オンナノユウレイ 1931年 大阪府 明治以前の事、不縁となって実家に戻った娘が、煩悶した挙句入水自殺を遂げた。以来、夜暗くなると、身投げした浜から女の幽霊が出没するという。そればかりでなく、姑を呪う声まで聞こえるそうで、見物客や商店が出るほど盛況になったことがあるという。
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ボウレイ 1975年 山形県 鮭川には雨の夜に三人の子供とともに入水した若い嫁の亡霊が出る。
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ヨメノユウレイ 1956年 宮城県 昭和22,3(1947,8)年頃吉田地区の農家の嫁女が姑にいびられて入水死した。その後その嫁の亡霊が時々現れ,家族や近所の人がこれを目撃したと評判になった。
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シタイ,ユウレイ 1999年 栃木県 ある子のお父さんが、その子のお母さんを殺し、家の下に死体を埋めた。近所の人は、最近その家の奥さんを見ないので、その子に「お母さんはいないの?」と聞いた。するとその子は「お母さんはいるよ」と答えた。「何をしているの」と聞くと「お父さんにおんぶしているの」と言ったそうである。
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チイサナオンナノコ 1984年 秋田県 夜なべをしていたら家の太い柱から小さな女の子が出てきて、2度ほど廻って見えなくなった。娘に似ていたので布団を見に行ったが、すやすや寝ていたので気にとめなかった。その後、娘は急死してしまい、あの時もっと注意していればと親は嘆いた。
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シラセ(ゾクシン) 1985年 和歌山県 亡くなったと同時に、母親の霊魂がすぐ子供たちのところに行って最後の別れをしたということがあった。子供のところでは、誰かが来た気配があったので表に出たが、誰もいなかった。3人が3人とも同じような目にあったという。
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キツネ 1950年 新潟県 雪が積もり道に迷って堀に落ちて困っていると、突然婦人と子供が現われ、言われたとおりについていった。すると茶屋にたどり着いたが婦人と子供の姿は消えた。茶屋には婦人と子供が入浴していたが、まったく外出した覚えがないといった。おそらく狐だろう。
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ロウバ 1933年 大阪府 誰もいないはずの浴室から、チャプチャプという不審な音が聞こえたので覗いてみると、体の小さい老婆の姿があった。誰何しても何も答えず、笑うのみで、やがて水中に没した。
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オショボノコ 1983年 香川県 墓のそばにオショボの子がよく出る屋敷があった。そこの嫁さんが夜便所に行くと、オショボの子が覗いた。我が子かと思って子の名を呼んで外に出たが、姿は見えなかったという。
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カミガクシ 1964年 福島県 夜、裏の洗い場に行った娘がふと姿を消した。生死のほどもわからない完全な失跡であった。何年もたって完全に忘れ去られたころ、村のある人がある所で成人したその女に会ったという。何か話ししたとかどうとか、けっして今の私に会ったことを語ってくれるなといったとかいわないとか。
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(イキカエッタヨメ) 1950年 山梨県 息子の嫁が病気で死にかかった。覚醒してから聞いてみると、嫁は大きな川を渡ろうとしていた、すると死んだ祖父が衣冠束帯で「こっちへ来るな」と言った。母は真っ黒な顔をしていた。川原には子どもがたくさんいて、石を積んでいた。遠くで呼ぶ声がして、その方に行ったら気が付いた。祖父は神葬祭で、母は火葬で弔っていたという。
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ヒトダマ 1999年 栃木県 夜に9時過ぎに塾から帰ってきたとき、1階に住んでいる○○さんのトイレの曇りガラスの窓に、もあもあと燃えているようなものが見えた。そのことを親に言うと、○○さんの奥さんが先日の夜12時ごろ、出張先から帰宅してお風呂に入ったまま亡くなったことを知った。
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ロクブノモッテイタアワ 1989年 鹿児島県 藩政のころ、上村の番所を通ろうとした六部とその娘が通過を許されずにダグリの先の岩から入水自殺したので、今このあたりの瀬を六部瀬というが、この六部の持っていた粟が普段は草も生えぬダグリのあたりで芽を出し、人々は驚いた。90歳くらいの人はだいたい、その粟を見たという。今はもう生えない。下村の人たちが建てた六部の墓が、昔の墓所だった所に今も建っている。台風の時に墓のあたりの土から巡礼の持つ鈴が出てきたという。六部うらみの歌という辞世の歌もある。
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シノゼンチョウ,シカタ 1930年 鹿児島県 明治40年ごろ、誰の口からか「人が溺れて死んだ」という噂が流れた。皆が大変だと戸外に飛び出したが、誰も死んでいないことがわかった。それから2、3時間後、徳兄という人の妻が足を踏み外して大きな水溜りに落ち、妊娠中で這い上がることができなかったため、そのまま死んでしまった。村の人々は先刻のことは死型だったのかと言ったという。
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ウバガイケ 1976年 静岡県 駿河国江尻の近所に昔1人の女がいた。性格は頑なで、文禄2年8月8日媼が池に身を投げて死んだ。人がその池の近くで媼と呼べばたちまち泡が沸き返る。大声で呼んだら大きく沸き返る。
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ヒトダマ 1959年 福井県 隣の家の息子さんが亡くなった時、便所の方から浜へ人魂が飛んだ。
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レイ 1985年 愛媛県 ある秋の夜国道56号線を走っていると、道端に犬を連れた娘が立っていた。「一緒に乗せてください」と言うので乗せて、「よろしいです」という所で降ろした。後をつけると灯の点った一軒家に玄関を開けずに入って行った。その家では嫁に行った娘が亡くなったという知らせを受けた所であった。
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アズキアライ 1987年 埼玉県 大関堀には毎晩「小豆洗いの婆さんが出ると恐れられた。堀にまくらのかかあという女が落ちて死んで以来、夜になると小豆を洗う音がさらさらと無気味に聞こえ、近くの料亭も寂れてしまったという。
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チイサナボウサン 1966年 群馬県 夜にいろりばたで世間話をしていると、ふと話がとぎれたのか、前を見つめていると、小さなお坊さんが目の前を歩いていった。驚いて家の者に指さして教えたが、誰にも見えなかった。2,3日後、自分の妻が亡くなった。
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ユウレイ 1979年 岐阜県 子どもを残して死んだ母親が、夜中幽霊になって出て仏壇にお参りする音が聞えた。音がするから開けてみても誰もいなかった。
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