キツネ 1990年 福島県 駄菓子を行商に行った人が、峠の上で商品全て売ったが、気がつくとお金はみんな木の葉だった。
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テン,コウシン 1974年 奈良県 南部から大坂に行く途中に竹の打越という峠があり、その近くに貧しい家があった。家の主がある時痢病になり、自分の子供に鱣が食べたいと頼んだ。しかし家は貧乏で買う事ができず困っていた。しかし水を汲みに川へ行ったところ、水桶にいつのまにか鱣が入っていた。天がくれた物だと考えた娘は早速父親に食べさせたら、彼の病は次第に回復していった。それから水を汲みに行くと毎回鱣が桶に入っていたというが、それを食べた者は疫痢が治ったという。これは孝心の深さゆえの出来事と考えられた。
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ニュウドウボウズ 1933年 長野県 峠を登っていたら、今までよい天気だったのに俄かに真っ暗闇になった。すると入道坊主が現れ、怖くなって逃げ出した。これを聞いた村人は、狸か狢の仕業だろうと噂した。
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キツネ 1979年 岐阜県 男の子が八幡町に遊びに行った帰り、峠で頬被りをして日に当たっていた人たちに、ご馳走やお金をもらった。翌日、目が覚めたら一面木の葉で、お金も木の葉だった。
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ヤマンバ 2005年 島根県 夕方暗くなると、山から山姥が降りてきて旅人をとって食うという。
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ゼニダシイワ,ゼンワンカシイワ 1958年 香川県 とんぼ坂を越えると、米をまいて祈れば銭を出してくれる銭出し岩がある。心がけのよくない者がいて、今では銭を出してくれなくなった。また一説には法事などの時、膳や椀を貸してくれる膳椀貸岩であるともいう。これも借りたものを返さなかった者がおり、貸してくれなくなった。
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ミコシニュウドウ 1996年 東京都 祖母から「見越し入道は大男で、見越されると死ぬ」という話を聞かされる。その後、辻で、坊主頭の真っ赤な大男に出会い、背中を見せないようにして逃げた。
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ジゾウ 2001年 徳島県 峠の地蔵堂の地蔵が化けて旅人をおどし、棒で殴られて首を落とされた。
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コウボウサン 1975年 愛知県 足が木の老婆のところに旅人が来た。泊めて欲しいというので貧乏だから泊められないと言うと、車屋から食べられるだけ取ってこいと言われた。足が木なので跡が判ると言うと、旅人は雪を降らせてやると言った。老婆の木の足跡は見えなくなった。旅人は弘法さんだったという。
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ヤマンバ 1974年 姥ヶ峠は姥桜蛭谷から筒井神社に至る道にある。姥ヶ峠は昔開拓の当時に山姥が住んでいて、夜小屋に来て人を脅かしていたためにその名があるという。
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オミツタヌキ 1986年 愛媛県 昔三津街道の出入り口を三津口といっていた。辻番所があった。佐兵衛じいさんが雨の降る冬の夜、辻版をしているとべっぴんの娘が現れた。傘もささず、友禅の振り袖も長く腰のダラリの帯はしっぽのようにも見えたので、じいさんは狸と見破った。ナワでしばっていぶすと、雑魚を狙ったおみつ狸だった。
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イジュウ 2000年 新潟県 山中で石に腰掛けて焼飯を食べていたら、髪が長く猿のような顔をした者が現れた。焼飯をあげたら、お礼として荷物を持ってくれた。
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ソウメンジゾウ 1922年 静岡県 昔、旅人に素麺を無理矢理勧めて理不尽に金を取る者がいた。日光山に赴いた修行の僧が食を乞うたが、村中の素麺を食べ尽くしてしまった。その後、素麺が山から流れて瀧のようになる。僧は実は駿州宇津ノ谷の地蔵で、村人を懲らしめる為に出てきたのだった。
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ガキ 1955年 山梨県 厳道峠を越す際には石宮様に油揚げを供えないと、ガキに取り憑かれるという。峠で乞食がのたれ死んだり、石見やで親子が餓死したこともある。
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キツネ 1995年 愛知県 ご馳走を持って峠を歩いていたら、狐が飛び越えて中身を取った。
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オクリオオカミ 1979年 岐阜県 殿様街道の夕立山の峠で、おばあさんが茶店を閉めて帰ろうとすると、決まって一匹の狼がついてきて送ってくれる。里につくと駄賃に餅を与えた。この時絶対に後ろを見てはいけない。
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スミヤノカザアナ 2001年 新潟県 日影にある炭屋という家の風穴に頼むと、お金やお膳を用立ててくれた。
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キリイシ,サカタキントキ 1984年 長野県 坂田金時が川に沿って登っていくと、山から落ちてきた石によって、百姓が進めなくて困っている。金時はまさかりを振り上げて大きな石を2つに割って道を開いてやった。
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オニババア 1975年 福島県 二本松の安達が原の鬼ババアは、甲州街道の旅人を殺して食べて、金品を巻き上げていた。
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クビノセジゾウ 1931年 大阪府 昔高野山通いの道の途中に休憩所として辻堂があったが、そこでは夜な夜な奇怪なことがあった。ある夜、通行人は化生の者を討ち取ったが、夜が明けてみるとそれは石地蔵であった。以来、その地蔵は首截地蔵と名づけられ、諸祈願に験があるそうだが、截られたときの太刀疵が現にあるという。
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