カンコオドリ,タイチョウタイシ 1943年 石川県 白峰に伝わるかんこ踊の由来には、白山を開山した泰澄大師(6世紀初め)の伝説がある。昔、ある者が白山の中腹に煙りが立っているのを見つけた。行ってみると、僧が2人の供と居た。男に泰澄と名乗り、村まで案内するよう願った。村では白山の神が降りてきたと思い、歓迎の意味で踊ったのが神迎(かんこ)踊だという。
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エンノギョウジャ,ウンペンショウニン 1974年 京都府 大宝年中に、役行者と雲遍上人が清滝に訪れた時、雷雲起こり、大雨が降り、大杉の上に多くの天狗が現れた。そこで二人は秘呪密言を唱えると、目の前に地蔵・竜樹・富婁那・毘沙門・愛染が現れて光を放ち、天狗はどこかにさってしまったという。そこで二人は山の中に神廟を建て、かの大杉を清滝の明神と崇めたという。
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ダイジャ 1920年 石川県 千蛇ケ池は、昔湖で大蛇が無数にすんでいて住民を害したので、白山権現が嘆いて大蛇を説得して池の中に入れ、再び出てこないように雪を降らしたのだといわれている。
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ダイシ,テドリガワ 1978年 石川県 昔、手取川は毎年のように氾濫していた。あるとき、白山を開いた大師が杖棒で水を引いてきて、その跡が手取川になり、川幅が広くなって流れも定まったという。
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コンゴウツエ 1925年 石川県 白山の麓、尾添から上っていく山路の側に、金剛杖桧がある。泰澄大師の杖が成長したという。
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ハクサンゴンゲン 1928年 愛知県 尊い血統の姫は御殿にいたが、大地を踏んで身が穢れてしまい、御殿に住めなくなったため、お傍仕の22人の女房と流浪の身になった。やがてその日の食べ物にも困るようになり、女房をお布施米の拓鉢に出したところ、食べきれないほどたくさん集まった。残った米は屋敷の端の杉の木の根元に捨てていたが、下のほうから真っ白で香りの高い酒が流れ出してきた。なので白山権現は酒の神様としても祀られる。
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ヒカワミョウジン,ジュウイチメンカンノン 1974年 東京都 天暦年中に近江国甲賀郡の連林という僧が、東国修行の為に氷川へ来た。その日の夢に白髪の老人が現れて、地中に長年埋もれているので掘り出して安置してくれれば、この地の守護神となると告げた。そこで近辺を探してみると、ある場所が金色に輝いており、掘ってみれば十一面観音像があった。そこで社を建てて祀ったという。治暦2年の関八州の日照りでは、この社に雨を祈るとたちまち大雨となった。
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アミダニョライ 1930年 長野県 白介翁は信濃に流された都人の子であった。父母の菩提の為に供養をしていたが、導師も布施物もなかった。そこで善光寺に7日7夜の祈願をこめたところ、満願の朝にひとりの僧が導師になろうと言った。千日の湯に入れると浴室の隙間から異香がもれてくる。怪しんで見てみると、そこには金色の阿弥陀如来がいたという。
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リュウジョ 1970年 香川県 行基菩薩が説法をしていた時、竜女が姿を現し、玉の笄を残して天上した。後の玉の笄を笠山の峰に埋めて竜神を祀った。夏に旱魃になったとき、この峰に祈れば必ず雨が降るという。
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シロツブ 1961年 新潟県 磨於比(まおひ)池は神秘な池として村人がみだりに行くことを禁じているが、ここに白田螺がいて、これに雨を祈れば必ず験があり、村人は神として敬っていた。
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コウボウダイシ,アマゴイ 1934年 香川県 大旱魃の時、弘法大師が水神に雨乞いをして、雨が降った。大師はこの水神を太留水明神として祭った。
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シロヘビ,ハクリュウ 1986年 山形県 白蛇の滝の滝壺は深く、底なしの滝壺と言われる。トンネル状になっていて、4キロ離れた最上川まで貫通していると伝えられる。落ちたら上がれない、滝主の白蛇に呑まれてしまう滝として恐れられてきた。白蛇は白竜となって大空に飛び立つとされる。
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ウマ 1934年 滋賀県 押立庄の氏神に客人宮という大社がある。これは白山権現であって、その昔馬に乗り飛来した。今も社辺に馬の足跡が残っている。
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ミャウジン,アカイ,ウ 1983年 奈良県 当寺に諸神を勧請した所、我は閼伽水を献上しようという若州遠敷の明神の神託があった。するとたちまちに黒白の2匹の鵜が石地から飛び出し、そこから甘泉が湧き出した。そこで、その泉の周りを石で囲み、閼伽井とした。
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ダイジャ,ナハハチロウ 1982年 群馬県 みどろが池の大蛇が毎年暴れて洪水を出すので人身御供に娘を出していた。小幡氏の娘、梅津姫が人身御供になったとき、公家の若様が通りかかり、二人で池の岩屋に行った。若君が問い掛けると大蛇は「私は那波八郎という者で、榛名の郡司の若者だったが、兄弟に図られた恨みで蛇になったのだ」と言ったので、2人でお経を唱えると、蛇は成仏して那波大明神になった。若君は姫と結ばれ、2人は白倉神社に祀られた。
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ヤマノテラドウウンジ,ダイジャ,シロキツネ 1956年 宮城県 女とその懸想した男が大蛇となってから500年経た暦応元年(1338)、加州金沢の大乗寺三世明峯素哲禅師が陸奥に弘教し、岩沼竹駒神社の初午に参詣した時、老翁からこの話を聞き、その案内で大菅谷保の藤左衛門の家に泊った。翌未明山ノ寺の南の丘に登って大蛇の棲む寺跡の湖水を見、7日の間祈祷したのち一喝して杖を投ずると2頭の大蛇が現れて逃げ去る。そのとき白狐が飛び出して禅師に感謝し、永く寺の守護を約する。禅師が祈祷した地に寺を建て実相寺という。
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ユメ,コンジキノヒカリ,ハクエヲチヤクセルオキナ 1983年 賢心という僧が夢の告げに従って淀川の辺に行くと、一つの流れに金色の光があった。その源を探して遡ると一流の滝に着き、不思議に思って側を見ると庵の中に白衣を着た翁がいた。200年そこに住んだというその翁が大悲の応現だと悟った賢心は、翁の願い通り大悲の像を安置することを決心した。
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ミタラシノオオヌマ 1974年 山形県 大沼山の山上は役行者が開いた霊場だが、社後にみたらしの大沼という沼がある。池の中に様々な小島があるが、風のままに動いたり、風に逆らって動いたりする。その数は我邦と同じ66で、行基菩薩も祈願した。ある時水神が和歌に感応して沼水が巻き上がったことがある。また沼の向かいの右手の池の上に何か黒い木の株のような物が浮いているが、これが沈んで見えない時には天下に変事がある時だという。
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アキウオオタキ 1956年 宮城県 名取川の全川瀑で、貞観2年(860)、慈覚大師が不動を祀って山寺立石寺奥の院とした。元和9年(1623)山形城主鳥居忠政が山寺の朱印地を犯して寺と抗争したとき、立石寺中興の円海上人が、三七日大滝に参籠して、忠政調伏の呪詛を修した。満願の日、滝壺に投じた藁人形が高さ55メートルの滝を昇ったという。上人は不動堂前に経壇を築いて去る。よって経壇原という。
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レイセン 1977年 兵庫県 摂州の丹生山田庄原野村には、むかしから栗花落左衛門という者が代々住んでいた。この者の先祖は、横佩右大臣豊成の娘白滝姫と山田の庄人直勝という者の息子・真利である。この白滝姫が死んだ時、死骸を家の東境に埋めたところ、五月に栗の花が落ちる時に霊泉が湧き出でたという。この話が朝廷に届き、白滝の墓を弁財天女と崇め、真利を左衛門佐に任じて栗花落という姓を与えた。毎年梅雨の時水が湧き出るという。
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