クママツリ 1964年 福島県 くまを射止めたとき、つぎにくまがすぐとれるようにくま祭りをする。
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クママツリ 1964年 福島県 くまが死んだとき、付近の適当なひら(小さい平地)の雪を清め、くまを四つんばいにさせてくまの左のほうに舌を引き出す。近くまたくまがとれるようにするためという。
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トナカケ 1964年 福島県 毛祭りをした後に解体することをさなでるというが、このときくまの頭を木の枝にかける。これをとなかけといい、日光大権現にささげて祈る意味である。
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クママツリ 1964年 福島県 くま祭りのとき、狩りに加わった者の銃ややりを清めるが、近くで水すすぎができない場合は、右は陰で膝をしき、左は陽で膝を立ててから、口の中で「てんじくのごんが河原で水絶えて、ちりでつこうぞからちよず」と唱え、肩に板や枝の破片などを結び、左肩から右、左とつめではじきかける。
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(ツギノコガナガクウマレナイヨウニスルゾクシン) 1967年 福島県 次の子が生まれることをおとみというが、取り上げ婆に赤子をとりあげてもらうとき、へその緒をのよしを箸の長さに2本揃えて、へその出血の血をはしにつけ、だれも知らないうちに、台所の流しの方の屋根裏へ、出来るだけ離してさしておくと、おとみが長いと言われる。
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マツリナオシ 1964年 福島県 山で凶変があったときは、まつりなおしと言って最初から行事をやり直す。狩場山をくだって里の家にかえり、やど、あるいは祭り宿といわれる大将の家で山の神のまつりを行う。みやげはくまの頭と胸骨をもっていく。この際、くまの心臓としたは山の神祭りの肴とするので、祭りざかなといわれた。くまのすい臓も祭りのさかなにする。腎臓と胸の肉は山の神のししといって、くしにさしやきものにした。
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(ゾクシン) 1977年 和歌山県 年中行事に関する俗信。大晦日の夜におくどさんの火を小さくすると、自在から大グモが下りてくるので、火を大きくしたという。元日の早朝に風が吹くと、早稲が悪いと言ったという。5月5日に女性がお銚子に菖蒲をさして酒を飲むと、蛇の子をはらんでいても落ちるという、など。
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カマノカミサマ 1971年 静岡県 旧10月1日はかまの神様の祭り日で、前日の晩に菊の花を供えるとともに、かまの神様の弁当として重箱に団子を入れ、風呂敷に包んで木祠の下に吊るした。神様は祭り日の朝に弁当を持ち、出雲の国に出かけるという。
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ヤマノカミ 1964年 福島県 やまうどが山に入るときは山の神を祭る。これをまつりたてと呼び、山小屋でまつるときはばんでい餅をつくる。くしに刺して焼き、みそなどをつけるものである。
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イヤギヲサス 1933年 鹿児島県 子どもが産まれると母親が臍を接いでいる間に、家人の誰かが、神様に悪い運を授けられないうちに、先手を打ってイヤギ(運命)を差す(運を授ける)という。ズシキー(薄)の幹を三本1尺3・4寸に切って、サヌマ(茶の間)の東口の桁の上に差すのがその方法である。次子は、薄の間隔が遠いと遠くに産まれ、近いと近くに産まれるという。
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カマノカミサマ 1971年 静岡県 かまの神様が出雲へ行くとき、カラスが鳴いて木の葉を落とすので、カラスに「木の葉を落とすなよ」といった。
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カマノカミサマ 1971年 静岡県 旧10月1日はかまの神様が出雲大社に行く日で、かまの神様の祭り日という。この前日をかまの神様の節句と言い、芋餅を作り、菊の花と共に供えた。芋餅は重箱に入れられ、風呂敷に包んで下げられた。これは神様の弁当で、古くはワラツトに詰めて下げたという。
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マモノ,クモ 1975年 高知県 魔物がクモに乗り移ってじざいから降りてくるのを防ぐためにヒイラギ・ネムの木・タラの木を人差し指ほどに切って、ミカンの皮やジャコをはさんでつるしておく。じざいは囲炉裏で鍋をつるす棒である。
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ケマツリ 1964年 福島県 獲物があると、1匹に1度毛祭りをする。第1に耳と耳の間のえり首の毛、第2に左の耳先の毛、第3に右の耳先の毛、第4に左手先の毛、第5に右の手先の毛、第6に左の足先の毛、第7に右の足先の毛の、7箇所の毛を切って木のまたなどにあげ、日光権現様に祈る。猿丸猟師の子孫であると申し述べると、神様がよく守護してくださるという。
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テングノストイワレルキ 1984年 福井県 天狗の巣といわれる木をきりたいときには、木びきが酒一升をさげていってその木に供えて根元にマサカリを一寸打ちつけておく。翌日酒がなくなってマサカリがなくなったら、きってもよいというお告げだと考えた。
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キツネ 1983年 東京都 お祝事のときオサツやなんかを作っておくと狐にとられることがある。川のつもりで「おー深い、おー深い」と言いながら薩摩畑を歩いたとかいう話である。まつげにつばをつけておくとごまかされない。
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オニ 1958年 香川県 二月三日の節分には、鬼よけのためにいわしの頭をオニノメッキ(ひいらぎ)の枝にさして門口に飾る。
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(ゾクシン) 1982年 山形県 Y字型をした松をかえろう松といい、その中でも特に東西を向いているものをきらった。これを切るときには御神酒をかけてそれがないときは小便をかけて切る。そうすると山の神がとまらないという。
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オボ 1964年 福島県 鳴滝へつりというところにおぼが出た。この左側におぼ桂というかつらの木がある。おぼとは、難産で赤ん坊を生めないまま死んだ妊婦が墓のなかで赤ん坊を生み、その死霊が育てた赤ん坊のことを言う。死霊は赤ん坊を抱いてあめ屋に駄菓子を買いに言ったり、通りがかりの人に抱いてくれと頼むことがある。それで、懐妊した女は身2つにして葬るもの、それができないときにはわら人形でおぼをつくって一緒に葬るもの、夜道で会った婦人に赤ん坊を抱いてくれと頼まれたら必ず向こうをむけて抱くものだという。
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キツネ 1973年 岡山県 6月3日を柴取りの口開けといって、この日から山の柴を刈ることができる。ある年、柴取りの口開けの日に夜明けを待っていると、月があがって明るくなった。刈ろうとすると木に結んだ、弁当を詰めたメンコが落ちた。すぐにまた月が隠れて真っ暗になり、しばらく座って待っていると、また月が出て明るくなった。一回目に明るくしたのとメンコを落としたのは狐が化かしたためだと話した。
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