キツネノムカサリ 1956年 宮城県 明治の末頃まで,十一月頃の夜に金成耕土に青い狐火が続くのを見た人が少なくなかった。この地方ではこれを「狐のむかさり」(狐の嫁入り)と呼ぶ。
類似事例 |
|
キツネッピ 1952年 山梨県 夏の夜、杣口から塩山山の左裾に火が見えた。火はいくつにも分かれて走り回り、点滅しながら山裾から山腹を美しく飛び走った末、再び一つになって消えた。塩山山の人も杣口に火が見えたという。狐の嫁入りだという。
類似事例 |
|
キツネビ 1976年 山形県 大正七、八年頃の初夏、急用のため、暗くなってから祖母と出かけた。月もなく、田んぼの水明かりでやっと畦道がわかる程度であった。祖母が突然、狐火だと言うので、その指さす方向を見ると、東南方の山裾に、帯状に点々と光が明滅するのが見えた。
類似事例 |
|
キツネ 1995年 岐阜県 昭和22年か23年くらいの夏から秋になろうかという、月の無い晴れた星空の夜、狐の嫁入りを見た。点々と提灯の火のようなものが20個くらい一列に並んでゆっくりと動いていた。
類似事例 |
|
キツネ,キツネビ,キツネノヨメイリ 1999年 宮崎県 昭和の初めころのこと。5月の日暮れ後、坂本坂から、青木山の中腹に狐火が輝いているのを見た。狐火の光は弱く、提灯程度で、飴玉くらいの大きさ。狐の嫁入りともいう。狐は煙草が嫌いなので、煙草を吸えば化かされないと教えられた。
類似事例 |
|
キツネ,キツネビ 1939年 青森県 大正の初めの秋のある夜、空の美しく晴れた宵に、はるか向こうの葡萄園が火事になっているのを見つけるが、狐火であることを見破るとぼやっとなって消えた。
類似事例 |
|
キツネビ 1991年 60年ほど前には夕方近くになると、山の中腹に横一列に点々と狐火が並んで点滅していた。正体は分からないが、不思議である。10個ほどの灯りが点滅しながら、横に移動する。今では全く見られない。
類似事例 |
|
キツネビ 1978年 山梨県 春雨の頃や梅雨の頃の夜八時に、釜無川の川辺や山の中腹に狐火が出た。赤いような青いような火で、点いたり消えたりした。
類似事例 |
|
キツネノヨメイリ 1998年 奈良県 正月の晦か大晦かの夜、香具山の麓の辺りで狐の嫁入りがあるというので、村人たち4・5人で見に行ったことがある。丑三つ時の頃になったら、パッとついた火が3分か4分ぐらい飛び、パッと消えた。
類似事例 |
|
ヒノタマ,ヒトダマ 1985年 愛媛県 明治30年頃、筆者の母は「夕方ゴーッと音がして少し明るくなったので見上げると、屋根の軒ぐらいの高さを人の頭くらいの大きさの青白い火の塊が尾を長く引きながら棟の方へ飛んで行った」のを見たという。
類似事例 |
|
キツネビ 1989年 岐阜県 少年の頃、蒸し暑い晩に長兄と狐火を見た。用水に沿って嫁入り行列の提灯のように火が連なって見えた。狐火は狐の口から吐く息だと兄は言った。
類似事例 |
|
ヒノタマ 2003年 長野県 大正5年頃初夏、夕暮れ時から毎晩天竜川を火の玉2つが縺れ合って上っていった。これには、二羽の鳥が縺れ合って羽ばたく時に摩擦で発光するのだという説と、昔男女の落人が殺されその魂が上流に向かうのだという説があった。しかし秋頃には見えなくなった。
類似事例 |
|
キツネタイマツ 1956年 真暗い夜など、遠くの川の堤や松並木のあたりに、青い火が点滅して長くつづくのが見える。秋田羽後地方では、村内に吉事のある前兆として数多くあらわれたという。一般に「狐の嫁入り」とも。
類似事例 |
|
キツネノヨメイリ,キツネビ 1988年 茨城県 昔、狐火を見たことがある。点いたり消えたりしながら山の半分くらいを光が覆っていた。
類似事例 |
|
キツネッピ 1984年 山梨県 昔、太郎さんと富士浅間神社の間に狐っ火が見えた。そして、ついたり消えたりついたり消えたりということがあった。
類似事例 |
|
キツネノダマシ 1982年 三重県 夕方など、よく裏山に火がともっているのが見えた。居もしない犬のようなキツネのようなものが見えたりして、キツネのだましだろうといった。
類似事例 |
|
キツネビ 1982年 宮城県 話者が子どもの頃、毎晩、田束山のほうに3,4つの灯りが行ったり来りついたの消えたりしていたのが見えた。狐火という。
類似事例 |
|
キツネノヨメイリ 1973年 鳥取県 火が点々と見えるのや、日が照っているのに雨が降るのは、狐の嫁入り。
類似事例 |
|
キツネ,キツネビ 1976年 7月25日の明け方、3,4丁向こうの山麓に松明が見えた。行って見ると祠の前で狐がじゃれ合っていた。火に見えたのは狐の吐く息であった。
類似事例 |
|
キツネビ 1977年 青森県 1950年頃のこと。岩手に炭焼きに行ったとき、狐火を見た。夜になると雪の上や原野が燃えたかのように光った。
類似事例 |
|