ムシオクリ 1956年 宮城県 旧六月二十日の虫送りの時、米を紙に包んだものを笹に吊り下げる。これを子供らが「虫送り、虫送り」と唱えながら川に流す。その帰り道に後ろを振り向くと虫が戻ってくるという。また、午後に虫送りをするとやはり虫が戻ってくるので、午前中に川に流すという。
類似事例 |
|
ムシオクリ 1956年 宮城県 旧六月二十日、虫送りという行事を行う。搗いた餅や虫の名を書いた紙を笹竹に下げて、錠口に立てる。笹につける餅は搗いている時に返したりせずにとらなければならない。そうしないと害虫が戻ってくるという。
類似事例 |
|
ムシマツリ 1965年 岩手県 田植えがすむと、害虫駆除のために虫祭りを行った。
類似事例 |
|
サイトウサネモリ,ムシ 1935年 広島県 6月下旬に棉の蟲を送るといって白い橦布を竹竿に結えて藁人形を作り、太鼓や鉦笛ではやしたて、田の間を巡って村落の境で止める。各地と同じく斉藤実盛がこの蟲になったので篠原の役の頃にこれを挙行する。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1984年 新潟県 田の草取り前後に鉦・太鼓で田を回る虫送りの行事を行う日は、田の神が田へ入る日なので田仕事をしてはいけないという禁忌がある。また、田に入ると稲で目をつくともいう。
類似事例 |
|
ヤクビョウガミ 1983年 茨城県 七夕の日に天の川の水が増すと、それに伝って疫病神が来るので、それが来ないように芋の葉の露で「天の川」と書いた短冊を木にぶら下げた。七夕の笹の枝のうち短冊のついているものを伐ってきて大根や白菜の種をまくときに畑にさしておくと虫除けになるという。
類似事例 |
|
(ノウギョウニカンスルジュホウ) 1956年 宮城県 田植えの数日前にお田の神祭りをする、稲株で鳥の形を作って苗代に供えると虫除けになる、牛馬を購入したときは、その家の味噌と米を釜のふたに載せて食べさせる、雨乞いはいまだに行われ、とくに旱魃であった昭和33年には各地で行われた(栗原市鶯沢地方)など。
類似事例 |
|
サイノカミ 1964年 福島県 正月14・15・16日ごろ(村によっては1、2日のずれがある)、会津地方ではさいのかみ(災の神、賽の神、塞の神)という行事がある。若者の指導で子どもたちがわらや納豆つと、正月の注連や御幣をあつめ、大きな木を中心に積み重ね、夕刻に火をつけて焼く。この火で餅をやいて食べると厄病にかからない。たばこの火をつけると歯やみしないなどの伝承がある。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1939年 島根県 藁で面・馬などを作り、若者の一団が各家を回って戸口でホトホトといい、藁馬を放り込む代わりに施与を受けることをホトホトという。このホトホトをする人に水を撒き散らすと、その年の菜に害虫が生じないといわれている。
類似事例 |
|
サイノカミ 1964年 福島県 正月14・15・16日ごろ(村によっては1、2日のずれがある)、会津地方ではさいのかみ(災の神、賽の神、塞の神)という行事がある。若者の指導で子どもたちがわらや納豆つと、正月の注連や御幣をあつめ、大きな木を中心に積み重ね、夕刻に火をつけて焼く。この火でたばこをつけると歯やみしない。
類似事例 |
|
ノウシンマツリ 1965年 岩手県 三月十六日、山の神様が山に帰り、代わりに農神様が里に降り、農業を保護してくださるので、各戸が朝早く起床して火をたく。煙を空高くあげると吉事がおこるという。
類似事例 |
|
サイノカミ 1964年 福島県 1月15日のもちの日に行う。子どもたちが、家々から門松、注連縄、納豆つとこ、わらなどを集め、村はずれに松のしんぼうを中心にして積み上げ、夕方に火をつける。「せいの神もやすぞ、せいの神やくぞ」と子どもたちが叫ぶと、各家々から供え餅に棒を通したり、幣や書初めの紙をもって集まる。この火で焼いた餅を食べると腹やみしないとか、たばこの火をつけると歯やみしないとか、書初めの紙の灰が上にまいあがると習字が上手になるなどという。さいの神とは「塞の神」などと書き、みちの神で悪病が村に入ってくるのを防ぐと思っている人も多い。
類似事例 |
|
サイノカミ 1964年 福島県 正月14・15・16日ごろ(村によっては1、2日のずれがある)、会津地方ではさいのかみ(災の神、賽の神、塞の神)という行事がある。若者の指導で子どもたちがわらや納豆つと、正月の注連や御幣をあつめ、大きな木を中心に積み重ね、夕刻に火をつけて焼く。この火で餅をやいて食べると厄病にかからない。
類似事例 |
|
ムシ 1981年 和歌山県 平実盛が戦いのとき、稲の株に足をとられて殺されたのを恨んで稲を食う虫になった。それで虫送りには子どもたちが「サンヤレ、サンヤレ、実盛さんのおん弔い」と言って歩く。
類似事例 |
|
ムケノサクジツ 1956年 宮城県 6月1日をむけの朔日といい、正月の餅に蚤の船(ウマノスカンボ-たでのことか?-の実と葉)を添えて神前に供える。この前夜、蚤の船を座敷に撒き、翌朝川に流すが、これは蚤退治のためだという。
類似事例 |
|
サイトウサネモリ,サバエ 1935年 山口県 山口県美祢地方では害虫駆除の風習が行われている。藁の人形を作ってそれを斎藤実盛と称して神事の後に村中を歩き回り、それを次の村に渡し、次の村も同様にするというものである。これは昔平家の臣、斎藤実盛が北国の戦に敗れて傷つき倒れ、家臣たちは近くの豆畑に隠れたが、遂に身を全うすることが出来なかったのを憤り「サバエ」という害虫となって各農作物を害するようになったという伝説による。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1978年 新潟県 年中行事に関する俗信。隣村と鳥追い歌を言い合うが、少しでも隣村より早く歌わないと、害鳥がすべて来てしまうという。鳥追いに出るときは騒いで出るが、帰ってくるときは静かに帰ってこないと鳥が戻ってきてしまうという、など。
類似事例 |
|
タイマツ 1964年 福島県 旧盆の7月13日から17日にわたる5日間、たいまつと呼ばれる火祭りが行われる。たいまつは麦稈でつくり、子どもたちがそれに火をつけて横手山の頂上からひとりひとり投げる。このために山火事になることは決してないという。昔、火投げをやめたら村に火事が起こり、赤痢が流行したので翌年からまたやりはじめた。
類似事例 |
|
ムシボイ,カヤニンギョウ 2001年 青森県 6月24日に、カヤで男女二体のほぼ等身大の人形を作り、悪虫退散、五穀豊穣と紙に墨書きした幟を持ち、太鼓、笛、手平鉦を鳴らしながら村中の田を巡り、隣部落の境まで持って行って立ててくるもので、人形を作らないところもある。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1979年 徳島県 宍喰町の俗信。斎藤別当実盛が稲に足をとられて転んで殺されたとか言い、実盛が虫になって稲に害を及ぼすようになったので、旧5月20日にサデモリ(虫送り)をする。雨の日に生まれた子供は、結婚式や葬式にも雨になるという。山で立ち枯れている木は、山の神が小便をかけて枯らせた木だから、切ってはいけないといわれている、など。
類似事例 |
|