テング 1993年 福井県 大きな岩石があり、ここの天狗がいると恐れられていた。ある日この近くで三左衛門という人が炭を焼き始めた。天狗が現れ「ここはわしの庭だから、すぐ帰れ。笛を吹き、太鼓が鳴ったら下山しろ」という。無視していると数日後に天狗が現れ「もう一度合図するので、帰れ」という。風が強くなり、雨も降り出したので下山した。あまりの大嵐となり、三左衛門の家は倒れた。
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アカイカオノハナノタカイオトコ,テング 1980年 岐阜県 神明神社から三軒ほど下の家が火事になったことがあった。その家の前に赤い顔で鼻の高い男がいたので、天狗が火をつけたのだろうと言われたという。
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テングサン 1983年 山梨県 天狗さんという人は急にいなくなって立派な成年になって帰ってきた人だ。その天狗さんが駄賃つけに馬を引いていって、須走の食堂でお金を持っていなくて貸しておいてもらいたいといったが、食堂のお婆さんに怒られた。そこで、外に出て天に向かってお金を貸してくれといったら、天からお金が降ってきたので、お婆さんはびっくりしてお金を取れなかった。
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オグラノヤマノカミ 1964年 群馬県 お天狗さんは山の神の眷属。天狗は火事が好きなので、人家のみえないところに祀る。
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テング,アカイキモノヲキタハナノタカイヒト 1958年 岐阜県 昭和30年頃の事。ある家が火事になったとき、子供が「赤い着物を着た鼻の高い人が来て火を焚けと言った」と言った。それが天狗だろうということになった。
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テングサマ,コウジン,テング 1950年 群馬県 天狗さまは山の荒神であるので人家の近くに祀ると祟る。
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テング 1933年 長野県 ある日、婆が山で薪をとっていたら、天狗が現れ手紙を頼まれた。天狗の言うとおり目を瞑ると、体が浮き上がるようになり、目を開けると別の天狗がいた。手紙を渡してから同じようにして戻った。手紙を渡したお礼に天狗は村の火事から婆の家を守ってくれた。
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テング 1936年 福井県 いい手の筋をした久左衛門という男のところへ、天狗が手の筋を借りにきた。天狗は、貸しに来たお礼に、豆1粒を置いていった。ある年、大火事が起こって近隣は燃えたが、久左衛門の家だけは燃えなかった。
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テングノオヤシキ 1972年 岐阜県 ある人が、炭焼きのために山に入った。木の葉で固まっているような球があったので、棒でつついてみた。すると急に辺りが暗くなり、雷雨になってその日は帰れなかった。翌日に家に帰ったが、病気になってしまった。祈祷してもらったところ、天狗のお屋敷をつついたと言われたので、呪文で治してもらったという。
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テング(ゾクシン) 1964年 群馬県 天狗は火事が好きなので、人家の見えないところに祀る。
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オテングサマ 1954年 栃木県 トリノコ山のお宮の大木を切りかけた樵が、その日の夕食後「お天狗様ごめんなさい」とくり返し、炉に頭をぶつけて死んでしまった。天狗の宿り木を切った祟り。
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テンジンサン 1983年 香川県 ある時、宮田家の人が病気になった。治らないので行者に拝んでもらったところ、天神さんがお堂を建てる催促に来ているという。お堂を建てて祀ったらすぐに病気が治った。この天神さんはお堂が火事のとき、飛び出して三角寺の松にひっかかっていた。
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テング 1919年 京都府 下鴨神社の前の舟岡という小山で天狗の集会がある。その火は近くの民家に必ず火を借りに来るという。天狗は白いひげの生えた老人で、御礼として自筆で「火用心」と書いた額をくれたという。
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テングサマ 1938年 福島県 天狗様の祠にある木の切り株に登って「天狗天狗さらわばさらえ」と大声を張り上げた帰り道、グイグイ後ろに引かれた。振り返ると鎌が1、2間先に落ちていたので拾った。家に帰るとまた鎌が無くなっていた。数日して、木の上数間のところに鎌がかかっていた。天狗の仕業であるという。
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テング 1936年 福井県 彦作が夜に町から帰る途中、天狗がやってきて一服するために火を乞うた。彦作がカドイシで火をつけてやると、天狗はうまそうに一服した。天狗がカドイシを欲しがったのであげると、彦作は天狗に見込まれ、神通自在になった。
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テング 1969年 埼玉県 精神異常者の男が枯れた天狗の松を切り割って薪にしていたが、天狗の仕返しがあったとは聞かない。しかし、男は天狗を恐れなかったが亡くなり、家も潰れて屋敷跡だけが残っている。
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テング,カミサマノキ 1988年 富山県 家を建てるときに屋敷にあった木をきったら、それに神様(天狗様)がいて、それ以来その神様がいたずらして子供をヤクセ(意味不詳)にした。
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テング 1933年 長野県 百年余り昔、婆が夕食の仕度をしていたら、勝手口に大男が立っていた。大男に手紙を出してくれるように頼まれ、目を瞑って開けたら霧ケ峰に来ていた。そこには天狗が大勢いた。天狗に城下が火事になっているが、手紙の御礼に守ってくれることを約束され婆が急いで戻ると婆の家がある上町だけ焼け残った。
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テング 1972年 石川県 天狗にさらわれて33年目に帰ってきた男がいる。その男が一番忙しかったのが、天狗に飛騨の高山の町を焼けと命じられたときだった。粗末に扱われた穢れた火を火種にして高山の町を焼いたのだという。
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(ゼンヲカシテクレルバショ),テング 1978年 石川県 貧しいものが法事をしたくてもできないときに明神壁に行くと膳を貸してくれた。「どうぞお願いします」と言って帰ると、家に膳があった。ある時、ある家が借り、そこから一組もう一件が借りて一組足らなくなったときから貸してくれなくなった。天狗が金持ちの家からこっそり借りていたが、それ以来見張りが厳しくなったからだという。
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