ヤナギノキ,バケヤナギ 1982年 新潟県 村人に化け柳と呼ばれる大きな柳の木があって、伐ろうとしたら赤い血が出たのでやめたという。
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カイブツ,チ,マツ 1990年 山梨県 昔、夜に山の峠の松のところを通った人が怪物に殺され、木の下に埋められた。この話を聞いた村人が翌朝行ってみると、木の幹から血が流れ出ていた。
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カイブツ 1967年 福島県 諏訪の森には昔化け物が住んでおり、たびたび付近の田畑を荒らしたが、村の某がこの怪物に出会い、刀で真っ二つにした。某はその場で死んだが森も2つに分かれた。その後切り離された各々の森はだんだん遠く離れた。そして、両方の山上には同じ石碑が1つずつ建っているという。
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タカラバケモノ,ヒトツメノバケモノ 1976年 新潟県 話者の家の下の坂で昔、夜になると一つ目の化け物が「しょっしょっしょっぶんぶくちゃがまの毛が生えた」と言いながら坂を登っていた。あほうの男の子が退治に行き、取り押さえたらカナガメになった。その男の子は金持になった。
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キツネ 1954年 神奈川県 大下の爺様が釣りに行き、山道で昼寝する狐の頭の先をとんとんと叩いて通った。するとあたりが真っ暗になり、近くの家の宿を借りたが、ずっと先に行って寝てくれ言われたので先へ行くと、本宿の池に落ちたという。また、昼寝する狐を嚇して畑を打っていると、遠くから葬式が来て棺をおいていった。木に登って見ていると、棺から化け物が出て来たという。
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ノビアガリ 1978年 愛媛県 土居のアカハゲという所の大木に人が花を見ようと行くと、化け物がいた。顔はつるつるで、始めは奇妙な丸い大石のような物で手と足はあるようでない。それを見つめるとだんだん細長く大きくなり、見上げれば見上げるほど大きくなる。誰言うとなくノビアガリといって恐れた。
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キツネ 1998年 奈良県 男方の取水口を見に行った時、狐が化けた化け物が現れた。強気な男だったので、化け物を殴ったら、化け物は逃げていった。その後、狐が馬に乗ってやってきた。男は木が強かったが、跳んで逃げた。
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バケネコ,キツネ 1981年 東京都 モリヤの池にはハヤがたくさんおり、毎日釣り人でにぎわっていた。ある日、子供3人が魚釣りに行って帰るとき、どこからともなく「おいてけ」という声がした。子供たちは怖くなり釣った魚をほうって逃げた。そこでおじいさんが確かめにいくと、はたして帰る時に声がした。あたりを見回すと林の中に娘がいた。狐だと思い打ち殺したら、化け猫だった。
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ツルベオロシ 1992年 福井県 村外れに大きな木が二本あって、つるべおろしという化け物が出て夜道を通る人に問答を仕掛ける。負けると食われるが、ある男が問答に勝ったので以後でなくなった。
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アズキアライ 1990年 長野県 昔、細田と赤松の村境のホッキョザワ(法教沢)に、アズキアライの化け物がでた。夜になるとザクザクと不思議な音がするという。子供はそこへ近づいてはならなかった。
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ノガマ 1985年 愛媛県 ノガマは四国一円に伝承される妖怪で、刃物で切ったような大怪我をすると「ノガマに切られた」などと言う。松山地方では、石垣や大石の影にノガマがいるので近寄るなと言う。ノガマにやられると、冷気を帯びた風が吹き冷たいと感じ、足元が急に痛くなり鋭利な刃物で切られ、血が吹き出す。
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ウスギヌヤマノヨウカイ 1956年 宮城県 上沼村の東北部北上川の近くに薄衣山という岡があり、そこは村の墓地で人家はなく、老松が茂って昼も薄暗いような場所で、得体のしれない妖怪が出て人々を怯えさせていた。この山の南方の弥勒寺村(中田町)に、剣道の心得のある豪胆な米三という若者がおり、化け物退治を決意した。病臥している妻を理由に家人が引き止めるのも聞かずに出かけ、松の大木にのぼって見張っていると、使いの者が「妻が命を落とした」「出棺だ」と迎えに来た。米三はそれを怪しみ、もし本当だとしても、どんなことがあっても退治するまでは家に帰るまいと決心したので我慢して帰らなかった。暫くすると我が家の方向から弥勒寺の方へ妻の葬儀と思われる提灯の行列が見えた。妻の亡霊とおぼしき白いものが飛んできて、恨み言を言い足元に手をかけるばかりになったとき斬り払うとギャッという叫び声がして、ドドッと転がり落ちる響きがした。朝になって降りてみると夥しい血溜りがあり、血痕が北上川まで続いていた。家の妻は生きており、それ以後怪異はとまったという。
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サトリ 1960年 福島県 昔爺様が山小屋で火に当たっていると、得体の知れない化け物がやって来た。爺さんの心の中を見透かすさとりの化け物だった。柴を折ったときにはねて化け物に当たると化け物はおびえたという。
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キツネ 1988年 茨城県 昔、ある人が寒中に川原の石の上で服を脱いで流木を抱えて死んでいた。狐に化かされて、家に帰ったと思わされたらしい。
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ノーツチ 1981年 和歌山県 虎ヶ峰にはノーツチという化け物がいて、長さ1尺(60㎝)、太さ5尺(150㎝)の蛇で、人や動物が来ると上のほうから転がってきて吸い付いて血を吸う。
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オトボウナマズ 1982年 群馬県 おとさんという人が麦刈りに行ったら、ナマズが化けて「オトボウ、オトボウ」と言って抱きつき、追いかけてきた。清水川にはナマズの化けたのがいる。
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キツネ 1971年 岐阜県 ある人が桑摘みに行って道に迷い、仕方なく道端で藤を切ってまた桑摘みをしていた。そういうときは狐は足もとにいて化かしているという。
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キ 1941年 愛媛県 昔、庄屋の家を建てるために、村人が山の大木を切ろうとしたが、一日で切りきれなかった。そして、翌日、その木は無傷だった。かろうじて切り終わったら、今度は重くて動かせなかったが、ヒマヒヲンナが来てくれて簡単に引けた。しかし、この木で建たれた家は直ぐ燃えてしまい焼けた。この木は北向きの神山のものだったという。
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キツネ 1973年 岩手県 1900年頃のこと。ある人が貰い風呂に行った帰りに狐に化かされて、魚を取られた。そのときにあげた叫び声を聞いて聞きつけた村人に助けられたが、周囲には狐の足跡が点々と残っていたという。
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タヌキ,ハッチョウノダダボウ 1990年 福島県 八町の宮にダダ坊という化け物がいて子供を食うので、盲目の中井坊に退治を頼んだ。中井坊はすり鉢をかぶり山鍬と才槌を持ってお宮に行き、化け物に殴りっこをしようと持ちかけてすり鉢を殴らせ、自分は鍬と槌で叩いた。化け物は血を流して逃げていった。翌朝村人と一緒に追うと、お宮の欅の洞穴に何十年も経った毛の薄くなった大きな古狸がいたので、殺して狸汁にした。化け物も出なくなった。
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