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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

タヌキ
1978年 香川県
高松の浄願寺に狸がいた。ある時、貧乏で困っている男のために、かんす(鑵子)に化けて売りに出させて助けた。かんすを買った人がすぐに火にかけたので、狸は頭が火傷ではげてしまい、はげ狸と呼ばれた。この狸がおろすやいと(灸)がよく効くと評判で、あちこちで金を儲けては散財していた。

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ハゲダヌキ
1935年 香川県
高松市五番町に浄願寺という寺がある。そこにいた禿狸が日露戦争に行ったという話が伝わっている。ある時は、日本軍が大勢いるように見せかけて、露軍を悩ましたという。またある時には坊主に化けて病人に灸をすえたり、病をなおしたりした。その徳をたたえて、今は白禿大明神としてこの古狸が祀られている。
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タヌキ
1989年 静岡県
研屋町と弥勒町の宿に2人の供を連れた旅の僧が来た。灸をすえて好評だったが、安倍川で犬に食い殺されたとき、正体を現して狸になった。狸が死ぬと、お灸で癒えた病がぶり返した。
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タヌキ,ダンザブロウ
1975年 新潟県
佐渡国二ツ岩という山に、弾三郎という古狸がおり、非常に霊力がある。この狸は人に金を貸していたが、返さない者が増えたので貸さなくなった。ある時医師の伯仙が佐渡で病人を治したところ、病人の家の主が大金を礼にしようとしたが伯仙は受け取らなかった。すると主は自分は弾三郎という狸であり、これは兵火や洪水によって埋もれた金を、貧者を救う目的で拾い集めたものなので受け取ってほしいと請うが、やはり白仙は受け取らなかったという。次の日、礼に短刀を置いていった。
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オオイノオタヌキサン
1985年 愛媛県
大井の山に火の柱が立ってお狸さんが出て大勢の病人を治したという。お参りするとやいとのあとが身体にできて、そこに灸をすえるとどんな難病も治ったという。半年ほど続いてまた火柱が立ち、狸が帰ったのでその後はそれっきりである。
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タヌキ
1932年 愛媛県
昔、猟師が狸を捕えようと狸穴の前で青松葉を燃やし燻していたところ、高僧が従者を従えて現れ、殺生すれば仏罰が下ると戒めたので、猟師はその言葉を信じ火を消した。するとたちまち穴から古狸が飛び出して山深く分け入ると同時に、高僧も従者も消え失せたという。
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タヌキ
1971年 鳥取県
悪さをする狸がつかまり殺されそうになったのをお爺さんが救う。その恩返しとして、狸は金の茶釜に化け、お爺さんはそれを売って大金持ちになる。
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(ゾクシン),タヌキ,ミョウドウサマ
1935年 愛媛県
大井町の明堂様は狸で、夏にお参りすると体の弱いところに灸跡を授けてくれ、そこに灸をすえると病気が治るといい、参詣する人が多いという。
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タヌキ
1979年 徳島県
昔、ちょんころ狸がきれいな着物が欲しくて、それを買った女性に取り憑いた。お遍路さんが通りかかり、祈祷してなおしてもらおうと、御祈祷の紙でその人の手を焼き、三日間あぶり続けたが火傷すらしなかった。どうすればいいのかと問うと「小豆ご飯が食べたい」と言った。判ったと答えると、その人は窓から飛び出して狸憑きから逃れられた。後で藪に小豆ご飯を持っていったという。
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タヌキ
1975年 愛知県
60年ほど前に、あるところに古い狸がいた。時々取り憑くので祠に祀ったが、あまり祀らなくなったので怒ってまた人に取り憑きはじめた。ある人がお産をし、ある晩、その尻を見た狸がこれに取り憑いた。その人はとても弱くなったので、皆で祈祷した。心経を千巻読むことにすると、30巻くらいで狸が「千巻くらいでは出て行かない」と言った。3日目に三千経ではどうかと言うと、「帰ってもいいが祀ってくれ」と言った。お祀りすると、病人は治ったという。
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ヤシマノハゲダヌキ
1922年 香川県
屋島の禿狸は源平屋島合戦の時、木の上に登って戦を見物して行ったのでその一部始終を知っている。その後禿狸は八栗寺に移して、屋島の合戦を演じて四国における狸大将として暮らしていたが、ある時狩人に殺されたという。これは禿狸が死後人に乗り移って話した身の上話という。また祖父母の話では、嘉永安政頃、阿波西林村の女髪結の体を借りて、吉凶その他を予言したり、他の狸憑から狸落しをしていたという。日清日露戦争では多くの乾分を従え、満州へ出征して大いに働いたという。
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タヌキ
1933年 香川県
ほうしん寺の庫裡の近くで仔狸が遊んでいた。その仔狸に小僧が熱湯をかけて殺してしまった。悲しんだ親狸が京極氏の家来である西脇氏の邸内に住む西脇狸に相談に行くと、焼いてしまへと言った。そのため寺は放火されて焼けてしまったという。
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タヌキ
1931年 香川県
常願寺には千年以上の齢を経たはげ狸が住んでいる。日露戦のときも出かけたと噂された。この狸は住職の代替わりのとき、一度だけ屋島合戦の模様を見せてくれるという。
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タヌキ
1960年 京都府
京都と丹波の境に狸を憑けてくれるお堂があった。明治20年頃、ある古着屋が狸の験徳で大もうけした.が、狸は増える上に大食で出費もかさむ。ある夜、狸に呼び出されたが、嫌気が差して行かなかった。すると狸は1匹残らず消えうせ、古着屋は失敗続きで落ちぶれた。
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タヌキ,オショウ
1931年 神奈川県
山門建立の寄附勧進に出かけた和尚が病気にかかった。狸がそれを聞き和尚を食い殺して和尚に化け、勧進に回ったという。
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オハグロババ,タヌキ
1920年 京都府
大徳寺のおはぐろ婆という狸は、門前の松林でおはぐろの道具を前におき、おはぐろをやたらにつけて人をおどかしていた。盲目の按摩が袋を使って狸をつかまえた。
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タヌキ,コウシンシンパチ
1922年 徳島県
天正寺の庚申さんは神籤が良く当ると評判だが、これは庚申新八という狸の力という。新八が住んでいた庚申谷の近くには蜂須賀藩の火術指南北島藤蔵が住んでいたが、その流れ弾が新八の棲家に当り、眷属が多く殺されたので悪戯をはじめたという。子分に老婆や20位の女に化けさせて藤蔵やその弟子をだまさせたりした。また新八も道路を川と見せて、美女に化けて北島氏と相合傘で一緒に帰り、カサを卒塔婆と取り換えるなどしてだましたが、終いには北島氏に撃たれて死んだ。その死体は3日めにようやく狸に戻ったという。
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タヌキ
1989年 静岡県
松野の松原寺に寄付金集めの僧が来た。江戸に行く途中に犬に食い殺され、正体を現して狸になった。
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テング
1935年 群馬県
龍華院弥勒寺(釈迦山)に、昔一人目立って利発な小僧がいた。当時の上人は般若湯が好きで信州から取り寄せてたしなんでいた。ある日その小僧に使いを命じると、その夜のうちに帰山した。その時は気にしなかったが、度重なるうちに様子を見れば見るほど合点が行かぬ事が多くなり、結局天狗の化身と分かった。
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タヌキ,ヨイチダヌキ
1957年 徳島県
与一狸はとてもいたずらっ子だった。ある日、子供らに捕らえられていじめられているところを、村の住職が通りかかって助けた。その後、住職の寺が火災になったとき、どこからか走ってきた丁稚風の男が猛火の中に飛び込んで、本尊を抱え出してきて、住職の前で倒れた。よく見ると、それは与一狸であったという。
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タヌキ
1973年 岩手県
昔、ある人が山仕事で火を焚いていたら、狸が化けた女が来て火に当たった。狸は気持ちがよくなって正体を現してしまい、殺された。
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