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検索対象事例

キツネ,サキ
1959年 千葉県
高津という爺さんの家は代々狐つきの家で、庭にある白木の祠を毎日家族の者が拝んでいた。熱心に拝むと合わせた手が震え、手の震えがなくなると罪障消滅したことになる。病人はこの罪障消滅した人に拝んでもらうと治った。家族の誰かが祭りを怠ると、サキという鼠より小さい狐が他の家の者についた。千葉県原木の事例。

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(ゾクシン),キツネ,アラクマジンジャ,オサガリ
1935年 山口県
荒熊神社は狐憑きになった人が狐を封じるために奉納した祠。執筆者(宮本常一)が病気療養中、この祠の周りをぶらぶらと歩くのを日課にしていたら、治癒後、荒熊神社のおかげで病が治ったという評判が立ち、参る人が増えて熱心な信者に神のオサガリまで起きるようになった。万病に効くという。
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キツネ
1976年 東京都
文政5年、コロリが流行した折、狐が人に憑いて人命を損ずることが少なからずあった。本所松井町のある女房が8月23日に突然発狂したようになったので、これは狐が憑いたのではないかと、色々ありがたいお札を集めたり、祈祷など行ったが効果がなかった。そこで伊勢神宮のお祓いなら恐れないものがないだろうと持ち出したら、女房は震えだし、お祓いを納めてくれるように懇願した。早々に立ち退くように命じたところ、手を窓の外へ出してくれるように願った。狐は手の指爪の間に潜んでいるという。そこで手を引いて窓の外へ出したら、その場で女房は倒れて、気がついたときには何も覚えていなかった。
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キツネモチ
1922年 島根県
ある狐持ちの家で家の修繕のため近所の人を頼んでいたところ、その中の一人が仕事中に不意に倒れて狂気の如くなった。狐持ちの家の事をおおきな声で喋り、狐が今何匹いるなどという。狐がさわったのであるといって品物を持って狐持の家へ御機嫌伺いに行ったら、狂気は治った。
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デンゾウイナリ
1987年 長野県
昔,村外れに住んでいた伝蔵さんは時々狐に化かされる事があった。化かされているときはうつろな目をしてコンコンと鳴いたり,ピョンピョン跳ねたり,わけのわからないことを呟いて稲荷様の周りを廻ったりした。翌日になると本人はその事を覚えていない。だが,狐に憑かれる事が度々になってある時狐はらいをすることになった。油揚げを久津根稲荷に供え,伝蔵さんをお稲荷様の前に座らせて神主にお祓いをしてもらい,狐をとってくれるよう皆でお願いしたところ,伝蔵は狐に化かされなくなった。いつしか久津根稲荷を伝蔵稲荷と呼ぶようになった。
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(ゾクシン),キツネ
1935年 山口県
狐が人に憑く。狐に憑かれて手足の指を食われ、死んだ人がいる。狐を祠に祀って治めようとしたが、間に合わなかった。
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キツネ
1980年 秋田県
狐を生け捕った人が狐に憑かれて、おかしくなった。お稲荷様が来て「狐を逃がせば治る」と言ったのでそうしたら、その通りに治った。
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キツネ,トビサカイナリ
1922年 東京都
東京のある氏族が、小間使いを雇い、ある日使いに出したところ帰ってこなくなったので探すと、富坂稲荷の祠の前で踞っていた。狐に憑かれ顔つきも変わり、大食いになり、正気を失った。主家では小間使いを家に返したが、今度は主家の妻が狐に憑かれ、以前の小間使いのようになった。場所が悪いのかと転居したが、今度は長女が狐憑きとなった。家は没落し、次女は大変な苦労をした。二人の狐憑きは白昼提灯を下げて歩く等の奇行をするので、あらゆる加持祈祷を行ない、医者にもかけたが、一生正気に戻ることはなかった。
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キツネ
1982年 東京都
子供がけがをしたので拝む人を頼んだら狐がやってきて憑いてしまった。狐はたかるのではなく頼ってくる。また人を頼んで拝んでもらい、狐を出した。その狐を放り出すわけにもいかないので、屋敷神にまつった。
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キツネ
1959年 宮城県
母が子供の頃、庭先の藪で、狐が長い尾でパタパタと調子を取って赤子の泣きまねをするのを聞いたという。また、原吉という男が、道で会った美しい女を叔母の家に泊まらせると、原吉に狐が取り憑いた。家の護り神としてやって来たが、75年間、誰も顧みないからだと狐は言った。毎年1月15日に祭ることを約束すると、狐は離れ、原吉も快復したという。
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(ヤシキガミ),(タタリ)
1989年 長野県
家の勝手の部屋に祀っていたところ、病人が出たり不幸があったりした。松本のお天狗様に見てもらうと、木が2・3本ある現在の位置に移せと言われたので、その通りにして祠を作ると、病人などの祟りが止んだという。
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キツネ,ヒョウイ
1974年 京都府
京都の光徳寺という村住んでいた尊い行者が、小鳥をかごに入れて楽しんでいた。しかしその鳥をねらって悪い狐が捕っていったので、行者は狐に食止めの呪いをかけたところ、狐は徐々に弱りだし、ある岡で死んだ。その狐を六右衛門という者が岡の松の下に死体を埋めた夜、彼の妻に何かが憑依し、自分が眠るところに汚らわしいものを埋めるなと警告する。六右衛門が狐の死骸を取り出すと憑依は治まったという。
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キツネツキ
1964年 神奈川県
昔、下倉田村のある家で、1軒で4人同時に狐が憑いた。下倉田の御岳講に落としてもらおうとしたが、性の悪い狐だったので上大岡の先達に頼むことにした。当日、狐憑きたちは「今日はおっかねえ人が来るから戸棚へでも入って静かにしよう」と言い合ったりしていて、先達が拝みをあげると間もなく治ってしまったという。横浜市戸塚区中田町の事例。
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ウジガミノタタリ
1970年 福島県
A家では昔、家人が病気になったのでワカ様に拝んでもらうと、前にそこに住んでいたウジガミの祟りだといわれたので、祠を作って祀ったところ、病気が治った。
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キツネツキ
1991年 愛媛県
昔、狐が憑いた人がいた。法院で祈祷してもらったが、治らなかった。
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キツネ
1968年 佐賀県
昔は法印は、病人の原因は狐が憑いているのだといった。大工をしていた人で憑かれ易い人がいて、酒を飲んで隣村から帰って来るなどすると、憑かれることが多かった。落とすには湯立てをして、笹の葉で湯を撒くと、狐が湯に入れられると思って出て行く。また、憑かれた人の上に刀をぶら下げて、それを矢で射ると憑かれた人は飛び起きて走り出し、倒れると狐は落ちている。祈祷の最中に狐が「○○に憑いてくれ、と山で頼まれた」などと言うこともある。狐の好物は鼠の蒲焼と小豆飯。
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キツネモチ
1922年 島根県
江津町の海岸部では、狐持の欲しいと思う物をやらなかったり、狐持の悪口を言ったりすると、すぐに狐に憑かれるという。事のあった晩か翌朝頃急に腹が痛み出し、そこら中転びまわって苦しむ。憑かれると狐持の家にお詫びに行き、欲しいものがあるなら持って行く。その際病人には赤飯や油揚げを食べさせる。病人は日蓮宗のお寺かお宮でお祭りをしてもらうと治る。
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キツネ
1971年 岐阜県
昔は、大尽の家には狐がいるといわれていた。串原集落の大尽の家に嫁に行った娘が、里帰りで父親と一緒に歩いていたら急にいなくなり、先に実家に着いていた。この嫁さんを見て病人が急に元気になって歩き回ったり、この嫁さんが名古屋の病院で見てもらったときに「人間の脈ではない」と言われたりした。狐が憑いていたのだろう。狐を落とすには中山神社のお犬さんという陶器の像を借りてくればよいと言う。
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クダギツネ
2002年 長野県
嘉永元年(1848)の秋頃より本郷村で変病人が続出した。祈祷師によると、病人は同村A家からきたくだ狐だと口走ったという。このA家では親子が昨年末に病気に罹り、日蓮宗僧の祈祷によって回復し、それ以来A家は日蓮宗を熱心に信仰するようになっていた。本郷村では悪狐退散の祈祷を一同で行ったが治まらず、A家を非難した。同村はA家が日蓮宗の信仰を止めないのが原因だと断じ、A家を説得したが埒が明かず、村中の負担にて京都吉田家にくだ封じの祈祷を依頼した。
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キツネ
1960年 奈良県
近所の八百屋の婆さんが、家に祀っていた稲荷さんのホコラが古くなったので山に捨てて帰ったら、急に発狂したようになった。驚いた家人が稲荷下げを呼んで拝んでもらうと治った。これは狐がついたからだという。
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キツネツキ
1964年 神奈川県
狐憑きのいる家にはいると悪臭がするのですぐにわかる。病人の前で富士講のお拝み(経文)をあげて、その後で病人の背を数珠で打つと狐が落ちると言われている。横浜市鶴見区江ヶ崎町、川崎市小倉の事例。
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