ヤマオナゴ 1992年 宮崎県 台風が接近したある日、小学生の女の子が下校途中に傘を飛ばされ、取りに行って川に落ちて亡くなった。古老は、これはヤマオナゴの仕業だといった。
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カッパ,ガーランベー 1979年 岐阜県 母親に止められたけれども子供は聞かずに、ガーランベーに誘われて川に出かけていった。その子は次の日、肝をとられて川に浮かんで死んでいた。
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カミカクシ,テング 1968年 福井県 母が田の水を見に行っている間に3歳の女の子がいなくなった。探したら、幼児ではとても渡れない丸木橋の向こうで見つかった。天狗にさらわれたのだろう。
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オカンババア 1933年 長野県 村の12、3歳になる女の子がおかん婆ァにさらわれた。村中大騒ぎしたが見つからなかった。4、5日後近所の岩の上に弱りきって立っているのが見つかった。
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ホトケ 1941年 不明 心中しようとした家族の息子を、通りかかった人が不憫に思い連れて帰って自分の娘と添わせるために育てた。するとその息子は他に女をこしらえてしまったので、娘は家を出た。母は娘を探し出し、どうか家に戻ってくれと頼んだ。そこへ娘の言い交わした男も一緒になってくれといいに来た。娘はどっちに行けばいいかわからず、橋から身を投げた。娘の体は二、三間流れたあと仏になって緋の衣を着た姿になり、わきへ上がっていった。
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ガラッパ 1959年 鹿児島県 昭和初期のこと、ミヤマという山へ木を拾いに行った5・6人の子供たち(10歳程度)の内、1人の女児が夕方になっても帰らなかった。大人たちはこれはガラッパの仕業であるとして、山を「町(チョウ)が動いたぞ」といいながら捜索した。結局山中で少女は見つかったが、全身スダの葉まみれになり、口には馬糞をくわえて気絶していた。問いただすと、可愛い子供たちと遊び、団子を食べていたという。
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アカゴノナキゴエ 1978年 愛媛県 旅の母子が村へやってきたが、村人はすげなく扱い橋の下に連れて行って置き去りにした。母子は恨みながら死んだが、それ以来この橋の下を通ると赤子の泣き声がしたという。
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アズキトギ 1987年 長野県 昔,部落の真中を流れる川に「すくじの橋」という木の橋がかかっていた。秋の夕暮れの頃,ある村人が橋を渡ろうとすると橋の下から女のすすり泣くような声と,ショキショキと小豆をとぐような音が聞こえてくる。他にも聞いたという者があり,2,3人の若者が正体を見届けるため橋の傍の物陰に隠れることになった。夕暮れ時になると音がするので橋の下を捜したが何もいない。その後しばらく音はしなかったが,また耳にする者が増えだした。不思議なことに橋を渡ろうとすると泣声や音はやむのだが,通り抜けてしまうとまた始まる。振り返るとまた物音がやむ。いつの間にか「あずきとぎの女」と呼ぶようになった。
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ガイタロウ,カッパ 1953年 和歌山県 川向かいの家に住む子供が、川に棲むガイ太郎(河童)に引き込まれて死んだ。親は嘆き悲しみ、川の水を涸らしてしまう祈りを唱えて淵に入水した。以来ジゲ(村の中)だけ水が涸れた。
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ヒトバシラ,(ムスメノナキゴエ) 1990年 長野県 崩越に貧しい父娘がおり、村の習わしで祭の日には赤飯を食べることになっていたが、小豆がなかったので娘は庄屋の家から小豆を盗んだ。翌日それが見つかったので、橋の安全のために生き埋めになった。以来、そこからは娘の泣き声が聞こえるという。
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ムジナ 1980年 岐阜県 大正時代、ある娘のところに夜這いに行った若者が、娘が夕方家に帰ろうと田頃家から橋を渡っているのを後をつけていった。ところがいつまで経っても家に着かず、おかしいと思いながらついていって、はっと気づくと雪の中を歩いていた。橋は田頃家から渡りきると左側に通じているが、いつの間にか右側を歩いていた。凍傷にかかり、ひどい目にあった。ムジナに化かされたのだという。
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ムジナ 1993年 新潟県 狢にだまされた小学校6年生ぐらいの女の子が一晩中畑を歩いていて、とうとう命をとられた。
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ヤマオバ 1965年 宮崎県 1960年ごろ、子どもが山で山おばにつけられて(騙されて)道に迷って死んだ。
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サルムコイリ 1955年 新潟県 昔、藪の中に猿がいて、三人の女の子の中から嫁をくれれば雨を降らせると言った。娘のうちが猿のところに嫁に行ったが、猿をだまして木から落し、川の中へ流した。
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ワカモノ,エノキ 1967年 福島県 蔵持に里という美しい少女(未亡人という説もあり)がいて、たそがれに軒端で歌っていた。その声に寄せられて毎夜同じ時刻に若者がたずねてきた。そのころ、村人が蔵持三島八幡境内にあるえのき(神白村ぼんてん山の大けやきという説も)を切り倒してお里の家の近くに橋をかける話をまとめた。毎夜お里を訪ねてきた若者は、悲しそうに今夜限りで会えないといって帰った。村人たちがその木を切ると、血が流れ出た。ようやく切り倒して運ぼうとしても動かない。お里を呼んで歌を歌わせ、音頭をとらせたら、木は自分から動き出した。その夜から若者の姿はみられなくなった。この橋を里也橋という。
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カワタロウ 1978年 岐阜県 1920年代のこと。女の子がよもぎ摘みをしていると、川太郎がよもぎに化けた。三人の男がそれを聞いて捕まえに来たが、二人は流され、三人目がやっと助かった。
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ホトケ 1982年 新潟県 木沢の村の六郎右衛門の娘が他の村へ用事にいった帰りに池に落ちて死んだ。次の日に村中で探したがわからない。マンチ(巫女)に仏の口を開いてもらったら、タンスの2番目の引き出しに、だきあわせの帯があるから池へ投げてくれいう。その通りにすると娘の遺体が浮いてきた。
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シラヌヒト 1936年 山口県 村の子供が溺れ死んだので、ミコに見てもらったら、水の所に美しい花が咲いていて、それを取ろうとして落ちたのだと言った。また、子供がいなくなって探していると、山の中にいた。聞いてみると、知らぬ人が来い来いと言って連れていったのだという。
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イケノヌシ,ヘビ 1994年 鳥取県 村の神主歌会のためが京に上るとき、日光池を渡れないでいると、蛇が出てきて神主の娘を1人くれれば渡すと言った。神主が3人の娘のうち1人を渡すと、水が引いて渡れるようになった。そのとき娘に付き添った下女が落ちたのが下女が池。
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カッパ 1931年 長崎県 5月の雨上がりに魚釣りに出かけた村人が、河童に手を握られ引き込まれた。明日に村人が尻ジコのない死体を見つけた。
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