ジガミ,カラスナキ 1984年 新潟県 屋敷内の大きな松には地神がいるということで、年に一度神主にお祓いしてもらっていたが、事情があってその木を伐ってしまったところ、それからはいろいろ悪いことがあり、お祓いも効果がない。また、この木は死に知らせの「カラス鳴き」の木にもなっていたが、ここにはのろいの釘が打ってあった。
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キツネ 1999年 滋賀県 昔、牧のオンバのキツネ谷に村の女達が柴を刈りに行くと、悪い狐がいて騙して困った。そこで小祠を設け、稲荷さんを祭祀すると狐の気が納まったのか、それっきり騙さなくなった。
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ウジガミノキ 1975年 高知県 氏神様の裏の藪にモッコクの木があった。おじいさんが取ってきて植えたら体が悪くなって、木をお宮に返したが死んでしまった。
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スワノカミ 1929年 石川県 三、四十年の間、某家で病人がたえぬので神主に伺うと、諏訪の神のいるモチの樹を伐りとったので、居所がなくなったから祟るのだと言われた。それから改めて松をいくらか植え、毎年お祭りするようになった。
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スシャクサマ,ヘビ 1992年 宮崎県 山の草場に夫婦蛇が住んでいた。草場を焼畑にするのを子が生まれるまで待ってくれと百姓に頼んだが、百姓は雄蛇が留守の隙に草場を焼き、雌蛇は焼け死んだ。雄蛇は生霊になり、馬生木集落を不作にしてた。明治に入って山道で馬が騒いで動かなくなったり大入道がでたりしたので、山道に祠を建てて「すいしゃく様」として祀った所、祟りは消えた。
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ヤマンバ 1974年 高知県 他部落の神社と合祭するのが決まった。山姥の神社の木を切ると鮮血が出た。そして馬が死んだりするなど、種種の祟りがあったので困った。最後には氏子になり、伐採も中止した。
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アツタサマ,ウシ 1968年 愛媛県 農夫が田を鋤いていると、牛が急に立ち止まり、追い立てると跳ね上がってそこを避けようとした。その場所を掘ってみると、神石が出てきたので、小祠を建てて祀った。これを熱田神社という。現在は氏神に合祀してある。
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ヤマノカミ,(オオテング),(コテング) 1956年 東京都 百年経った杉の木を切ったら、山の神(大天狗・小天狗)が住む所が無くなったと怒って、家の人の命を取った。おわびして杉の木を植えて返した。
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ヘビ,タタリ 1986年 長野県 病人やけが人が続くので拝んでもらったところ、蛇の祟りだと言われた。あるとき、草刈りにいって草と一緒に蛇の頭を刈ってしまったことが原因だという。そこで、その蛇の祠を祀ることにした。
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イナリサマ 2001年 青森県 某家では、道路拡張の際に屋敷にあった木を伐採したところ、妻が病気となってしまった。モノシリに尋ねると、その木に鎮まっていた稲荷様が、それが伐採されたことで留まることが出来なくなっているということであった。そこで、石祠を造って祀るようにした。
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テング 1972年 石川県 昭和33年のこと、家の者がよく病気になるので占ってもらったら、天狗の松を切った祟りだった。根株が家の入り口にあり、出入りする度に踏むからだった。そこで小祠を建てて天狗を祀った。
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アラガミサン 1981年 広島県 以前合祀があった時、荒神の杉のもり木を切って家の材にしたところ、父親が病気になり裃を着た太夫のような姿を幻覚で見た。占ったら荒神が祟っていることがわかったので、杉を返して植えたら病気は治った。
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ヘビ 1976年 和歌山県 山の神という桜の木の森があった。この森を切ったら蛇が出た。この木を買って焚いたら病人が続出し、赤子がペロペロと舌を出す癖がついた。蛇が地を這うような音が常に聞こえる。祟りだというので祠を建てて祀った。
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(ヤシキガミ),(タタリ) 1989年 長野県 家の勝手の部屋に祀っていたところ、病人が出たり不幸があったりした。松本のお天狗様に見てもらうと、木が2・3本ある現在の位置に移せと言われたので、その通りにして祠を作ると、病人などの祟りが止んだという。
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ゴステンノウ 1986年 愛媛県 用の山にはスサノウノミコトを祀る牛頭天王神社がある。今の社殿があるところに大きなカシの木があり、それを村の人が切ってお宮を建ててまつったところ、牛頭天王のタタリがあって、生まれた子や若い人が次々に死んだり、神楽を舞う音がするので村人が行ってみると何もないというようなことがおこり、太夫さんにみてもらうと牛頭天王が腹を立てているとわかり、おわびとして小田の深山というところから木をたくさんもってきて植えたところようやく許してもらえたという。
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ゴズテンノウシャノタタリ 1985年 愛媛県 牛頭天王社が三島神社に合祀されたあと、その社地が売りに出された。買い主がすぐに畑にしたら、山から石が転げ落ちたり、死人が出たりした。天王社の祟りとされ、耕作することを止めた。
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オチカミサマ,ヘビノカミ 1956年 福島県 明治初年頃、子供が一人死んだので占ってもらうと、長虫の祟りと出た。卵を呑んだマムシを殺した心当たりがあったので、オチカミ様として祀った。この蛇神を馬鹿にして祠に登ると、体がきかなくなって、降りられなくなる。
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ジヌシサマ 1961年 鳥取県 屋敷の主が移住して、地主様をそのまま放っておいた。引っ越してきた者も別に祀らないでいたら、牛が病気になるのが気になって拝み手に来てもらったら、地主様のせいであるといわれて祀るようになった。
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イナリ,(タタリ) 1989年 長野県 昔、ある家の先代が、災難が続くのに耐えかねて行者に易をみてもらった。すると、所有地の一隅にあるお宮に障りがあり、それが祟っているということだった。調べてみると、小作してもらっている家の稲荷社の祠の屋根に風で倒れた木が覆い被さっていた。それを取り除いて油揚げを持っていき礼拝すると、災難はなくなった。以後、その祠を祀るようになったという。
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ミーサン 1993年 三重県 話者が子どものころ、話者宅には1~2mほどの大きな蛇がよく見かけられた。話者の母が「巳さんのたたりが怖い」と言って、1940年ごろに巳さんの祠を祀ったら、蛇は出てこなくなった。
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