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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ワカモノ,エノキ
1967年 福島県
蔵持に里という美しい少女(未亡人という説もあり)がいて、たそがれに軒端で歌っていた。その声に寄せられて毎夜同じ時刻に若者がたずねてきた。そのころ、村人が蔵持三島八幡境内にあるえのき(神白村ぼんてん山の大けやきという説も)を切り倒してお里の家の近くに橋をかける話をまとめた。毎夜お里を訪ねてきた若者は、悲しそうに今夜限りで会えないといって帰った。村人たちがその木を切ると、血が流れ出た。ようやく切り倒して運ぼうとしても動かない。お里を呼んで歌を歌わせ、音頭をとらせたら、木は自分から動き出した。その夜から若者の姿はみられなくなった。この橋を里也橋という。

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ケヤキ
1967年 福島県
さとや橋の南にあった大きなけやきの木を切って橋をかけようとすると、木から血が出て、倒すのに7日間もかかった。ところが重くて動かない。お里という女に木やり節を歌わせたら軽々運べた。
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エノキ,ケヤキ
1936年 福島県
美しい少女の歌声に寄せられて、毎夜男が通ってくる。村人が大榎を伐ったところ、切り口から血が流れた。運ぼうとしても微動だにしなかったが、少女が歌うと自ら動き出して目的地に着いた。この日から若者の姿が見えなくなった。
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テング
1955年 東京都
五百年ぐらい昔、村の若者が憧れる美しい一人娘お里に、弁天島の主の天狗も恋心を持っていた。娘が武士と恋仲になったのを怒った天狗が大水を起こして武士を流してしまうと、お里は尼になった。お里は弁天様に霊泉を授けられ、女人の病を治し、弁天様の化身と言われた。
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ヤシャガイケ,ダイジャ
2002年 滋賀県,岐阜県,福井県
越前の北の方に伝わる話。美濃国安八太夫の娘お里が身につけていた針の鉄分のため大蛇は病気になったのでお里は実家へ返される。これを聞いた越前の長者は越前側に水を流してもらいたいため娘を後妻として夜叉ケ池に嫁入りさせた。これを知ったお里は怒って夜叉ケ池で大喧嘩が起こったが、長者は男を雇ってお里を弓で射殺してしまった。
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ダイジャ,リュウグウ
1987年 和歌山県
釣りをしていた若者が美しい女につれられて立派な御殿に行った。若者は女と情交を重ね、帰りに鮎をもらった。こんな日が続いたが、ある日女は若者を帰さなくなった。若者の身を案じた家族が探しに行くと、滝壺の中で大蛇に巻かれた若者を見つけた。一同は若者を救う術がないとあきらめて帰った。
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ササヤキバシ
1967年 福島県
夜中になると橋の上でぼそぼそささやく声がするが、行ってみると誰もいないのでささやき橋といわれる。昔この橋をかけようとして、大きな杉の木を切ったが一夜で切り口がふさがってしまう。やっとのことで切り倒して運ぼうとしても動かない。占い師の言うとおり、木の精と通じた婦人を連れてきて木に別れをささやかせると動いたという。
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アカシャグマ
1939年 香川県
若者を雇うものの、毎日遊ばせておくだけで、若者は不審がっていた。ある日村人が死ぬと、その墓を掘り返して、その屍を若者に背負わせて山へ行き、その屍を餌にしてアカシャグマを射たという。
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ボウコ
1975年 新潟県
海で死んだ者の亡霊を亡魂、ボウコという。風に逆らって走る舟で人が乗っていないのに話声がするという説や、火の玉を乗せた舟で通りすぎて消えるという説、頭が丸く大きく手は人間という説、カッパという説、髪の長い死者という説などがある。
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オニ,ウシオニ
1992年 山口県
夫がいない間、妻のもとに18・9の若者が毎夜通ってきた。夫が帰ってきたので、妻は夫に告げた。夫が弓矢でやって来た若者を射ると、若者は血を流して逃げていった。翌朝血の跡をたどると、鬼ヶ城の麓で死んでいたので埋めた。その後、村人に災いをなすので、牛鬼神と名づけて祀ったら、祟りはなくなった。
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オオスギ
1967年 福島県
小針の南に大杉の跡がある。この大杉の枝は朝は西郷にかかり、夕は東南の郷の障りとなっていた。このため上様に訴えこの杉を切ることになった。大勢の人足で切ろうとしたが、切りくずが毎夜大木の根に取り付いた。ある老人が切りくずを燃やせというのでそうしたら切り倒すことができた。その木を福島城の橋にしようと運ぼうとするが、毎夜、来た道を戻ってしまった。二子塚の守子女に木遣り音頭を取らせると木が軽くなり、橋を掛けることができた。この橋は夜になると人の音がするので渡る人はいない。
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ウミナリ
1933年 台湾
1850年ごろ、大安に寄港した船に若者が雇い入れられた。土地の人々は沖遠く船出することを嫌忌しており、若者を止めたが、若者は船に乗り込んだ。若者は海に出ると日増しに恐怖に襲われ、得体の知れない病気に罹り、ついに死んでしまった。その後、若者の望みどおり死体は大安に帰された。若者を待っていた恋人の女は若者の死をしって狂気となり、海に身を投げた。その波紋が沖に広がっていったとき、沖から恐ろしい海鳴が聞こえてくるようになったという。
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カイブツ,チ,マツ
1990年 山梨県
昔、夜に山の峠の松のところを通った人が怪物に殺され、木の下に埋められた。この話を聞いた村人が翌朝行ってみると、木の幹から血が流れ出ていた。
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タルノキゲン,タケ
2001年
若者と娘が親の反対で結婚できずに心中する。川を隔てて葬られたが、若者の墓に生えた竹が娘の墓に生えた木を抱えて歌を歌った。これが樽の起源であるとされる。
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ヌマノヌシ
1975年 山形県
若者の笛に魅せられた沼の主と名乗る美少女をふりきって京に出た若者が、数年後に最上川を下っていると、舟が止まって動かない。客が手ぬぐいや笠を川に流すと、若者の笠だけが川底に引き入れられた。若者は娘のしわざと悟り、自ら水に入り沼の方に消えた。
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カンノンサマ
1931年 岡山県
若者が数日の間一室に篭って彫刻に没頭していたが、時折誰かと話している声がした。依頼した皆足姫が不思議に思って覗いて見ると彫り上げたばかりの仏像と若者が話をしていた。「あっ」と驚いた声で像は倒れ、若者は怒りの形相を浮かべて去ろうとした。皆足姫は若者を追い、どこの人かと尋ねたが「われには生所も住所もない。大和国の長谷寺が仮住まいである」と言って掻き消すように消え去ったという。若者は観音の化身だったといわれている。
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タノカミ,ヤマノカミ
1977年 山形県
2月17日は山の神が田の神になる日。この日は山に入ってはいけない。女の神で歌が好き。歌を歌うと仕事をしなくなってしまうので、山で歌を歌ってはいけない。
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ジャクネンノメン
1974年 東京都
ある者が茶店で水を飲もうとすると、その茶碗の中に若者の顔が映った。不審に思って水を汲みなおしても、また映った。その夜、部屋に若者が現れたが、不審に思って切りつけ追い回すと若者は消えた。次の夜、若者の使いという3人が現れ、「若者は湯治をしている。16日には恨みを晴らす」と言ったので、ある者は切りかかった。すると3人は消えた。後に再び来ることはなかった。
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ワカモノ,バチキリ
1929年 青森県
赤い鉢巻をした若者が生魚を買っていった。その夜、銭箱をみると、若者が払ったものは全て木の葉になっていた。そういえば若者の裾から白い尾がちらりとみえていたという。これはばちきりだと言った店の主人は、稲荷さんが山から来てくれたとたいそう喜んだ。
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ヘビ
1990年 長野県
萩原の里のくしが下に百姓家があり、美しい三姉妹がいた。末娘はとりわけ美しかったが、そのうちに若い恋人ができた。若者は毎日通ってきたが、家人は彼を見るたびにぞっとするほど冷たい感じを受けた。あるとき、木綿針に糸をつけて若者の袖につけ、後をつけていくと箱だたみの淵につながっていた。若者は箱だたみの主だった。以後若者は通ってこなくなり、娘は身ごもって子供を産んだが皆蛇の子で、産後まもなく娘は死んだ。
類似事例

ゴシンサマ
1980年 新潟県
西山にいる天狗。人が山に入ると、木が切り倒される音がする。
類似事例

オオスギノセイレイ
1967年 福島県
笹木野の里の長者の娘に、毎晩しのんできた武士が、ある夜悲しそうに今夜限りと告げるので、娘は男のはかまのすそに長い糸を縫いつけた。あくる朝人を頼んで探してみると糸は近くの大杉の枝にかかっていた。神おろしをして聞いてみると、大杉の精霊が武士の姿になって娘のもとに通っていたのであった。精霊が今夜限りと告げたのは、福島藩主板倉公が一本の木で居室を作るための材木を探した結果、この笹木野の大杉に目をつけたからであった。大勢の人夫が苦心して切ったが、動かそうとしても次の日にはもとの場所に戻っている。古老が「精霊が通っていた女に音頭をとらせるとよい」と告げ、そのとおりにするとたちまち運び出すことができた。
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