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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

サカイシノハハカタノオジサン
1991年 高知県
酒井氏の母方のおじさんは、酒井氏が5、6歳のころにカジヤ村の川べりで馬から落ちて死んだ。その時、酒井氏はおばあちゃんと一緒に寝ていたが、誰かに両足を引っぱられた。酒井氏が川へ落ちそうになっているおじさんを両足で支えていた。おじさんは助けてくれと懇願したが、酒井氏は重くて上げられないといったところで、目が覚めた。そのときおじさんの息が切れたのだと思い、おばあちゃんにいった。その日おじさんが死んだことを知らせてきた。

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コマガタイワ
1987年 長野県
昔,滝の沢の山道を,まだ小さい兄妹が馬でやってきた。霧の深い日で一寸先も見えず,まず兄が,次いで妹が谷底に転落した。谷は高さ数十メートルもあり,落ちればまず助からない。しかし,しばらくして村の者が白い馬に抱かれるように気を失っている妹を見つけた。妹には怪我一つなかった。妹は駒形(馬の形)が岩に刻まれていたと聞き,信心深い兄が身代わりになって命を助けてくれたのだと言った。兄妹は名のある土豪だったが父が防人に召されている間に手代に家や土地を奪われ,父を探す旅をしていたのだという。丁度この時武人が通りがかり,騒ぎを知って女にあった。武人は父であった。父はその後村人と協力し村のために尽くした。村の発展は駒形岩のおかげだと,今も駒形神社で祭りが行われている。
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テンドウサマ
1983年 長崎県
仁田の内の人で土地を売る人がいて、カメジイと家内の親父(シュウトジイ)が買いに行った。夜になって帰る時に大雨となりシュウトジイは大水の中に足を滑らせて落ちこんだ。カメジイは川下の浅い所で流れてくるのを待った。シュウトジイは落ちた時に「天道様助けて下さい」といい、流れながら拝むと不思議と光が天道山に照りつけた。それと同時にシュウトジイサンのあしがひっかかって助かった。日頃信心していたから天道さんが助けてくださったのだ。
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カッパ
1931年 岩手県
昔、川のあたりに馬を繋いでおいたら、河童が馬を引こうとしていた。主人が河童を生け捕ったが、この部落には絶対に禍をしない条件で助命したという。
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カッパ
1980年 埼玉県
武蔵国河ごえのそばに、たてという所がある。子供が馬を洗おうと川に入ったら、急に馬が暴れて子供は川に投げ出された。人々が川を見ると、その子供のそばにかっぱがいたので捕らえて殺そうとした。しかし近くの寺の和尚が哀れに思い、里人に命乞いをして助けた。かっぱは二度と人馬を捕らえないと約束し川に帰った。その晩に和尚の枕の側に、お礼の鮒が2匹置いてあった。
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カッパ
1989年 岩手県
川につないだ馬が深みに引き込まれ、馬は驚いて家の馬屋に駆け込んだ。槽の下にカッパがいたがすっかり弱っていたので、家の旦那殿は殺さずに助けてやった。それ以来カッパはいたずらをすることはなかった。
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カッパ
1968年 群馬県
昔、矢陸の人が川に馬を入れて洗っていたところ、河童が馬を引き込もうとして尾につかまったので、馬が驚いて河童を引きずって村に帰って来た。村人は河童を殺そうとしたが、河童が「人寄せの時に膳椀を用意してやるから」と命乞いするので、逃がしてやった。その後、人寄せの前の晩には、膳棚岩の上に膳椀が用意してあったという。
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キツネ
1982年 神奈川県
酒好きのおじいさんが祭りの日に稲荷ずしをおみやげにもらい、よって馬にゆられていたのが、いつのまにか馬とはぐれ、一人で山道をさまよっていた。狐に化かされたと思い、稲荷ずしを確かめると、半分馬ぐそにかわっていた。
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ウマノタタリ
1977年 山梨県
馬が昭和6年7月21日に崖から足をすべらせて転落死してしまった。ある夜、馬が神様になって枕元に現れ、自分を祀らないと長男をとり殺すといって去った。驚いてさっそく墓を作って昭和11年2月に馬頭観音を立てて馬の霊を供養すると、それまで病弱の長男が元気になった。
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ゼンセ
1974年 千葉県
上総国望陀郡戸崎村に住んでいた百姓の息子・佐兵衛は、5歳の時に両親へ語ったのには、自分は相模国矢部村に住む六右衛門の息子だったが、7歳の時に馬に踏まれて死んだという。その後実際矢部村の近くに行った者が六右衛門の話を知っており、確かに馬に踏まれて死んでいたという。
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ガラッパ
1937年 鹿児島県
天保8年ごろ、ある人が馬を五郎池の辺に繋いでいると、馬が急に暴れだし駆け出した。取り静めてみると河童のようなものが馬の足に綱で絡まって死んでいた。馬を引き込もうとして失敗したのだろう。以降この家では子供ができず、代々養子を入れ家を継いでいる。
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(ハテノハツカ)
1951年 徳島県
彦さんという6尺近い大男がいた。頑固な人で、家人が止めるのも聞かずに果ての二十日に山の石割に出かけた。その帰り道、山から生石灰を積んだ荷馬車に出会った。「馬車の上に乗っていけ」と勧められたので、石灰俵の上に乗って坂を下りていったところ、途中で俵が崩れて沼田に落ちた。水がたまっていたので、その人の上に石灰の俵が落ちてきて、ついに焼け死んでしまったという。
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ガワラ
1983年 愛媛県
入野村の庄屋の家で一匹の馬を飼っていた。入野の原で走らせていると、この原より少し南にある淵からがわらが出てきて馬の綱を身に巻き付けて淵に引き入れようとする。馬は引きずり込まれて頭も隠れるほどになった時、驚いて一目散にかけて庄屋の家に帰った。がわらは綱にからまったまま力なくうずくまっていた。5、6歳の子供のようで頭には皿のようなものがあった。農民はそれを打ち殺して埋めた。その塚をがわら塚という。
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ムジナ,ヤマノカミ
1994年 新潟県
ある男が、義理の母親にイノラれて死んだ。義理の母親には前の夫との間に子があり、その子に跡を継がせようとしてムジナであるヤマノカミに赤飯、酒など大量の供物をささげた。暫くすると、男は隣村に行った帰りに川にはまって死んでいるのを発見された。川に落ちそうになったのをムジナに蹴落とされたのだろう。
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ムジナ
1976年 宮城県
吉おじさんが炭焼小屋から山を下る途中、女に出会ったきり行方がわからなくなった。翌日、ある家の馬屋で頭に傷を負い、右足の親指がつぶれた状態で発見された。それから3年間一切外へ出ず、誰とも話もしなくなった。竹細工仕事をしながら生涯独身で暮らした。
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(イキカエッタヨメ)
1950年 山梨県
息子の嫁が病気で死にかかった。覚醒してから聞いてみると、嫁は大きな川を渡ろうとしていた、すると死んだ祖父が衣冠束帯で「こっちへ来るな」と言った。母は真っ黒な顔をしていた。川原には子どもがたくさんいて、石を積んでいた。遠くで呼ぶ声がして、その方に行ったら気が付いた。祖父は神葬祭で、母は火葬で弔っていたという。
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カッパ
1987年 長野県
昔,十人村の男が甲田池の傍に馬を繋いでおいたところ,かっぱが馬を池に引きずり込もうとした。馬は暴れながら馬屋に帰ってきたが,かっぱは引っ張られてくる途中で頭の水をこぼしてしまって力が抜け,馬屋の隅にじっとしていた。男が来るとかっぱは謝り,「何かおふるまいのある時は必要な膳椀をそろえるから許してください。」と詫びた。許してやると,それから振舞いのあるたびにかっぱが前夜膳椀をそろえ,使った後は持って帰った。ところが,近所の男が一膳分だけ隠しておいたので,それ以来かっぱは膳椀を貸してくれなくなった。
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グチナ,ヘビ
1981年 和歌山県
話者の祖母が鹿島様にお参りに行ったとき、足の妙に細い人に会った。その人の言うことには、山で寝ていてグチナに飲まれ掛けて、脇差でグチナの口を切って逃げてきた跡だといった。
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ウマ
1976年 大阪府
高槻の近村の農家の男児が城下から村へ帰る途中、川が氾濫して渡れずに困って泣いていると、連れていた馬が男児をくわえて川を渡った。しかし闇夜の雨なので帰り道がわからずに困っていると、馬が先に立って歩き出したので、綱を持ってついて行くと家に帰れた。
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カッパ
1928年 島根県
河童が馬を川に引き入れそこなって生け捕りにされた。2日間厩の柱にからめつけておいたら主人の夢枕に立ち除名を乞うので逃がした。その後、村人が水死しなくなった。
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(カッパ),トウ
1982年 神奈川県
相州大川道西久保という所に小さい川があり、その川で河童が馬を引き込もうとしたところ、大勢で河童を打ち殺そうとした。その時にある百姓が河童を貰い助けたところ、夜に河童が礼にやってきて、陶器に酒を入れ、鱸を2匹持ってきた。鎌倉時代のことだという。この河童は雌雄いて、一匹は鎌倉に住み、一匹はこの角村に住んで文通をしているという。この陶の酒を呑む時、少しだけ酒を残しておくとまた酒が増えて、万年も絶える事がないと河童は言った。ある時酒を飲み干したので、それからは一滴も出なくなった。
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