ヒノタマ 1959年 長野県 寺で自炊生活をしていたときに、裏の崖から10mほどの滝が流れていた。便所から出ると、その滝の上を赤いものがすーっと通っていった。これが火の玉であろうという。
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スモトリイワ 1985年 愛媛県 すもとり岩は2つの岩が相撲をとっているようなかたちで組み合った岩。離そうとすると火が出た。
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ムジナ 1977年 福島県 枯松を取りに猿山に行くと、穴があったので入ろうと思ったら提灯の火が消えた。穴の中にムジナがいたという。
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マツトムジナ 1989年 新潟県 狢の捕獲をしようとすると、山から火が上がったように見えたが実際は何もなかった。掘っていた狢穴を燻そうとすると、何も出てこないままに佐渡の方から煙が立った。
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ジゴクイシ 1987年 長野県 山家神社境内の北側に立っている高さ1メートルほどの石。上方に直径3センチくらいの穴があいていて,地獄にまで通じていると言う。この穴に耳を当てると地獄の釜の煮える音が聞こえると言われている。
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タヌキ 1932年 愛媛県 昔、猟師が狸を捕えようと狸穴の前で青松葉を燃やし燻していたところ、高僧が従者を従えて現れ、殺生すれば仏罰が下ると戒めたので、猟師はその言葉を信じ火を消した。するとたちまち穴から古狸が飛び出して山深く分け入ると同時に、高僧も従者も消え失せたという。
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ヒサメサカ 1956年 宮城県 川崎街道の坂。昔、天から火の雨が降り、岩に小さな無数の孔を岩にあけたという。
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オオカミ 1974年 栃木県 馬方をしていた人が夜、赤岩を通ると赤い火の玉が出たので、それでタバコに火をつけようとしたら、唸られた。狼の目の光だったという。
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テング 1993年 福井県 大きな岩石があり、ここの天狗がいると恐れられていた。ある日この近くで三左衛門という人が炭を焼き始めた。天狗が現れ「ここはわしの庭だから、すぐ帰れ。笛を吹き、太鼓が鳴ったら下山しろ」という。無視していると数日後に天狗が現れ「もう一度合図するので、帰れ」という。風が強くなり、雨も降り出したので下山した。あまりの大嵐となり、三左衛門の家は倒れた。
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トッコノユ 1928年 静岡県 修善寺前の川中に独鈷の湯と呼ばれている場所がある。石に穴をあけて浴槽にしてあるのだが、これは空海が独鈷で掘ったものであるといわれている。
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アマノジャク 1969年 山形県 猿倉山の頂上には石が散乱している。猿が多く集まり、倉を造ろうとしたのだと言われる。あるいは、昔、神々が一夜で山寺を建てようとしたが、天邪鬼がにわとりをまねて暁を報じたため、神々は夜明けと思って寺造りをやめ、どこかへと去ったので、その石であるとも言われる。
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ダイシ,イズミ 1943年 香川県 大師が大窪寺の奥の院のそばの石のところで唐伝来の独鈷をうつと、清水があふれた。
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テング 1979年 滋賀県 甲賀郡土山町の黒滝部落では、村人は1年を通して山仕事、特に炭焼きをして暮らしていた。ある時炭小屋で仕事をしていると、昼間から太鼓の賑やかな音が聞こえてきた。いっこうに止む気配はなく、誰かが天狗の仕業だと言いだした。その翌日も太鼓の音がしたが、音がする方に煙草の吸殻を投げると、忽ちその音が止んだ。天狗は煙草好きだと話題になった。
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タ,ケムリ 1983年 埼玉県 中仙道熊谷宿の田の中から、黒い煙がすさまじく立ち上っていたので、近所の人々が駆けつけたところ、けむりも段々と消え失せたという。その後を見ると、長さ8間幅3間の池のようになっていて、その深さは計り知れなかったという。
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タヌキ 1981年 香川県 夜、山の裾などで火をたいているのが見えるが、そばに行ってみると何もなく、今度は全く別の方向に火が見える。タヌキノヒと呼ばれ、狸が火をたくのだという。
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キツネビ 1980年 秋田県 沖田面の山に点々と火が点くのは狐火で、狐の仕業。
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コイチロウガミ 1949年 大分県 旧豊岡町の小一郎森近くに住む石工が火事に遭った。火元もなく相当な風だったのに類焼もない。不思議に思い占ってもらうと、石工が森の石を取りつづけるので、森の神が火事を起こしたのだという。神楽を奉納する約束で楠を伐ったがその約束を守らず、火事に遭った者もいる。
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イスウス 1974年 新潟県 越後国三条村の百姓の庭に石臼があり、この臼の穴から風が吹き出て、火を近づけるとよく燃えるという。この家の下は泥で、その泥の油から風が出るのだろう。
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カイオン 1928年 愛知県 山中で1本の老木の洞に泊まり、洞の口で火を焚くとヒューヒューという劇しい音が一晩中鳴り響いた。深山で夜中に焚き火をすると魔性のものが集まって来ると伝えられていた。
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リュウセキ 1976年 新潟県 越後国蒲原郡勝屋村のある百姓が、山で径5、6寸ぐらいの丸い石を拾ったところ、ある日、石が二つに割れて中から煙が立ち昇り、にわかに雷鳴大風雨がおこった。割れた石の中には丸い穴があったという。
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