからともなく,娘の所に毎夜凛々しい若衆が通ってくるようになった。娘が日ごとにやつれていくので,母が娘に若者の素性や名前を聞いたがわからないという。母は寺の和尚に相談し,娘に言い含めて麻糸を若者の裾にこっそり針で縫い付けさせた。翌朝母娘が糸をたどって裏山に登っていくと,糸は草地にある穴の中に吸い込まれていた。二人が部落の人に頼んで穴を掘り返してみたところ,中から大きい白蛇が糸を尾に縫い付けられた状態で這い出してきたので皆で打ち殺してしまった。母娘は白蛇の供養のために懇ろに葬って地蔵を建ててやった。
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ヤマンバ 1960年 大分県 母親の留守に山姥が来て、3人姉妹の下2人を食べてしまう。長姉だけが逃げ出して母と一緒に戻ってみると山姥が寝ている。腹を切って妹たちを助け出し、代わりに石を詰めて糸で縫っておいた。目が覚めた山姥は池で水を飲もうとし、腹の糸が切れて池に沈んだ。
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(ゾクシン) 1938年 香川県 産育に関する俗信。上の子がネンネコを作って子守りをし出すと、次の子ができるという。弱い子には7軒から切り布を貰って着物を作って着せると丈夫になるという。双子を産んだ女性と布を引き合うと双子を産むといって忌むという。妊娠中に帯を縫うと袋子を産むといって忌むという。
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クチヨセ,ミロクジマイリ 1956年 宮城県 オガミサマ(巫女)が死者の口寄せをするとき、「弥勒寺詣りをしてくれ」とよくいわれるので、その死者の着物などを納めるので、弥勒堂には着物や写真が多い。
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ヒトダマ(ゾクシン) 1927年 大阪府 人玉が出るときには、人が死ぬ。
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トカビ,(オバケ) 1941年 朝鮮 大同郡古平面豆老島に小丘があり、昔はトカビが多かった。ある夜、青年がその丘に行くと、光り物が青く出ていた。帰ろうと進むが進めず、一晩中引っ張り合いをして、夜明けに気絶しているのを発見された。しかしそれは外套の端が棒に絡みつき土の中に縫い付けられて居たのであったという。
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マムシガクワナイマジナイ,(ゾクシン) 1960年 愛媛県 「朝日が山で昼寝して 縫い通されしよちがやを はじき上げたるわらびのしずら 思い忘れな アビラウンケンソワカ」と言うとまむしに食われないといわれている。
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(ゾクシン) 1961年 愛媛県 着物を仕立てるなら酉の日がよく、その際、袖から縫い始めると早く仕上がるといわれている。新調の着物を着るときには、手を通す前に一度大黒柱に掛けてから着る、氏神様の方を向かって着るなどという。また、洗濯物は北向きに干したり、さした方から抜きとり、反対に抜きとるものではないという。
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ヘビ 1927年 静岡県 杉橋長者の娘のもとに、夜な夜な通う男がいた。椿の糸を襟に縫い付けて後をたどると、池の主であることがわかった。憤った長者は、巨石を水中に投じ、そのため蛇は一眼を失った。今も池の魚は片目である。
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ガーツパ 1965年 長崎県 ガーッパと相撲を取ると、着物の糸を抜かれてしまう。
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(ゾクシン),イト 1998年 静岡県 ピアスの穴を開けると白い糸のようなものが出てきて、それを引っ張ると失明する。
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ヘビ 1978年 愛媛県 庄屋の女中のところに、若者がいつも通っていた。奥さんが若者の裾に糸を縫い付け後を追うと、それは淵に住む蛇だった。女中は驚き嘆いたがすでに身篭っていた。女中は決心して淵に飛び込んで死んでしまった。
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ダイジャ 1929年 長崎県 ある長者の息子がいつの頃からか夜森の中から聞こえてくる清らかな声にひかれた。好奇心から見に行くと乙女が歌っていて、二人は愛し合う様になった。両親が乙女の素性を確かめるため針に糸をつけて着物に縫った。翌日、糸をたどっていくと、乙女の正体は普賢岳の洞窟に住む大蛇だったので息子もその姿をみて恋もさめ別れた。幾月か後、二人の子である男児が長者の所に捨てられていた。
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