グヒン,テング 1956年 青森県 恐山群の一つである大尽山の山腹から管弦の音が聞こえはじめることがある。これは天狗が音楽で山中の人々に警戒を発するもので、その後必ず曇って山が荒れだすという。
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ナリイワ 1983年 岐阜県 小那比川に面した山に大きな岩がある。岩の下を通りかかると「ザアー」と鳴るので、鳴り岩といわれている。
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テング 1970年 岡山県 天狗の羽休めという木があり、そこを通ると天狗の羽の音が聞こえる。雪が降ったときに天狗岩を通ると山鳴りがする。天狗倒しと言って風もないのに山の木がいっぺんに倒れるような音がすることもある。
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カネ 1988年 奈良県 貝ヶ平山(カネヒラ山ともいう)に柴刈りに行った人が、山腹でオーンオーンと鳴く音を聞いた。近寄ると大きな鐘が岩に食い込んでいたので、クズワ藤で竜頭を縛って人を呼んだが、戻ってみると鐘は抜け出た後だった。鐘は大阪湾まで流れていき、今は堺の浦のハトヶ浜の海中にあって、旧暦3月節供のときに竜頭が見えるという。鐘の抜け跡はいまだある。
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アマテラスオオミカミ,チク 1929年 茨城県 天照大神が山頂に登って筑を弾じて水波曲を奏でた。すると鹿島の海瀬が逆流してその波濤が山頂にまで届いたので、この山の名前を筑波山と呼ぶようになったと言う。
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テンメイ,ショウグンヅカメイドウ 1974年 京都府 寛政7年8月24日の日暮れ前から東の方角がしばしば鳴った。大きな鼓を鳴らすような音だった。暁になって鳴りやんだという。昔から将軍塚鳴動というものがある。
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ミヤマノヒョウシギ 1981年 広島県 弥山では時として大きな拍子木を打つような音がする。守護神のしわざといって、島民はこれを聞くとおそれる。
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ウグイスイワ 1938年 京都府 鶯岩と呼ばれる岩の中からは鶯の鳴く声が聞こえる。
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テングナメシ 1997年 岩手県 深山で小屋に泊っていると、大木が切り倒されるような音が聞こえることがある。この地方の幾人がそれを経験している。最初は斧の音がカキン、カキンと聞こえ、そして木がワリワリと倒れる音がする。その端風が人がいる所まで感じられるという。これを天狗ナメシといい、翌朝行ってみても倒された木は一本もない。
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ウナギ,リュウグウ 1938年 愛知県 寒渓川の鵜の首の淵は、竜宮に通じると言われる。この淵の主は鰻で、1年に1度か2度くらい、鮎を追って水面に姿を見せる。見た者の話によると、尾が放歌踊りの団扇ほどもあったという。
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シオノミ 1973年 富山県 夏から秋に多く、海辺で光っている。まらなどにも着いた。守山の山の方で光るものはミオノシという。これは南西風の前兆である。
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テングダオシ 1956年 茨城県 雨や曇天の日には、三鈷室山の麓の沢などで「バカン、バカン、バカン」と木を伐る音が3回する。さらに大木が倒れる音がすることもある。
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カンマンガン 1981年 広島県 干満岩には、半ばに腕が入るほどの小孔があり、そのなかにある海水はいかなる日照りの年でもかれることがなく、海の干満にしたがって水も増減する。
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ウミスズメ,ゼンチョウ 1947年 熊本県 海雀が鳴けば時化。(注)船乗業者の話では、海雀の姿は見たことないが、船縁をチーチーと鳴くという。これを聞くと遠からず暴風雨が襲うと言う。
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ツクバヤマ 1929年 茨城県 東海が昔、逆流した時があった。その時は国中が水没したが、この山だけは高くて堤防のような役割を果たした。こうして波を防いだことから筑波と呼ばれるようになったと言う。
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イッポンアシノカイブツ 1939年 徳島県 秋の夜の引潮時、1本足の怪物が足音を残す。大浪があった朝は波打ち際から4、5尺のところに必ず足跡を残す。足跡は円形で、人よりも大きい。山の怪物が足を潮につけにくるのだ、と古人は伝えている。
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コマユミダケ,カンジャダケ 1987年 長野県 この山は霊山で,天変地異のある時には鳴り動いて危険を知らせた。
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オオイワ 1930年 大分県 碇山という小岡がある。神武東征のころ、このあたりはまだ海岸で、船の纜をこの小岡の中腹にあった岩に結びつけたことになっている。この大岩がもし落下したら、この辺りは荒海になるといわれている。
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イシナゲゲンジョ 1956年 海姫・磯女などと同系。5月ころ、霧の深い晩などに漁をしていると、突然岩が近くで崩れ落ちたような大きな音が聞こえる。次の日そこに行っても何も変化がない。深山における空木倒しや天狗礫などと同様、幻覚の一種か。
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メイドウ 1976年 徳島県 鳴門が強く鳴り、雷のように響いた。都で評議があり、小野小町に勅が下され、小野小町が下向して和歌を一首詠んだところ、鳴動はたちまち止んだ。淡路国の行者が嶽の下の海端にある小町岩の上で、小町は歌を詠んだという。
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