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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ジョウドキツネ,キツネ
1933年 秋田県
秋田の仙北郡では、葬式を出した日の晩に仏降ろし(巫女降ろし)が行われる。巫女が仏壇に向かって精神統一「神寄せ」になった時、誰かが故意か偶然に巫女のそばに刃物を置くと、巫女は仏がかりの状態になれない。それを「浄土狐が降りない」といい、刃物を置いたり悪戯をすると仏を媒介する狐が嫌がる為である。

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カミヨセ,ホトケオロシ,エチコオロシ
1933年 秋田県
秋田の仙北郡では、葬式を出した日の晩に仏降ろし(巫女降ろし)が行われる。巫女は仏壇に向かって跪座し、左掌の中から下方へ擦り始めた。同時に口の中で何やら唸り始めた。その精神統一の状態が「神寄せ」である。
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ノロイ,ジュフ
1933年 秋田県
秋田の仙北郡のある家で仏降ろしがあった。都合でいつもの巫女ではなく櫻田村の巫女が仏の言葉を語るべく「神寄せ」に臨んだ。しかし仏がどうしても憤慨して降りてこないらしく、巫女は誰かが悪戯をしているに違いないという。四方をよく調べたら座布団の下に呪いの文句が記された呪符が隠してあった。
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ヨコツチノセイレイ,ヨコツチノレイ,ヨコヅチオロシ
1933年 秋田県
「横槌降ろし」という事がある。3人目の死人が続くことを嫌って2度目の死者の棺の中に犠牲の意味で紙を貼って人の顔を描いた横槌(藁を打つ道具)を入れて埋葬する。巫女の仏降ろしの時に横槌の(精)霊が降りてきて、我は桑の木だが心ならずも削られ横槌にされたと身の不幸を語ることがある。
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サンバイダ
1940年 秋田県
秋田県仙北郡地方に伝わる話。新仏に供えたものは一切口にせずサンバイダ(サンバ板)という角型の盆のようなものに入れ、屋敷内に設置する。人に生まれればその人についた三羽の烏が死んだときにやって来て供物を食べ散らかすが、来ないと不吉だといって、和尚にお経をあげてもらうという。
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マヨケ
1940年 秋田県
秋田県仙北郡地方に伝わる話。死人は仏壇の前に立てた逆さ屏風の内に、男なら左・女なら右向きで寝かせ、顔に白い布をかけておく。このマヨケをしなければ、猫の魔が死者に取り憑いて踊りだすことがあるという。
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ワカ,スギ
1956年 宮城県
社殿の杉の木を切ることも葉を拾うことも禁じられている。あるとき杉の木が倒れそうになったので、仙台のワカ(巫女)に神さまを降ろすと「こっちでするから、そのままにしておけ」といわれた。
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ホトケ
1933年 秋田県
葬式の夜行う仏降ろしで、仏が降りない場合がある。その理由のひとつに亡くなって水を供えた降りてきてほしい仏ではなくて、それ以外の仏が降りたがって、押し分けてくる場合がある。その時は出席している遺族やお客にどうするのか尋ねて判断するのだが、大抵はまずその仏の言葉も聴いてやることにする。
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キツネ,(ゾクシン)
1939年 和歌山県
履物を昼におろすと狐にだまされる。葬式のとき午後におろすからだともいう。
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キツネ
1955年 山形県
カンノー氏という神主が狐落としをした。畳を裏返して扇を立てかけ、祈祷が終わること弓矢を射、小刀で留めをさす。狐は台所の北の戸から出て行く。
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キツネ
1999年 宮崎県
ある秋の日、永友法印という修験が、昼寝をしていた狐を法螺貝で脅した。そのまま行くと突然日が暮れる。おかしいと思って松の木に腰を下ろすと、葬列がやってきた。法印は松の木に登ってやりすごそうとしたが、葬列は松の根元に棺を埋めた。すると埋めたばかりの棺から幽霊が出てきて、法印のほうに登ってくる。つかまれそうになり、もはやこれまでと高い松の木から飛び降りると、1mくらいしかなく、いまだ真昼であった。けっして生き物をいじめてはいけない、と法印は話した。
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ワカ,ミコ
1967年 福島県
口寄せ巫女で、神をおろすのはみこ、仏をおろすのはわかというが、そうとばかりはいえないようである。
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キツネ
1977年 福島県
塩峯峠で、ある若者が女性によって御殿に招かれた。女は山ほどご馳走を出して、「明日来るときはお守りを捨ててきてくれ」と言った。その時若者を呼び止める人がいて、行くなと忠告し、襟首に大きな縫い針をさしてくれた。翌日若者は女のところでお守りを捨てた。すると女は悲鳴を上げた。夜明けに血の跡をたどっていくと、縫い針で口が裂けた女狐が死んでいた。若者を呼び止めた老人はつんぼ神様だった。
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キツネツキ,タヌキツキ
1963年 福島県
埋平では狐に憑かれたとか狸に憑かれたとかいう。狐は利口で離れる方法を知っているが、狸は馬鹿で離れずに苦しむ。そして、狐は爪の間から入り皮膚の下を動くのが見え、朝起きたときに毛が落ちている。伏見稲荷の掛物をかけたり、巻物を揚げたりするとあやまって出て行くが、お稲荷様という赤衣の祈禱師を呼んで追い出してもらうこともある。狐は中馬鹿な人を選んで憑く。稲荷にいたずらしたり、狐とぶつかった人は憑かれている。ただからかわれている人もいるが、その時は竹駒稲荷のお札をかかげてあやまる。
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キツネ,イナリサマ
1988年 茨城県
狐は殺してはいけない。稲荷様のお使いだから祟る。狐の祟りで家が潰れることもある。
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キツネ
1955年 岡山県
ある家に後妻に来た女が狐憑きになった。話してもいないことを知っていて全く不思議だった。後に杵築に連れていって拝んでもらったら落ちたという。
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(ホトケオロシ),(シリョウ)
2000年 香川県
民間の口寄せ巫女が依頼者の求めに応じて死者の霊を呼び出し、その心境を死者に代わって口語ることを仏おろしという。拝む人はホウニンサンとか御祈祷師と呼ぶ。御幣をぶら下げて家の中を浄め、位牌には御幣をつけたサカキを立てる。錫杖のようなものを振って拝むと、「水が欲しい」という。言い終わると、がっくりと肩を落としてまた拝む。
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キツネツキ
1935年 秋田県
狐憑きを落とすのは、法華宗の寺僧やノリキ(祈祷師)に頼むが、だいたいの作法は憑いた人間を仏壇の前に据え、祈祷師は団扇太鼓を鳴らして読経する。すると大抵の患者は狐のような形相をして逃げ出そうとする。それを捕まえて「まだ離れぬか」と責め付け、経巻で身体を叩いたり殴ったりする。そして離れると誓った時は炊いた小豆飯を小舟に載せて燈明をつけ、夜の十時過ぎに川に流すという。
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(ゾクシン),シニン
1933年 栃木県
葬式の時、死人の傍に刃物を置いておかないと、死人が躍り出るという。
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ミコ
1956年 宮城県
春秋の彼岸会、盆会や死者の忌日に家族や親類縁者などが巫女を囲んで、幽界からの死者の言葉を聴き、また聴きたい事柄について、巫女を通じて託宣を受ける。巫女は神懸り状態に入るために舞踏や呪文、呪具などを用いる。
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キツネ
1964年 福島県
狐憑きは水を嫌うので、無理に入れると狐が離れる。昔は法印に落してもらっていた。狐憑きは稲荷の鳥居をくぐってはいけない。
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