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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

バケネコ
1974年 新潟県
佐渡国雑太郡小沢で、老婆が夏の夕方山に登ったところ、老猫がいたので猫がするように砂の上を転がって遊んだ。すると老婆は化通を得て恐ろしい形相に変化して弥彦山にとどまり雨を降らせ里人を困らせた。これを鎮めて祭ったのが猫多羅天女である。

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カイビョウコタババ
1987年 長野県
昔,ある六部が根津村の長命寺大日堂にお篭りしていると,子猫が沢山集まってきてうるさく鳴く。よく聞くと「国分寺の小太ばば来なけりゃ踊りにゃならん」といっており,大きい怪猫が嵐と共に入ってきて子猫達と共に踊り狂った。六部が仕込杖で怪猫を刺すと,血を滴らせて逃げていった。次の日,「小太ばば」が門前の小太郎の家の老婆であることを知り,訪ねてみると,老婆は昨日足を痛めて寝ているという。六部がお薬師様に祈願して法力を身につけ小太郎の家に乗り込むと,老婆は怪猫の本性を現して尾野山に逃げ込んだ。家を探すと,縁の下から老女の白骨が現れた。小太郎は薬師様に願をかけ,六部の助けで尾野山に飛びつけて怪猫を仕留めた。今も国分寺の裏に六部の石塔があり,小太郎屋敷という地名も残っている。
類似事例

バケネコ
1923年 徳島県
慶安年中、怪猫が出没して家畜や幼児を傷つけた。里人が退去してこれをとらえ撲殺し淵に投じた。このとき山が鳴り水が沸き、大雨がふったのでこれを祀ったのが猫淵であるという。
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バケネコ
1992年 宮崎県
阿蘇の猫岳には化猫の大親分が住んでいた。ある旅人が猫岳の麓で宿を借りたが、それは化け猫の大親分の化けた婆の屋敷だった。旅人は猫の女中にそのことを知らされ、逃げ出した。
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ヤサブロウババ
1989年 新潟県
猟師が山にいると空中から手が出て首を締め付ける。切り落として家に持ち帰ると、老婆がその手を引ったくり逃げた。鬼婆が老婆に化けていたのだ。その後鬼婆は弥彦山に住み、子供を食べた。困った長老は子供を殺さないよう「妙多羅天」という神に祀りあげた。
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マルシメノネコ
1935年 東京都
浅草花川戸の辺に住んでいた老婆が、年老いて他の家に世話になろうとするときに、猫に暇を与えて泣く泣く他家に赴いた。その夜の夢に猫が出てきて、「我かたちを造らしめ祀る時は福徳自在ならしめん」と教えた。そのため老婆はその通りにして祀り、生活の手段を得てもとの家に住み、この猫を作り物を供えて祀るべきことを言いふらし、世に行われるようになった。老婆は今戸焼という猫を作らせて人に貸し、借りた人は心願成就の後には金銀その他の他色々のものを供えて返した。
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ネコ,タヌキ
1981年 和歌山県
踊りが山というところで、猫や狸が踊りを踊った。気味悪いので地蔵様を祀ったら、猫や狸は出なくなり、安心して山仕事ができるようになった。
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ネコ
1988年 奈良県
大宇陀町西山の光明寺で、天和年間のこと。ある百姓の妻の葬式でにわかに雷鳴風雨が起こった。憲海上人が棺に七条の袈裟を巻いて本尊の阿弥陀様の箱を投げつけると、たちまち空は晴れて、1匹の老猫が死んでいた。本尊の箱が当ったから、猫は片目がつぶれていた。以来その本尊を猫たたき如来という。
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バケネコ
1982年 福島県
昔、80歳をすぎた一人暮らしの老人が後妻をもらうことになった。このときに猫が女に化けて嫁いできた。毎夜、猫が集まって歌や踊りをにぎやかに繰り広げているところに遊びに出かけていたが、通りかかった若僧に正体を見破られて北の湯に逃げた
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バケネコ
1970年 福島県
化猫の話だが、石川街道のごさんしょ峠の上にはお助け小屋があった。そこに爺様と婆様が住んでいて、猫に人を殺させて金品を奪っていた。ある日須賀川の薬屋が泊まったが、薬屋は鴨で猫を手なずけた。猫が薬屋を殺していないと知った爺様が煙管で猫の頭を叩いた。すると猫は爺様と婆様の喉笛に噛み付いて殺してしまった。猫は薬屋に金をやって姿を消した。それで薬屋は須賀川一の金持ちになったので猫を祀っている。
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ミケネコ,オケイ
1984年 新潟県
老人に飼われていた三毛猫が借金のかたに美しい娘に化け、身売りをし、おけいと名乗って出雲崎の遊女屋で働き、その唄が「おけい節」と呼ばれるようになる。ある夜ふけ、北海道江差の商人はおけいが行燈の油をなめている姿を見てしまう。口止めをされ、商人が口をすべらすと、一天にわかにかきくもり、黒雲に乗って三毛猫の化身があらわれ、商人をわしづかみして天高く飛び去る。それからおけいは遊女屋から見えなくなった。この「おけい節」が「おけさ節」になった。
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フドウミョウオウ,テンジン,ハゴロモ
1967年 福島県
三浦左近国清という人が太田村別所に住んでいた。世継ぎが無いことを憂い、馬場村の滝不動に美しい妻が得られるようにと祈願した。すると夢に不動明王が現れ、現世には配すべき女がいないので、五台山の奥の池で天人が水浴びをしてるゆえ、その羽衣を取れと言った。国清はその通り山に登り天人の羽衣を取って家に帰った。やがて天人は気付き、国清の家に行き羽衣を返して欲しいと願ったが返されず、ついには夫婦になった。二男一女をもうけたが、やがて子供たちが大きくなったから別れても立派に育つと言い残し、天女は羽衣を着て天に昇った。国清は悲しんだが、娘はそれにもまして悲しみ、ついには池に身投げして死んだ。中太田に姫塚と呼ぶ塚があるが、この姫を祀ったものといわれる。
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タタリ
1960年 福岡県
二百年前小篠岳を通る山伏一行の一人が頓死し、石小積にされた。それを聞いた老母は石小積の前に釜を据えて火を焚いて黒猫の飼い猫を煮殺し、自らも舌を噛んで自殺した。老母の恨みかそこを通る山伏には祟りが多かった。
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フルネコ
1959年 島根県
古猫を飼い、いろいろと芸を仕込んでいた別府の鍛冶屋があったが、ある夜、猫が婆さんを起こした。気味悪くなって、猫を知夫島へ流したが、帰ってきて婆さんに憑いた、とたんに婆さんは猫の姿態になったという。最近の話らしい。
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ジイシ,バイシ
1987年 長野県
昔,松代の金持の年寄り夫婦が,上田に住む娘の所へ孫が生まれたお祝いに行こうと籠で地蔵峠を越えた。しかし,そのときの籠かきが性悪な二人で,金剛寺峠に差し掛かると夫婦から金を奪い,籠ごと山の中へ放り投げて行ってしまった。その時,転がり落ちたおじいさんは山の途中に引っかかって爺石に化け,お婆さんは林の中で止まって婆石に化けた。また,籠は山の神の傍に落ちて籠岩に化けた。
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オナンネイサン
1996年 山梨県
皇族に縁のある高貴な女性が京から柳沢に落ち延びてきて、亡くなった。そのミイラが掘り出されたとき、若い人たちが滝に捨てたら、その人たちは次々死んでしまった。たたりということになり、怖い神様として祀られるようになった。
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タヌキ,(ヤマデミチニマヨウ)
1981年 京都府
老女が子供の頃から熟知した山の中で迷った。藪のような所で身動き取れなくなったのでその場で夜を明かしたら無事に帰れた。狸に化かされたのである。
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ユウレイ
1968年 福井県
寺島の女が、毎夜丑三つ時に雄岩で、狼除けのために幽霊に変装して板垣の男の所に通った。男は想いの強さを不気味に思い、女を遠ざけようと、友人に自分は死んだ事にしてくれと頼んだ。友人は雄岩で猫の死体を焼き、男は死んだと伝えると、女は幽霊の衣装を着ずに帰ったので、狼に食われて死んだ。男は女を悼んで雄岩に南無阿弥陀仏と彫ったという。
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(ノロイ)
1976年 山形県
羽州米沢北に百子沢という所に小池がある。昔、長者の家で非常に髪の長い女が働いていた。ある失敗をして、主人が打ち殺そうとしたところ、池に飛び込み、家族を亡き者にして、この場所を池に変えてやると言った。その言葉通り、長者の家は死に絶えて、池となった。
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ミケノロウビョウ,オケサ
1984年 新潟県
お婆さんがかわいがっていた老猫が姿を消し、美しい娘があらわれて自分は三毛だという。それから間もなく江戸深川におけさと名乗る遊女があらわれ、その唄が「おけさ節」としてたいへん流行する。ある夜おけさのもとへ船頭が遊びに来て、夜中に遊女姿の大きな猫が食べ残した魚の骨を食い荒らしているのをみてしまう。口止めをされた船頭は翌朝には話してしまう。そこへ突然大きな黒雲が湧き、その上に大きな化け猫が乗って、その船を襲い、船頭を空へ巻きあげて雲の中へ姿を掻き消してしまった。
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グヒン,カサ
1955年 岡山県
櫃ヶ山は大山の狗嬪の住む山といい、日露戦争のときに兵隊よけや武運長久の願を聞き届けるといった。女が上ると罰があたる。昔この村に一人の旅人が来て、笠を置いてある場所だけでよいから一晩泊めてくれと言った。それくらいならと許すと、笠は見る見る大きくなって櫃ヶ山をすっぽり包んだ。この旅人が大山から来た天狗で、それ以来不浄のものはこの山に入れなくなったという。
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