リュウジョ 1981年 岐阜県 昔琵琶湖に住む竜女がこの寺でお産をした。子供は寺に残され、成長して名僧になった。
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ヘビ 1959年 福井県 700年ほど昔、海山の寺を建てるときに、大工と女中とが懇ろになり、子ができた。女はお産の後を見てくれるなと言ったのに大工が覗くと、女は大蛇で、大工は逃げた。女は大工の朋輩に子供を託し、自分の両眼球を乳代わりに与えた。寺大工と一緒になって成仏しようと思ったが叶わなかった。しかし自分の前世の罪が滅びたとき、寺の椎の木に実がつくので、見届けて欲しい、と言い残した。その椎の木は花は咲いても実がならなかったが、昭和30年ごろ実がついた。蛇女が成仏したのだろう。
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ハクジャ 1988年 奈良県 ある女房が亭主に、帰ったら必ず外から声を掛けるよう頼んでいた。亭主が黙って家に入ると、女房はトグロをまいた大きな白蛇になっていた。正体を見られた女房は自分の目玉を舐めるようにと子どもに与えて池に消えた。やがて目玉がなくなると現れてもう一つも与えたが、盲目になって昼夜の区別がつかないので、朝夕鐘を鳴らしてほしいと頼んだ。そのために建てた寺が龍泉寺。
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リュウコツ 1970年 長野県 寺の住職の許に毎夜美女が通ってきた。ある夜、女の裾に針をつけ、翌朝糸をたどって行くと、岩穴の中で大蛇が子を生んでおり、大蛇は針の毒で死んでいた。大蛇の骨は洪水で流され、下流に散らばり蛇骨石になった。生まれた子は成長して小泉小太郎になった。
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イケノヌシ,ダイジャ 1984年 新潟県 長福寺のおとわという下女が奥山に蕗を採りに行き、腰巻を汚す。それを洗っていると、池の主が現れ、池で腰巻を洗った者は自分の女房になる掟だから3日後に迎えにいくという。おとわは床についてしまうが、主の大蛇がやってきて、おとわを渡さなければ大水を出すといい、とうとう池の主に嫁ぐ。数日後に池の中央に浮島ができており、それはおとわが池に住み着いたしるしだといってその池を「おとわ池」とよぶようになり、旧6月23日はおとわが嫁いだ日だといって、村人は池に供物をする。
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チャヤムスメ,ダイジャ 1913年 富山県 茶屋の娘が両親に産む姿を見ないようにと言って、家に入った。両親が約束を破って覗くと、12匹の小蛇を産んでいた。娘の言うには橋の下に住む大蛇が夫であるという。娘は小蛇を抱いて水中に姿を隠したといわれる。その茶屋は今もあり、小蛇の掛図が伝わっている。
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ヘビ,ヨメ 1936年 岐阜県 山であった女を嫁にした。嫁は飯を食べなかった。子が生まれる時にその姿を見ないで欲しいと頼まれた。覗き見ると大蛇であった。嫁は目を子の為に残して池に帰った。目を盗まれたので池に行くと残っていた目をくれた。盲目になった嫁の為に寺へ鐘を寄進した。
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イケノヌシ,ダイジャ 1978年 新潟県 宝暦元年の名立くずれでできたタナの池の側を小林家の男性が歩いていると、美しい女性が来た。男と女は結婚し、子供が産まれることになったが、産室には部屋いっぱいの大蛇がいた。女は杖一本を残して消えた。子供が泣いたら杖で水面をたたけと言われていたのでその通りにすると、女が出てきて子供を池の中に連れ去った。しかし、この後タナの池の周りではこの家だけが栄えたという。また、今もこの池の一画に冬でも凍らない部分がある。
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ヘビ,イケノヌシ 1928年 石川県 娘がぶらぶら病で衰えて死にそうになったとき、老僧が来て、医王山の池の水を飲ませよと言った。飲んだところ本復したが、お礼参りの折にふたたび飲むと、娘は池に入り蛇になった。池の主に嫁いだと言われている。
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ヘビ 1966年 静岡県 昔、田村将軍が天竜川を渡ろうとしたときに、アリマタの池の蛇が松の木を倒して渡してくれた。そして蛇は田村将軍の妻になり、9尺四方の部屋で子を産んだ。ところが、蛇が赤子の腰のあたりのコケラ(鱗)を舐め取ってしまわないうちに田村将軍に覗かれてしまい、蛇は子どもを置いて逃げてしまった。その子は後醍醐天皇を祀る奥山の半僧坊に祈祷して鱗を取ってもらった。今でも「コケカクシ」という袴が祀ってあるという。
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ヘビ,カニ 1976年 京都府 昔、綺田に美しい女がいた。ある時、村人が蟹を食べようと沢山取っていたのを、女は魚と交換して助けてやった。次の日、女の父が蛇が蟇を呑んでいるところを見つけ、蟇を逃がしたら娘をやると言った。蛇はすぐに蟇を放して去った。その夜、どこからか男が現れ、昼の約束の通り来たという。まだ娘に話していないというと去った。娘はそのことを聞いて仏前で読経をはじめた。蛇が現れ閨に入った。村人が戸を開いて中を見ると、女は無事で、蛇が数万の蟹に挟まれて死んでいた。村人はその所に寺を建立し蟹満寺と号した。
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ヤシャガイケ,ダイジャ,ヒノタマ 2002年 滋賀県,岐阜県,福井県 越前側の夜叉ケ池伝説。住職のもとに山伏が来て、自分は夜叉ケ池に住む大蛇であるが、先妻に先立たれ後妻を娶ったが先妻の亡霊が現れ後妻と争うので霊を鎮めてほしいと懇願した。そこで夜半に池の畔に行くと、赤青2つの火の玉が追いつ追われつしている。先妻だという青い火の玉に住職が印を結んで切りつけたところ火の玉は消えた。山伏は永久に寺を守ることを言い残し池に戻っていった。
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ダイジャ,アクリョウ,カンノン 1974年 東京都 姥ヶ池というところに一軒の家があり、姥とその娘が住んでいた。姥は旅人を泊めて殺しては衣裳をはいでいた。ある日浅草観音が笛を吹いて、旅人に危険を知らせ、旅人は助かった。また、浅草観音は姥が地獄に落ちるのを憐れんで、児の姿で姥を訪ね、姥は児と誤って娘を殺してしまった。その後母は池に身を投げて大蛇となったが、神にして祝ってその悪霊をなだめると守りの神となって、諸々の病をしりぞけるようになった。大蛇と化したが供養により守りの神となった。
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ウロコ,イルイ 1992年 山梨県 娘が池で泳いでいると、池の中で異類と交わって子供を生んだ。その子供には3枚の鱗が生えており、長者となった後に入道して寺の開基となった。
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リュウ 1932年 奈良県 ある美男子の許に、ある夜美しい女が尋ねてきた。2人は夫婦となり子も生まれたが、男は妻について、草履が濡れている事と、井戸で水鏡をしている事を不審に思っていた。ある時それを尋ねたら、妻は亀山の原の池に牡竜とともに住む牝竜の化身であり、池が井戸とつながっているのだと言い、池へ帰ってしまった。池を訪れ妻を呼ぶと牡竜が現れ男を食おうとした。逃げ帰ったが病に倒れ子とともに死んでしまった。
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ダイジャ,ヒメ 1929年 新潟県 昔村松藩の勇士が大蛇を見ようとして池に潜った。池の底には竜宮のような宮殿があって、金装をまとった麗姫が踊っていた。武士を見た姫は驚き、見られたのでこの池にはいられないといって、武士を案内して待遇し、帰した。その夕刻に暴風があって、これが大蛇のお怒りだろうといった。その後、その大蛇は堺家の若殿の妻になり、子を産んだ。坂井家の主人は代々、脇の下に蛇の鱗が3枚あるという。
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ヘビ 1973年 三重県 山奥に池があり、そこの大蛇が美男子に化けてある娘の元に通っていた。あるとき娘が男を針で突き、男は池に戻ってから痛い痛いと転げ回っていた。蛇の親が「遊びに出るからだ」と子を諫めると、子は娘の腹に自分の子がいることを告げた。しかし、親は人間は5月5日に菖蒲湯にはいること、それが魔除けになるために蛇の子は産まれないことを告げたという。
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ダイジャ,ウロコ 1992年 新潟県 先妻の子を殺そうとして大蛇となって池に入った女性がいた。この女は池の主となり、池の数を増やしていった。
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ダイジャ,ウロコ 1992年 新潟県 池の主である大蛇は、思い通りの住処にしようとしたが法力によってそれを阻止されていた。ご開帳の時に女性となって百日間祈願を続けたがだめだった。大日如来が大蛇を人間界に上げ、男性と結婚させた。出産のときに正体を見られ、大蛇は去っていった。
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オトコ,ヘビムコ 1936年 岐阜県 娘の元に毎夜美しい男が忍んで来た。乳母は男を怪しみ糸をつけた針を男に付け、翌朝その跡を付けた。すると山奥に至り洞穴の中から娘を孕ましたが、菖蒲湯に浸かれば難を逃れる、と言う会話が聞こえてきた。その通りにすると娘は蛇の子を産み落とした。
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