ムジナ,ツキ 1974年 茨城県 暗くなるまで畑仕事をして帰る途中に、松林にぼんやりと月が出ていた。月の無い晩のはずだったので、これはむじなだろうと思った。急いで松林を通り抜け、振り返ると化けた月が後からついてくるので、怖くなって家に急いで戻った。
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ムジナ,ツキ 1974年 茨城県 弁天池の森にある木の先に、むじなが化けた月があった。ぼんやりとして赤かった。西の方角に見えた。そうしているうちに、本当の月が森から上がってきた。
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ムジナ 1974年 茨城県 仲間と帰っていると、木の辺りでむじなが化けて赤っぽい色をしたぼんやりしたお月様が出ていた。連れが戻ろうとしたが、月が出ている方向が北だったので月がどっちに出るかと連れに尋ねてからかってやった。化けた月は家に帰るまで消えなかった。
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ムジナ,オツキサマ 1974年 茨城県 弁天池にガチャガチャ捕りに行くと、空に2つの満月が上がっている。杉の木の上に出ている月は大きくてぼんやりして、少し赤らんでいた。近くまで行くと、本当の月はちゃんと東に出ていた。心細くなったので、みんなで帰って来た。
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キツネビ 1976年 山形県 大正七、八年頃の初夏、急用のため、暗くなってから祖母と出かけた。月もなく、田んぼの水明かりでやっと畦道がわかる程度であった。祖母が突然、狐火だと言うので、その指さす方向を見ると、東南方の山裾に、帯状に点々と光が明滅するのが見えた。
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ガッショク,コクキ 1975年 文化丙申7月の月蝕は、月の中に一筋の黒気が現れてまた暗くなり、元に戻る時にまた現れた。この黒気は月の中だけに見え、外には見えなかったという。
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ムジナ 1974年 茨城県 お墓の松の木に大きな月が出た。月の表面は顔になっていて、瞬きをしていた。松の木の下を叩くと、落ちて逃げていった。同時に月も消えてしまった。
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ヒノタマ,カイイ 1978年 1月6日の夜丑三つ時に家に帰り戸の前でふと後ろを見ると月も無いのに影が出ていた。不思議に思い道に出て空を見ると西側に火の玉があった。音も無くどこかへ飛んで行った。
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ヒノタマ 1999年 宮崎県 1920年代後半のこと。6月か7月の夜、川にボラを取りに行く途中に、田んぼの土手に青い火の玉が揺らめいていた。気味悪かったが知らぬ振りで通り過ぎた。帰りにもまだいたのでこわごわ近づいてみたら、田に水を引く竹樋の筒の奥に入り込んだ蛍の光が水面に反射していたのだった。
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キツネ 1973年 岡山県 6月3日を柴取りの口開けといって、この日から山の柴を刈ることができる。ある年、柴取りの口開けの日に夜明けを待っていると、月があがって明るくなった。刈ろうとすると木に結んだ、弁当を詰めたメンコが落ちた。すぐにまた月が隠れて真っ暗になり、しばらく座って待っていると、また月が出て明るくなった。一回目に明るくしたのとメンコを落としたのは狐が化かしたためだと話した。
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キツネ 1973年 岩手県 小麦を干しに山に行ったら、正午頃なのに急に暗くなってしまった。犬が吼えたらまた明るくなった。狐の仕業。
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テング 1944年 山形県 秋の夜もしんしんと更けわたる頃、どこからか雷のような音が聞えた。天気もよくて月さえ出ているのに、ばらばらと激しく雨の降るお供聞えた。雨だれが落ちるのも見えたが、地面は少しも濡れていない。天狗の悪戯に違いないとという。
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シクビ,タヌキ 1922年 徳島県 畑にあった柳の古木は、4の日と9の日の雨夜に火がでた。火は赤くなくて燐火のようであった。狸の火であったという。
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ムジナ,オツキサマ 1974年 茨城県 山でガチャガチャ捕りに行った時、むじながお月様に化けて出た。そのうちに急に消えてなくなった。気味悪くなり急いで帰った。むじなの化けた月は、必ず東からではなく西か北から出る。
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キツネ 1966年 群馬県 昭和20年ごろ、夜の10時ごろに歩いていると、月が消えて、電柱が1間おきぐらいに倒れていた。朝はこんな風ではなかったので、キツネにつままれたと気づき、煙草を吸おうと思ってマッチをくわえると、月が現れて元通りになった。
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ヘンゲ 1949年 徳島県 入ってはいけないいらずの森に入ると、道に迷ってあたりは暗くなった。もじゃもじゃとしたものが眼前にあらわれ、下のほうには黒いものが出てきた。変化だと思った。鍬を投げつけて、いそいで帰った。翌日、隣の大男が血みどろになっていた。
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ツキヲヨゴシタタタリ 1970年 滋賀県 アポロ11号が月へ行った数日後、お月様が真っ赤になって不吉だった。案の定雨続きで天候不順で稲が不作である。アメリカがお月様を汚したせいで滋賀の片田舎まで迷惑したのは癪だ。
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カッパ 1956年 静岡県 盆月のこと、川の中で話し声がするので出向いてみたが、小さい足跡があるばかりであった。
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ヒノタマ 1960年 静岡県 家のところにある川の土手に立っていたところ、前の家の土手のところから火の玉が飛んできて、立っているところから10mくらい横に落ちた。色は赤で小さかった。すぐ落ちたところへ行ってみたがなんともなっていなかった。うす曇で風が弱い日だった。
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ムジナ 1974年 茨城県 明神様の杉の木の上に月がかかっていた。月の無い夜のはずなのにおかしいと思い、落ち着くために煙草を吸うために火をつけると、その月は消えてしまっていた。むじなが人間がいることに感づいたのであろう。
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