ニンハク 1980年 首つりをした人の下の土をすぐに掘り返すと、麩炭(ふたん)のようなものがでてくる。これは魄が地下に入ったもので、首つりは頭を絞めて急に死ぬので、魄も急に下って落ちるのだという。
類似事例 |
|
イキカエッタハナシ 1944年 山梨県 埋葬後、家人が3日間おこもりをしていた。すると3日目に墓の中から「救けてくれよ」と声がする。びっくりして掘り出すと、息を吹き返しており、その後長生きした。だから人が死んでも1日1晩(埋葬せずに)置いておかなければ本当の生死は分からない。
類似事例 |
|
クビツリヤマ 1999年 栃木県 人が首を吊ったという首吊り山という林がある。そこに入ると出られなくなるという話もある。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1938年 沖縄県 死んだ人の髪を結うときに、櫛を渡すには、後ろ向きになって肩越しに投げてやるという。物迷い(神隠しのこと)した者は、一度帰ってきて自分の櫛を持ち再び出て行き、櫛を持って出ると二度と帰ってこないので、神隠しに遭った者の家族はすぐに櫛を隠すという。夜に櫛を縁先に置いておくと、外から悪い霊が来て櫛を取っていく、取られると災いがあるので、置いてはいけないという。
類似事例 |
|
イケ 1985年 香川県 人が自殺するときは何かに誘われるのだという。池に入って死ぬ時は池の中が一面の青畳を敷いたようになり、中では三味線や太鼓でにぎやかにもてなすという。人々はうれしそうにして池に入って死んでいく。ある男は池に早く来いと呼ばれ、家の裏の堀に入っていこうとした。その時は家人が引き留めたが、2、3日後に堀に浮いて死んでいた。
類似事例 |
|
オコリ,イシ,タタリ 1941年 岐阜県 某百姓が堤防工事の時に、石割に使う発破を恐れ遠く逃げて、墓のそばに隠れたが、ついにその墓に触って、ゾッとした。その夜から高熱が出て体全体が震え続けた。翌日、治ったと思ったら、次の日にまた震え始めた。墓に障った時におこりがついたのだと分って、まじないで落としたという。
類似事例 |
|
ユウレイ 1936年 兵庫県 土木工事師の妾が本妻を苦しめていると、本妻が恨んで井戸の上で自殺して井戸へ落ちた。借家人が井戸を見ると女の首がおぼろげにういているのが見えたという。
類似事例 |
|
キツネ 1968年 佐賀県 死人を埋葬した翌日は未明に必ず墓参りに行き、水を供える。狐が掘り返してはいけないので。
類似事例 |
|
コフンノヌシノレイ 1933年 山口県 ある人が古墳を発掘していると近所の者の母に、古墳の主の霊が憑いて口走った。気味が悪くなり再び埋め戻した。
類似事例 |
|
オンナノヒトノクビ 1992年 山形県 天井から女の人の首が落ちてくる。それが自分の首だった場合、その人は必ず死ぬ。
類似事例 |
|
シニン 1954年 兵庫県 ある嫁が間男し、首を吊って死んだ。隠坊が焼こうとすると、死者が棺桶から出て声を出さずに崖石を登っていく。何度止めても登っていくので、ついに石油をかけて焼いてしまった。
類似事例 |
|
イキイシ 1940年 新潟県 境内の石はふざけて堀の中に投げ込んでも、翌日には元の場所に帰っている。この堀は深くて1人では引き上げることもできない。
類似事例 |
|
フルイド 1965年 愛媛県 昔庄屋の庭にあった古井戸で、女中が入水自殺をした。数年前まで古井戸はあったが、田にするために潰した。古井戸の付近は、何度石積みをしてもすぐに崩れるという。
類似事例 |
|
シニン 1958年 香川県 死人を入棺する時は脇の下に藁をつめる。これをしないと死人が這い出る。
類似事例 |
|
カエルイシ 1932年 大阪府 大阪城下に蛙の形をした石がある。これに腰掛けると誰でも自殺すたくなり、死ぬと必ずその自殺者の下駄が蛙石の前にそろえてある。某山の僧侶が供養し捨てたが、一夜にして下の場所へ戻ってきたので、七五三縄を張っておいてある。
類似事例 |
|
ジサツ,チ 1999年 栃木県 中学校の屋上に続く階段の踊り場で自殺した人がいた。夜中の12時になると、その踊り場の所が血で染まるそうである。拭いても拭いても、血の後は染み付いて消えないという。
類似事例 |
|
タマシイ 1965年 宮崎県 山で人が急死した時には、「もう帰るぞ」と断って遺体を運ばないと、山に魂が残ってしまう。そうしたら、シキビをもって山に行き、魂をシキビに乗せて持ち帰らなくてはならない。
類似事例 |
|
シンボク,シンバツ 1976年 岐阜県 美濃国の某村で寺の普請の為社の神木を伐ろうとしたが、神主が仏教の穢れを嫌い許さなかった。ある男が寺や仏のために神木を汚そうと、その木で首を吊った。その為寺は木を入手したが、住職を始め関係者は皆発熱して死んだ。また首を吊った男の家は絶えた。
類似事例 |
|
ウマレカワリ,シジ 1915年 長野県 死んだ子の手足などに墨で印をつけて葬ると、どこかに生まれ変わる子のその部分にその印がそのまま現れる。それを落とすには、死んだ子の墓の土をつけて洗わなければならない。
類似事例 |
|
シニン 1958年 香川県 火葬の時は棺桶の底を割っておく。底を割らないと死人が立ち上がる。
類似事例 |
|