〔イチジャマガミ〕,オンリョウ 1996年 沖縄県 イチヂャマ(生霊)の性質は遺伝し、その系統に属す人は怨恨が強い。土人形の腹を刺して、嫌いな人の腹を痛めさせる。さらに、彼らが恨んだだけで人を病にする。その怨霊が人を病気にすることもある。
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イチジャマ 1972年 沖縄県 代々悪霊に取り憑かれた呪術者であるイチジャマ(生悪霊)の者は秘伝の儀礼により他者に損害(病気・財産損害・火事・不満等)を与える力を持つ。イチジャマと判明した者は社会的に追放された。女に多い。
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イチジャマー,ヨウジュツ,タマシイ 1996年 沖縄県 嫌いな人がいると、イチジャマーは妖術をもってその人の体内に異物を入れて、病を引き起こさせる。人に取り憑いて魂を消滅させることもできる。被害者はイチジャマーの方角に向かって呪い返すか豚糞を投げる。多くの場合、イチジャマーの正体はユタに行って始めて分かる。
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イチジャマ 1996年 沖縄県 イチジャマは、他人に凶事を引き起こす力があるとされた。そのためにこの系統の者との婚姻は忌まれた。
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イチジャマ 1972年 沖縄県 イチジャマ(生悪霊)はご機嫌をとらねばならず、何かを欲しがったら必ずやらねばならない。イチジャマに出くわしたら気付かれない様に人差し指で指してあるけば憑かれるのを防げる。
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ニンギョウ,ジュソ,クギ,(ゾクシン) 1915年 熊本県 立木を削って人形を描き、それに釘を打っておくと、呪詛する相手の体の、釘を打った場所が腐るといわれている。
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キツネ,エジナ 1983年 岩手県 エジナには年寄りや病人が憑かれやすい。見えるはずのないものが見えたり知れたりする。怒鳴ったり、四つんばいになったり、犬のように小便したりと、異常な行動を取り出す。高熱や頭痛がして、命を落とすこともあり、キツネより性質が悪い。エジナは足から這い上がって憑くといい、桐の燃えさしで憑かれた人の足をつつくと、エジナがついた状況を喋るという。
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イチジヤマ,ユタ 1996年 沖縄県 いちじやまは人を呪う能力を血統的に持っている人である。いちじやまが心に思うだけで、相手は病気になったり不幸にあったりする。いちじやまに罹ると、ユタによって祈願してもらう。
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イチジャマア,ヨウジュツツカイ 1996年 沖縄県 イチジャマアは、超自然的な力を持つ女系に遺伝する妖術使いである。恨みを買うと、その人には不幸がもたらされる。被害者は、イチジャマアの身を汚して、超自然から見放されるようにすれば、その法力を無効にすることができる。
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イチジヤマ 1934年 沖縄県 いちじやまとは人を呪う能力を持っている人のことである。たいてい女で、血筋によって伝わるが、非常に深く人を恨んだりするといちじやまと同じようになる。いちじやまが心の中で憎いと思うだけで、相手は病気になったり怪我をしたりする。
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(ツキモノ) 1989年 長野県 憑き物に憑かれると、人を化かしたり、人を殺したり不幸にしたりしたという。
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カマイタチ,カマイタチ、イタチ,カミサマ,アクシン 1982年 新潟県 カマイタチは鎌の刃形に切れる挫傷で、傷口が比較的深いわりには出血や痛みは少ない。鎌鼬とも書いて、イタチの仕業としたり、また、神様が構え太刀で遊んでいるところへ、人が入りこんだために、その怒りにふれたからともいう。悪神の仕業とするためか、もっともよく効く薬は、伊勢暦を黒焼きにして貼ることで、また、暦を粗末にするとカマイタチにかけられるという。
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ゴコクノノライ,ノライクギ 1933年 山口県 五穀の呪いとは、水中に五穀を浸して腐らして、それによって人の身も腐らせる呪いである。呪釘は、神の森の木に釘を打ちつけ、その木が枯れるにつれて人も衰え死に至らしめるのろいである。呪いをすると自らも半分呪いがかかるという。
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イチジャマア,ヨウジュツツカイ 1996年 沖縄県 イチジャマアは、妖術使いである。被害者は、イチジャマアの身を汚して、超自然から見放されるようにすれば、その法力を無効にすることができる。ある女性がイチジャマアに茶を接待し、その中に人糞を入れた。イチジャマアであるという疑いをかけられると、共同労働などから阻害された。
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ヒトヲノロウノロイ 1933年 神奈川県 咒は、人を詛う。人の名前を言いながら青竹の割れるまで道祖神の頭を叩く。呪われた人はその年に病気になる。
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(アクシンニツカレル) 1984年 新潟県 外から帰って3、4日も気持ちが悪い時は、悪神にあって憑かれたのではないかと「イキアイ呪い」をする。その者を玄関に立たせ、厚い着物などを頭から上下逆に掛け、サカナベを熱くあぶってかぶせる。これは力の強い人が良く、鎌のみねで鍋の底をたたきながら、南無遍照金剛を唱え、唱え言をしながら周囲の床を叩き、箒で掃き出す。このとき戸を少しあけておいて、呪いを終えると被せた着物をぱっと取って庭の隅に放り投げ、ぴしゃっと戸を閉める。
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イズナ,(ツキモノ) 1989年 長野県 イズナが人に憑くことがある。憑かれた人の衣服には細かい毛がついていた。譫言を言ったり予言をした。大食いで味噌を好み、常に動いて落ち着きがない。御嶽教の行者を頼み、親類縁者を招いて、患者を真ん中にして祈とうをしてもらった。憑き物が患者に悲しい述懐をしたという。
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シリョウ,イキリョウ 1984年 新潟県 憎んでいる人がわらで人形を作り、神社の木に釘で打ちつける例がある。死霊を落とすことは容易だが、生霊を落とすことはむつかしい。人間の怨念が深く憎まれた方が死ぬことがあるが、憎んだ人もいずれそういうふうに死ぬ。自分が強ければ近親者に災がおよぶという。
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オオサキ 1983年 東京都 オオサキは家の者についていって、人をまやかしたり、病気にさせたりして苦しめるという。イタチの大きいようなものらしい。
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イズナ,オイズナサマ,(ツキモノ) 1989年 長野県 イズナが人に憑くことがあるという。憑かれると病気のようになり、頭もおかしくなる。食事は沢山食べる。医者にかかっても治らないことが多いので、お祓いをした。オイズナサマという神の社を造ってお祓いをしてイズナを社に放つと、憑かれた人は軽くなる。あとで布団を調べると、毛が落ちていたという。
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