ヒトカゲ 1933年 大阪府 大阪城大手門を入った左側に陸軍の火薬庫があった。歩哨が警備していたが、ある日の夕刻、怪しい人影が見えたので誰何すると、その人影は飄々と逃げ回った。歩哨は必死に追跡したが、遂に捕まえることができなかった。
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タヌキ,ツルベコカシ 1939年 京都府 園部城東濠の不明門の傍の古井戸の井戸端にある椿の古木には狸がいて、夜になると釣瓶コカシが出ると言われた。また、不明門のあたりで狸に化かされ、その後2、3日寝込んだものがいた。
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ダイジャ 1988年 富山県 別院の門が焼けたとき、外にある松から蛇が出て水を吹き、門を冷やした。
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ジュウクレイ 1982年 熊本県 熊本城内の第六師団で銃器庫の歩哨に立った兵士が井戸に銃を立て掛け、用便に行った間に将校が銃を持ち去り、帰ってきた兵士は銃を失った責任をとって井戸に身を投げた。以後雨に夜になると井戸から「銃を返してくれ」と呼ぶ声が聞こえ、兵士達は嫌がった。
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カワウソ 1938年 石川県 校長先生が酒に酔って帰る途中、見当違いの場所に来てしまった。また、何者かが話し掛けては唾を顔にかけていった。正気に戻って考えてみると、それらは全てカワウソの仕業で、唾は実は雨だったということになった。
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カミカクシ 1955年 静岡県 子どもがいなくなり、しばらくして宝樹寺の門の上にいるのが見つかった。
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イケノマ 1922年 三重県 四郷村がまだ耕地整理されていない頃、多くの池があった。夕方1人で池畔を通ると必ず池の魔に憑かれて池に吸い込まれてしまう所があった。どう考えても身投げする理由のない番頭が、掛取りしてきた財布と下駄を置いて沈んでしまった、といった話をよく聞いた。「ぬし」がいるとか魔がさすとかいう。今でも軍隊の演習で池や沼の陰気な所に歩哨で立たされた時など、急に気が滅入ってしまって、水中へ落ち込む時がある。そんなときには小便をすればまた元気が出て勤まると注意することがあるという。
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シロフスマ 1958年 香川県 旧家の蔵に棲み、目が一つ、足が一本の妖怪。雪が降ると蔵から出て門の内を歩き回る。門の外へは出て行かない。白い大きな顔をしている。
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シニン,シノミチ 1966年 群馬県 死んだ先妻が子供を大切にしてもらうために後妻を死の道に引き込んだ。第3の門を通過していたら本当に死んでいたと言われた。12時から1時の1時間、息をしていなかったそうである。
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ムシノシラセ 1936年 鳥取県 上海事変の時、福田さんは手榴弾に当たって負傷した。ちょうどその時郷里の母親はどうしても眠れず、程なく門を叩く者があった。出てみると誰もいない。寝ようとするとまた門を叩く。余りの不思議に弟を起こして氏神さんにお参りさせた。
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カエル 1974年 静岡県 駿府城の門内には一切蛙が棲んでいないが、たまたま居ても鳴かない。門の外では多くの蛙が鳴くという。
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カド 1965年 岩手県 門や井戸へ水汲みにいった者を迎えに行かないという俗信がある。
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(サカナ) 1981年 大阪府 7、8日前、大坂城の京橋口門から大手門の間の堀の中に、長さ4、5間、胴の太さ3、4尺、頭は子牛ほどの大きさの魚が泳いでいた。
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マツ,(ゾクシン) 1915年 栃木県 松を門の屋根に這わせると主人が早死にする。
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トオリアクマ 1976年 東京都 四ッ谷が類焼した頃の初冬、夕暮れにある人の妻が縁先にいると、白髪の老人が笑いながらこちらに来た。目を閉じ普門品を唱えてから再び見ると消えていた。すると隣家の妻が急に狂気したという。
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チョウチン 1937年 大阪府 夜、大阪城内のある場所を歩いている時に、丸に二つ引きの紋の提灯が向こうからやって来れば、きっと悪い事が起こるという。
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キツネ 1993年 岩手県 牧場に放していた馬がいないので探して歩いたが、戻ってみると元の場所にいた。狐に騙された。
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マツ,シュジン,シ,(ゾクシン) 1915年 栃木県 松を門の屋根に這わせると主人が早死にするという。
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タマシイヨビ 2001年 青森県 死に瀕した者が目を閉じる際に、名前を呼ぶなどして必ず声をかけないと成仏できない。
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アズキアライ 1986年 大分県 井濠や池・淵などの付近で小豆を洗うような音が聞こえるときがあるが姿は見えない。決まった場所に出現する。
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ポルターガイストゲンショウ 1997年 千葉県 歴史民俗博物館の民俗展示場でポルターガイストが起こった。オープンした時にやってきた宮田登に尋ねると、「霊かどうかは分からないが、何か力があるかもしれない。でも大した事はない」といわれた。それを警備員に話すと、怪現象はなくなった。
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