キツネ 1998年 福島県 爺さまが狐を馬鹿にして火を焚いていぶした。そうしたら、その後、婆さまが帰ってこないことがあった。心配していたら、ボロボロになって帰ってきた。氏神様の石の上に泊まってきたという。狐が仕返しをしたのである。
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タヌキ 1993年 埼玉県 1月頃、お爺さんの家に狸が女に化けて囲炉裏に当たらせてもらいに来た。女は股を広げて当たっていたので、お爺さんには狸が化けていることがわかった。そこでお爺さんは焼いた火箸を股のところに突き通した。狸は正体をあらわし、1匹は逃げて、1匹は口に焼け火箸を突き通されて死んだ。2匹で化けていたのだった。
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タヌキ,イキリョウ 1975年 高知県 ある夜、女房の具合が悪くなり、様子がおかしくなった。押さえつけようとも物凄い力ではね返される。問答のなかで、畑仕事で雇っていた者が狸穴へ火を入れたことが原因だと分かる。女房の布団には狸の毛がついていたので、狸の生霊だったのであろう。
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キツネ 1979年 岐阜県 ある家で葬式をしたとき、お線香を上げに夜遅く来た人がいたので、泊めて風呂に入れたら狐だった。
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タヌキ 1932年 高知県 炭焼をしていた話者が夜竃をしていた所、自分の娘が呼びに来た。怪しんで火縄銃を差し付けたら、逃げて行った。また別の日、隣の男が来て「お前の女房が病気だから帰ってくれ」という。怪しんだ紺蔵が男を竃の前で待たせて観察していると、男は居眠りを始め、耳も口もすっかり狸の相を現してしまった。そこで燃える炭を叩き付けると狸は逃げ、翌朝、焼け爛れた大狸が谷川に浮いていた。
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タヌキ 1973年 岩手県 昔、ある人が山仕事で火を焚いていたら、狸が化けた女が来て火に当たった。狸は気持ちがよくなって正体を現してしまい、殺された。
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ボウレイノタタリ 1991年 盆の迎え日に祖霊を迎えにいかないでいると、たたりで火事になった。けんかをしているところにこっそり祖霊が帰ってきて、腹を立てて蛇に変身して尻尾で囲炉裏の火を払い、くずに中に入れたのだという。
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タヌキ 1987年 徳島県 火事になった養子の親の家に行くため、狸がよく出るという山を歩いていた。他に狐や山犬(おおかみ)もいた。提灯のローソクは狸があっという間に取ってしまう。獣が寄らぬようにお堂で火をたいていると、狸がだましにやって来る。近所の女の人に似た声が聞こえ、笑い声もした。道を進もうとすると、杖が滑ってなかなか進まない。
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キツネ 1985年 山形県 法事の帰りに土産を持って帰っている人が狐に化かされた。その人は山の真中の薪が積んであるその上で寝ていて、目を覚まして下りてあばら骨を折ったという。
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タヌキ,ヒ 1975年 愛知県 夜、ある人が手ぬぐいをした嫁が火を焚いている様子を見た。火がぼーっと見えるので、翌朝そこへ行ってみたが火の気はない。狸が火を点すのだという。
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サル 1978年 石川県 ある老人が働きに行っている間に、猿が蓑や笠を着て化け、家に先に帰ってしまった。老人が家に帰ると猿がいた。猿に化かされると、猿は葬式が嫌いなので、葬式の着物を着て、灯籠を持って泣き真似をすると、猿は抜けていったという。
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タヌキ 1981年 和歌山県 炭焼き小屋に泊まっていると、狸が女に化けて笑っていた。翌晩は男と女に化けた狸たちが来て、芝居をした。それに見とれていたら、炭窯がだめになってしまった。
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キツネ 1966年 秋田県 山伏が手倉の久保山村瑞山を通りかかると、久八の家の土手に古狐が寝ていたので、法螺貝で驚かした。歩いていると急に暗くなり、ダミダシ(葬列)が来た。やりすごそうと黒松に登ると、松の木の下で死人を焼き始めた。下を見ると亡者が棺から出てきて松の木に登ってくる。手が届くかと思ったとき、松の枝が折れて地面に落ちた。山伏が気付くと土手で寝こけており、持っていた食物は狐に食い荒らされていた。狐の仕返しだった。
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キツネ 1944年 福井県 ある男が死に、棺に入れて通夜をしていた。すると死者が呼ばったり、鍋で煮ている豆を知らぬ間に食べてしまったりした。狐が憑いたということである。
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キツネ 1989年 長野県 ある人が飯田の方へ行ったとき、昼寝していた狐に石を投げたら当たった。狐は痛そうな泣き声を上げて山の方へ逃げた。帰路、狐の寝ていたところに来るとにわかに薄暗くなり、日が暮れた。困ったと思っていると、向こうから弔い行列が来る。怖くなって道端の木に登ると、木の回りを回って、根元に棺を置いて火を焚いて帰っていった。棺が焼け落ちると中から死人が出てきて、木を上ってきた。その人がてっぺんまで上ると枝が折れて落ちた。悲鳴を上げると、辺りは元通り明るく、その人は土手の下に落ちていた。
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タヌキツキ,オバサン 1959年 あるおばさんに狸が取り付き、四足で這ったり、奇怪な事をしゃべったり、したりした。そ女の人を畳の上から土間へ引き落すと狸は振り落とされたという。
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キツネ 1973年 岩手県 猟師が火を焚いていたら、女が来て火のそばで寝た。火が女の着物に燃え移り、狐の正体がばれた。
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キツネ 1976年 山形県 ある山伏が道で眠っている狐を法螺貝で驚かせると、狐は逃げていった。しばらく進むと、ざらぶ(葬列)が見え、怖くなった山伏は杉の木に登った。ざらぶは杉の木の下で止まり、棺を根元に下ろして去った。棺から音がしたと思うと、中から白衣の死人が出てきた。山伏は逃げようとしたが、枝が折れて落ちた。意識を取り戻すと、杉の木も棺もなかった。
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キツネ 1988年 茨城県 1人暮らしのお爺さんが家に帰ると、死んだはずのお婆さんが囲炉裏端に座って股を広げ、字を書いて話をしていた。驚いて近所に助けを求め、近所の人が覗き込むと狐が飛び出してきた。狐が2匹折り重なって化けていて、下の狐の口が股座に見えていた。
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タヌキ 1974年 東京都 明和九年、目黒行人坂の火事のあった晩、ある人が市谷左内坂で女が泣いているのを見つけた。火事で焼け出されたと言うので、家に連れて帰り、ごちそうをふるまった。いつのまにか居眠りをしてしまい、目覚めると、女も居眠りをしていたが、口元に毛が見え、よく見ると古狸となっていた。大睾丸を広げて火にあぶっていたので、撃ち殺そうとしたが、狸は飛び逃げた。
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