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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ノウジョタイシ
1944年 山形県
能除太子が阿古谷にこもって修行していた頃、国司が神罰で足腰を立たなくされていた。太子が祈祷に招かれたが、国司の家は火事になっていて、国司は布団を蹴って戸外に駆け出し、以後、起居が自由になった。この火事は般若の智火によって煩悩を焼いたものであったという。

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テング
1988年 奈良県
長谷寺の英岳大僧正が小僧のとき、夜勉学をしていると天狗がいたずらをして燈籠の火を消し、油皿をひっくり返した。英岳は「能化(管長)になって天狗の住む杉を切り払ってやるぞ」と発奮し、能化になった。英岳は伽藍再建のために杉の木をみな切ったが、自分が発奮したのも天狗のいたずらのおかげだと言って、1本だけ残した。それが今の天狗杉。
類似事例

(カサイ)
1974年 大阪府
貞享3年2月の末、放免無慚で嗔恙強盛な行いをする男の家の中で、考えられない場所から出火する事が続いた。奉行所が下人達を詮議したが、怪しい事はなかった。男が心を改めたら災いは鎮まった。
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カジ
1977年 三重県
丁酉の年の11月13日夜、勢州の山田一志あたりで火事が発生した。これは宝永2年に群衆が太神宮へ訪れて師職が大金を稼ぎ、敬神の念を忘れたからだといわれていた。
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チショウダイシ
2002年 滋賀県
智証大師は入唐して青龍寺に住んだ。帰朝ののち、比叡山の座主のときに、弟子に香水を取らせて散杖で西の空に三度灑がせた。弟子が問うと、青龍寺が火事で、金堂の戸に火がついたのでそれを消した、という。翌年の秋唐の人が来て、「昨年4月に青龍寺の金堂に火がついたが日本から雨風がきて火を消した」という書状をもってきた。弟子は合点した。
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オケン
1983年 長野県
フリヤンサ坂で隠れ住んでいた僧が捕らえられ、耳に藤蔓を通されて愛宕坂で火あぶりにされた。その祟りで、フリヤンサ坂では藤が育たない。また森の樹木を傷つけると火にたたるといって枯れた木もそのままである。
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オニガワラ
1977年 東京都
愛宕下天徳寺という寺の鬼瓦は兜巾(ときん)をかぶっている。ある時、火事の火の粉が燃え移りそうになったが、この瓦から水が出て、火を消した。
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ジョウグウタイシ
2002年 京都府
上宮太子(聖徳太子)の発願によって建立された、山城国の東山にある法観禅寺の仏舎利塔(八坂塔)は、治承年間や正応年間に火災に遭うが、太子の願力が非常に強いものなので、灰燼に帰することはないという。
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カサイ
1974年 京都府
水尾村から愛宕領に堺杭を打っているのを愛宕の僧がみつけ注意したが承知しなかった。訴訟を起こそうと相談していると、杭を打った張本人の家から出火し同意した人々の家のみに類焼した。
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エンマオウ,ジゾウボサツ
2001年 奈良県
金剛山寺(矢田寺)の満米上人は閻魔王の招請を受けて、閻魔王宮に赴いて菩薩戒を授けた。喜んだ閻魔王は満米を阿鼻地獄の見える岳上に案内して、鉄扉を開くと、そこには受苦の衆生と共に猛火の中にいる地蔵菩薩の姿があった。地蔵菩薩は満米に、「私は釈尊の付属を得て悪業の衆生を救うために炎の中にいるが、一毛の縁も無い者は救えない。人界に帰って苦を恐れる者は私に結縁するよう人々に伝えなさい」といった。
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ヒダマ,ヒジャマ
1977年 鹿児島県
天の神様がヒジャマ(火玉)に下界へ降りて家を焼いてくるように言った。ヒジャマは指定された家に来て甕壷に隠れて焼く機会をうかがっていたが、朝も晩も火に用心しているので焼けなかった。たまりかねたヒジャマは甕壷から出て、村人たちに頼んで小屋を焼いてもらい、その煙によって天に帰ることができた。
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ハハノウラミ
1976年 岐阜県
実右衛門という無頼がおり、母親に不孝な行為を行っていた。後に母が死んだので火葬したが、片腕だけ焼けずに残ったので、人に見られるのを厭い、持ち帰り、後日に川にでも流そうとした。その夜、実右衛門は腕が蛇になり襲ってくると叫び、狂乱した。その後毎夜続くので、村の人が協議して村中3ヶ寺の僧に阿弥陀経を誦させたところ、その夜から止まった。実右衛門は懺悔し僧になった。
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トオリアクマ
1977年
享保元年初秋、火災に類焼して仮住まいしていた時、縁側で煙草を吸っていると、焼け跡の草の上を腰の曲がった老人が笑いながら向かってきた。目を閉じて法華普門品を唱えながら心を落ち着けると消えた。その夕方、3、4軒向こうの家の妻が乱心した。
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アカボウズ
1974年 京都府
日野一位資枝が若い頃、家の子に向かって深夜まで酒を飲んで物語を聞かせていたところ、屏風の後ろがにわかに明るくなり、誰かが紙燭をもって歩いている気配がした。そこで屏風の後ろを見てみると、火焔の中にあかき法師が立っていた。人を呼んだところ、たちまち消えてしまったという。これはあか坊主といってこの家に吉事がある兆しだという。
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テンジンサン
1983年 香川県
ある時、宮田家の人が病気になった。治らないので行者に拝んでもらったところ、天神さんがお堂を建てる催促に来ているという。お堂を建てて祀ったらすぐに病気が治った。この天神さんはお堂が火事のとき、飛び出して三角寺の松にひっかかっていた。
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オフドウサマ
1973年 岩手県
話者が木伐りをしていたころのこと。頼まれて野田集落のお不動様の鳥居の枝を切っていて、お不動様のお堂に泊まる事にした。寒いので奉納された旗を被って寝ていたら、夜中に表の格子戸から音がして、それから翌朝まで体が動かなくなった。神様と同じ向きに寝ていたので、神様がお堂を出る邪魔になってお叱りを受けたのだと言われた。
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ヤマブシ
2001年
ある僧侶が武蔵から下総に下る途中で宿を求めていると、山伏に出会った。山伏は「大放火寺」に僧を連れて行くが、そこで僧は結城上野入道が苦しむ様を見る。実は地蔵菩薩だった山伏に供養を頼まれたとたん、鐘が鳴り響き、寺も山伏も消え、僧侶は野原に座り込んでいたという。
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テング
1932年 富山県
文久の頃、越中の下新川郡大家庄村の光栄寺という寺で、燃えているものもないのに炎が見えることが続いた。そして天狗が大杉に隠れているという噂が広まった。そして畳をはがして積み上げたり、雨戸を一度にはずしたり、風呂を中に浮かせたりした。女のような声で紙を出せ、筆を出せと聞え、出しておくと字を書いてくれるという。
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テング
1962年 静岡県
最勝院の住職が碁を打ちに夜外出すると、寺で火事が起きた。駆けつけた住職が念珠をもんで叫ぶと屋根の上に四つの烏天狗が現れた。寺は焼け落ちたが大半のものは助かったという。
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アヤシキウリ
1976年 京都府
御堂関白が物忌みの時、解脱寺の僧正観修、陰陽師清明、医師忠明、武士義家朝臣が傍らに侍っていた。5月1日、南都から瓜の献上があったが、物忌み中であるからと清明に占わせた。すると1つの瓜に毒があるという。僧正が念誦加持したら瓜が動き出した。忠明が瓜に針を2本刺すと瓜は止まり、義家が刀で瓜を割ったら中に小さな蛇がいて、両目に針が刺さり首が切れていた。
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カサイ,タイシ
1974年 和歌山県
寛永13年10月、高野山の麓の奈倉(名倉)の者、伊勢、高野山の参詣の為垢離をとっていたが、突然気が狂って、我は大師だ、信心せよ、と言った。しかし村人は信じず狸か狐の仕業だと捨て置いた。その者は気を失って倒れ、気がついた。垢離をしていたところ、若い僧が来て抱きつかれた後は記憶がないと言う。その次の月に全村が火事になり垢離をしていた男の家以外が焼けた。
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