サワリ 1985年 青森県 孫の嫁が5、6年前から家に帰ってこないという人が相談にきたので拝んでみると、その嫁の実家の祖父が妻を追い出し、その妻が怨みを残して死んだため「障り」になっているという。寺へ行って謝らせるとしばらくして嫁は帰ってきた。
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ホトケノウラミ 1985年 青森県 34歳の男性が嫁がほしいが縁がないと相談にきた。拝んでみたら100年ほど前の武士だった先祖が下人を生き埋めにした怨みだということがわかった。謝った(お願いして離れてもらうこと)らほどなく縁談がまとまった。
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イナリサマノウラミ 1985年 青森県 夫婦仲が悪く悩んでいたが、そのうち夫が突然気が狂ったようになり、祈祷師に相談に行った。神木を切ったことと、戦地で息子(夫)を守ってもらったのに祠を粗末にしたことによる稲荷の罪障だという。懺悔して祀りなおすと夫は正気に戻り、夫婦仲もよくなった。
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ユウレイ 1933年 京都府 妹と夫の仲に嫉妬し、自死した先妻が幽霊となって現れ、夫と妹の首を絞めた。
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インネンザイショウ 1985年 青森県 若い頃から三角関係のもつれで大喧嘩したり、今でも息子や嫁との不仲で絶交状態になったりしている女性が相談にきた。拝んでみると、色情のもつれがあって死んでから自分の罪に気づいたその母親の罪障が娘に出ていることがわかった。
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ヌマノヌシ 1928年 福岡県 昔、姑が嫁の虐待に耐えかねて、嫁を憎んで沼に身を投げて死んだ。その怨霊が嫁を取り殺し、沼の主になって道行く人にまで祟るようになった。
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(シュウトトヨメ) 1973年 富山県 姑にいじめられた嫁が、針を盗んだと無実の罪を問われて12月8日に、海に身を投げた。今でも前日から海が荒れる。嫁のある家では針仕事を休んで供養をする。
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(ヒョウイ) 1975年 昔、2人の子を持つ夫が別の女のもとに通い、妬んだ本妻が1人の子を殺した後で自殺した。夫は後悔し、もう1人の子を親類の娘に託して育ててもらう。数日後その娘が夕暮れに道で本妻と出会う。本妻は「こやこや」と呼びとどめ、手厚い養育を感謝し、しばし身体を貸してほしいと言う。恐ろしくなった娘は逃げ帰ったが、その夜に具合が悪くなって寝込む。けれどもその子が泣く毎に抱き上げて、本当は出ないはずの乳をやる。また子をあやす時の声や面影は本妻そっくりだが、子が寝ている時は元の娘に戻るという。仏事をとり行い、子を乳母に育てさせると、娘の病もなくなった。
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イワシ 1978年 香川県 昔とても信心深い嫁さんがいて、柱の穴の中にお守りさんを入れて日々拝んでいた。嫁を憎む姑のお婆はお守りを取ってしまい、代わりに鰯の頭を入れた。知らずに嫁さんが拝み続けると、鰯の頭に後光が差したという。
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(シンダハハオヤ) 1973年 三重県 男の子が3人、女の子が2人いる家に後妻が来た。その後妻は子供たちをいじめ、男の子たちは分家させ、女の子たちは嫁に出した。後妻は糸をかけることを教えなかったので、嫁入り先で困っていると、死んだ母親が出てきてやり方を教えてくれたという。
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イケ,コエ 1936年 岐阜県 姑が嫁に、今日中に田の苗を植えろと命じたがそれを果たせず嫁は田で自殺した。それから何時からか田に水が湧き池になった。天候の変わり目には嫁の泣く声が聞こえるという。
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ジバクレイ 1995年 福島県 長く区長を務めた人が病に倒れ、それを苦にした妻が鉄道自殺したのを皮切りに、町内で入水自殺、首吊り、焼死、水死など立て続けに事件が起こったため何度もお祓いをしてやっと平穏になった。
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テングサマ,スイテングウ 1975年 新潟県 下女が神がかりになったので、祈祷師が祈祷していると、神に対して許しがたい行為をしていたと告げられた。その行為をしていた祈祷師は動けなくなりその晩に帰った。水を飲むと下女は元に戻った。
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ボウレイ 1943年 青森県 2人の娘がボート遊びをしていて転覆し、1人が死んだ。彼女は両親とも博打を打つので苦労していたが、彼女を妬んだ同級生がそれを理由にいじめた。彼女が死んだ頃には、いじめた方も家を出て働いていて、彼女が死んだことさえ知らなかった。しかし、毎晩夢にうなされて、病気のようになって帰郷した。娘を見ていた母親が亡霊に憑かれていると気づいて、死んだ娘の墓に1袋のゴマメを供えたところ、その後亡霊に悩まされることはなくなった。なお、こういう場合、供えるゴマメは、頭のないものは駄目で、供えるときも人に見られたり気づかれたりすると効果がないという。
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シレイ 1970年 高知県 具合が悪いので祈祷師に見てもらうと何かが憑いていた。突然墓場に走り出し先祖の墓の周りを3周回って、仰向けになって倒れた。正気になったのでわけを聞くと、1度も先祖に餅をあげていなかった事に怒っていた先祖が憑いていたのである。
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イヌガミ 1978年 徳島県 祈祷師に拝んでもらうと子の夜泣きが治った。祈祷師が心当たりを尋ねると、先日隣の母親が来て、その子を羨ましそうに見ていたという。祈祷師は、隣の母親は犬神持ちらしい。犬神は生霊で邪気がひどいものだ、と語った。
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ヨメノタタリ 1970年 静岡県 姑が嫁に2反余の田を一日で植えよと命じた。植え終わった嫁はその場で死んでしまった。その後田を植えるものに祟りがあり、その家に死者を出す。
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イヌガミ 1998年 徳島県 2番目の息子が、中学2年の2学期から犬神に憑かれて学校に行かなくなった。気が狂ったように叫んだりするのだが、医学的にはどこも悪くなかった。8年以上経って、祈祷師の力を借り、息子の同級生の母親が自分の子供が勉強のできが悪いため、頭のよい息子を妬んで憑いたとわかった。結局憑きを落とすことはできず、息子は若死にした。
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ヨメノボウレイ,ボウビ 1941年 兵庫県 仲の良い若夫婦を姑が妬み、嫁を池に突き落として殺した。その後、嫁の霊魂によって姑も悩み死んだ。嫁の死んだ池では、度々亡火が目撃されるという。
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オンナ 2000年 埼玉県 武士が川を越えようとしていたら、手で這って歩く女が現れ、川の向こうの家の門に貼ってある祈祷札を剥がしてくれるように頼まれた。武士が女を背負って川を渡り、札をはがすと、女は家の中に入り女の生首をくわえて出てきた。話を聞いてみると、無実の罪で磔にされて殺されたので、恨みを晴らしたということだった。
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