テン,タイショウ 1941年 新潟県 タイシャウ(貂)は寺に豆がなくなると、別の家から持ってくる。しかしそれを寺の住職に咎められると、翌日もとに戻している。
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テン,タイショウ 1941年 新潟県 ある人が味噌を一舐めすると、その夜顔を引っ掛かれた。傷が治らないので住職に尋ねると、それはタイショウ(貂)に頼んでくれた。翌朝、住職の所に薬が置いてあり、それをつけると傷はすぐに治った。
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テン 1941年 新潟県 寺に滞在していた僧が、炒り豆を挽く為に、夜になって石臼を使った。寺の人はいつもよりうるさいと思っていたが、僧の頭上で貂が暴れ始めた。石臼を慌ててしまい、貂からひどい仕打ちを受けた僧は、こっそりと寺を出た。
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テン 1941年 新潟県 ある人が寺の草履を1足失敬しようとしたが、燈篭の周りを廻っても帰り道が分からない。盗んだものを早く返せという声が聞こえ、急いで取ったものを返して逃げた。その声を出したのは貂であった。
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ムジナ 1940年 新潟県 なじみの寺の家族のために狢が他人の家から味噌を取ってきた。住持がすぐに返してくるように言うと、狢はその晩に返却しに行った。その後も、遅れてきた輪番を遅いぞといって驚かす狢であった。
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テン,タイショウ 1941年 新潟県 川が決壊したとき、多くの避難民が来た。水が減った後も、残っている人がいたので住職が早く帰るようにとせかした。しかし本物の住職はそんなことをしていないと言い、おそらくこれはタイショウ(貂)だということだった。
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キツネ 1938年 青森県 狐が人間に仕返しするために出かけるが、三年味噌を付けた杵で撃退される。
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テン 1941年 新潟県 帰り道に、柚子の木から実を失敬すると、上から柚子を返せといって頭を殴ってきた。便所に逃げ込むと、戸を叩きながら出てこいと言う。最後には白状して謝った。その声の正体は貂であった。
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テン 1941年 新潟県 僧が、寺の用事を果たせなかった言い訳をすると、天井裏で足を踏み鳴らす音がした。この僧は寺に泊まるつもりであったが、怖くなって帰って行った。言い逃れをしようとした僧を、貂が怒ったのである。
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テン,オヤカタ 1941年 新潟県 オヤカタ(貂の王)が気に入らなくても、寺には待遇しなくてはいけない客がある。しかしオヤカタの騒ぐのを無視すると、台所の板を寺まで転がしたこともある。
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カッパ 1990年 長野県 川で馬を洗っていると、急に馬が飛び出して家へ帰った。見ると、尻尾にかっぱがつかまっていたので石臼につないでおいた。するとかっぱが命乞いをして、「助けてくれたら、膳椀を用立てる。大橋の上から要るだけの数を紙に書いて投げ込んでくれ」と言った。そこで放してやり、何度かその様にして用立ててもらったが、借りた椀を壊してそのまま返してからは貸してくれなくなった。
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ヤマノババ 1933年 岩手県 和尚さんに言われて、小僧が山へ薪をとりに行った昼に味噌の入った握り飯を食べるとき、味噌を一粒落としてしまった。帰りに小僧は山の婆に襲われた。小僧は和尚さんからもらったお札の力で寺まで逃げ戻った。寺まできた鬼婆を和尚は一粒の味噌に化けさせ、小僧に食べさせた。婆は味噌が化けたものだった。
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カニ 1941年 秋田県 ある日、爺様が子供たちから蟹を助けた。それから沢へ行くと美しい女がいて、仲良く話をするようになったが、婆様の嫉妬で、その女は蟹に戻った後、殺されて、鋏は屋根に、甲羅は畑に捨てられた。
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ヤマンバ 1971年 鳥取県 商品の塩鯖を山姥に食われた馬子が、仕返しに山姥の家までついていき、だまして退治する。退治された山姥は松やにになってとけていた。
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シカノツノ 1991年 愛媛県 ある夫婦が山で鹿の角を拾ったら、妻の腹が病んだ。鹿の角を返したら治まった。
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キツネ 1988年 茨城県 塩辛を貰って帰る途中、狐が塩辛を取ろうと跳びついてきた。瓶に入っていたので取られはしなかったが、持っていた人は傷だらけにされてしまった。
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ヤマノヒト,タヌキ 1986年 愛媛県 佐伯徳子氏(昭和3年生まれ)が以前夫と山仕事に行ったとき、タイミソを持っていった。夕方に主人のあとを帰るときにすべってころんでしまった。気がつくとミソの袋がボカボカになって中身がなくなっていた。これは山の人のしわざで、小豆や魚を持って山に入るとよくこんな目に遭うという。山の人は狸ではないかという。
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キツネ 1993年 岩手県 ばさまが大きな臼でヒエかアワを搗いていたら、きつねがじさまのふりをして「手伝ってやる」と来たので、「こぼれたのを拾ってくれ」といって、きつねがかがんだところに臼を倒してやっつけてしまった。
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キツネ 1956年 宮城県 ある家の亭主が夜遅く帰ると,妻が途中まで迎えにきていた。赤飯を炊いたというので赤飯の嫌いな亭主は怒って妻と言い争い,買ってきた魚の包を妻に投げつけた。ところが家に帰ると女房はどこにも出かけず在宅していたという。気がつくと手土産は皆狐に取り上げられていた。
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テン 1941年 新潟県 寺と隣の屋敷の間に柿の木があり、できた実は半分ずつ分けていた。寺側のほうが大きい実だったので、隣のものが手を伸ばして取ろうとすると、取ってはいけないという声が聞こえてきた。その声の正体は貂である。
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