テルコカミ,ネリヤガミ 1986年 鹿児島県 奄美のノロ以下の神女たちはウムケーの際にはテルコ神やネリヤ神の来訪を身をもって演出する。「ナルヘー・テルヘー」はテルコ・ナルコ神の拝礼用語である。
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ギライノカミ,テルコカミ,ネリヤカミ 1986年 沖縄県 「君祭り」では神女自身が神になって祭礼を執行する。テルコ神、ネリヤ神が神女に乗り移り、シャマニスティックな神遊びを展開することを指す。加計呂麻島のオモリの中には「テルコ神、ネリヤ神と相手になって遊ぼ」とある。
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テルコ・ナルコノカミ,オボツノカミ,ネリヤノカミ 1986年 沖縄県 ヲンケという神事は夜に行われる神事である。村の妻女が焼酎や肴を持って木屋に集まる。この木屋に男は入れない。毎年2月にトルコ国より神がきて、男を遠ざけ、女を集めて楽しんだことに由来するという。
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キンマモン,ウミンチュ 1986年 沖縄県 現在のウムケー・オーホリという祭りでは、神女たちが白衣をつけてアダハを持ち、浜辺で神を拝み招く程度で、神観念は抽象化されている。明治の頃までは君真物と同じく、神女たちは正装して、ネリヤからの来訪神として祭りに臨んだのだという。
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ニライ,テルコ,タイヨウシン,ヒノカミ 1986年 沖縄県 ニライから招く神はテルコという太陽神であるが、トカラの口之島や中之島では、床の間に「火」と「水」を記した行灯を置き、ウチガミを拝む火伏せの祈祷がある。この根底にあるのは火の神であり、水の神でもある海神を迎えるという琉球文化圏の信仰方式である。
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テルコカミ,ネリヤノカミ,タイヨウノカミ,ヒノカミ 1986年 沖縄県 トネヤに祀るテルコ神はネリヤの神であるが、アマテラスと同じく太陽の神であるという。嘉入では「火の神はネリヤの神である」といい、トネヤの神はネリヤから招いた太陽神であり、その神名をテルコというのだという。テルコは各火の神の源泉であり、村落の守護神でもある。トネヤでは神女がミシャクという米の神酒でテルコ神をもてなす。
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ミルクカミ,ワタガナシ 1986年 沖縄県 ミルク神や海神(わたがなし)などは男性来訪神であり、『南島雑話』には「ナルコ・テルコより来る神とは別也。島の神なり。陰嚢大にして地にひく。茎も又嚢に類す」とある。
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キンマモン 1986年 沖縄県 海神キンマモンは毎月出現し、カヤを持って御嶽にこもってオモリを謡ったとある。これは君真物出現の神事が琉球王府の宗教行事として実修されていたこをと意味し、印判ノロ統御下の奄美のノロ達によるウムケー・オーホリも琉球宗教政策の一環であったという。
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リュウグウノカミサマ,ネリヤノカミサマ,テルコノカミサマ 1986年 鹿児島県 奄美諸島では、竜宮の神と称する神祠は少ないが、ノロのカミグチには登場する。大和村大棚のノロの旧暦9月9日の浜御願では竜宮の神様、ネリヤの神様、テルコの神様という語がある。同じノロの漁祭り(新造船と拝む儀礼)には「ジュウゴウ神様」と唱え、竜宮の神に豊漁を祈る。
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ネエーシ,カミジケ,カミガカリ 1949年 鹿児島県 宝島の5人の神役のうち男性3人はオヤシュと呼ばれる。女性2人はネエーシと呼ばれる巫女に相当する神人で、祭のとき神ジケという神憑りをする。神役以外の普通の女性でも神ジケする者が20人位いた。生まれて初めて神ジケをすると神様をいただいといいお祝いをする。彼女たちは神の恩恵をいただいた者として信心深い生活をしている。神ジケするのはネエーシ同様祭りの日だけであるという。
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ニライ・カナイ 1986年 沖縄県 ウンジャミにおける神女の役割はニライ・カナイからやってきた海神そのものであり、君真物自身である。トカラ列島や八重山では来訪神行事が少ないが、ノロを中心とする神女自身が君真物として出現するからではないかと考えられる。
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シラモノツケ,カミオロシ,オカグラ 1982年 新潟県 かつて、旧暦12月12日の山の神祭りの日には、当屋の家でシラモノツケという神下ろしの儀式を行っており、山伏や村民が男のミコに神の霊を祈りつける。その祈禱によって神がかったミコが部屋の中を飛び回り、やがて託宣する。その、部屋中をはね回るのをオカグラと称している。
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オカマサマ 1969年 福島県 若い娘を目隠しし、笹とヘラを持たせて中央に座らせる。大勢の女が周りで唱え言を唱えるとオカマ様がのり憑く。囃し立てると歌に合わせて何でも踊ってくれる。思いきり踊らせてから「休んでください」というと眠ってしまい、顔に水を吹くとハッと目を覚ます。
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コトノカミ,ショウガツノカミ 1982年 新潟県 秋12月8日のコトオサメにコトの神は天にのぼり、正月の神が交代に来るとされており、途中で両者遭遇し、「私はいますべての仕事をすませてチジョダンゴまで食べてきた。行っても何も御馳走はない」というと、正月の神は「どうして、どうして、私がゆけば、油のような酒・紅のようなトト・雪のようなマンマが待っているから、是非行かねばならない」と答えて正月の神がやってくるといい、団子を供えて食べる。
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テルコカミ,ニルヤ 1986年 沖縄県 君真物の内容は、テルコ神を壬の日に招き、ニルヤの諸神を招いて歓待するもので、農耕文化的な海神祭であったという。
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テンツウリキ 1929年 沖縄県 昔宮古島では、一人のノロ(女の神官、祝女)が住んでいた。彼女はいつも垢だらけの着物とヨレヨレの汚れたハカマを着けていた。このノロには天通力があり「明日は雨」だといえば雨になり「暴風だ」といえばそうなった。しかし王府で力を試すことになって洗濯した奇麗な服に着替えると、天通力を失ってしまった。
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オシンメイサマ 1988年 福島県 正月の遊びとして男女の別なくオシンメ踊りを行った。ある家のオシンメイサマは布でまいた木の棒で、それを借りてきて若い娘に目隠しさせて持たせ、一座のまんなかに坐らせる。若い男女がとりかこんで「ついた、ついた・・・」とはやしたてると手がふるえだすので、神がのりうつったとわかる。「嫁さまもらうべ、どこの方にあっぺ」などと尋ねるとしかるべく答えるという。
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ネリヤダイミョウジン 1986年 鹿児島県 旧暦9月9日の浜御願では、ハマウガン、ハマガン、ハマジュウガン(浜漁願)などと言い、奄美大島各地で行われる。主婦や娘などが干潮時に浜に行き、儀礼を行う。願のクチはフカに襲われないように、今年1年は果報であるように、ハブにあわないようにというような内容である。この場合、竜宮の神とは言わずネリヤ大神という。
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オカマサマ 1969年 福島県 11月15日にオカマ講と称し、女たちがもち米を持って1軒の宿に集まる。明治末までは、その際にオカマ様を憑けて遊んだ。いくらか足りない娘にヘラと笹を持たせ真中に座らせ、周りを囲んで唱え言を繰り返し唱える。すると娘が眠るので続けて別の唱え言を唱える。
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オカメカミサマ 1934年 熊本県 阿蘇神社の神護寺の僧が、女人禁制を侵して、オカメという娘と夜毎会っていた。僧侶たちは、禁を破ったとして、二人を穴に入れ、石を投げかけて殺した。それ以後、オカメの出身の下淵間には、女の子が生まれても、年頃まで育たなくなった。驚いた村人は、僧侶とオカメを祀り、お上神様と呼んだ。其の御神体には紙の着物を着せる。神に無礼があるとそれが身体の頭上にひっくり返る、また集落に事件があるときには紙衣を半分脱いで知らせるという。
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