イケノヌシ 1985年 新潟県 蒲生の池の主が野々見の池の主に嫁を貰いに行って断られたのを恨みに思い、3年奉公して刀を借り、野々見の主を斬り殺した。そのとき血が千曲川になり、野々見の主の骨は川を流れて浦田のホカサに着いた。蒲生の主は怖くなってツナミの七つ釜に逃げ、蒲生の池は水を抜かれて田になったが、「女がアカガネ(銅)の鍬で三日うなえば元の池に戻る」という。
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ダイジャ 1985年 新潟県 野々見池の大蛇と池尻の池の大蛇が斬り合いをして、池尻の大蛇が負け渋海川が血で染まった。それから池尻の池は水を抜かれて田になったという。
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イケノヌシ 1985年 新潟県 野々見の池の主と池尻の池の主が嫁入りを断った件から争いになり、池尻の主が負けて川が血で染まった。それから池尻の池は水を抜かれて田になったが、「アカ(銅)の鍬で三日うなえば元の池に戻して見せる」という人がいる。
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ダイジャ 1985年 新潟県 野々見池の大蛇と鼻ヶ池の大蛇が斬り合いをして、渋海川が血で染まった。野々見の大蛇がそのとき使ったという刀を伝える家があったが、売ってしまって今はないという。
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ヘビ 1982年 東京都 明治のはじめ頃、草刈に行って蛇にからまれた人がいた。どうしてもほぐれないので、口で蛇を食い切ったら、蛇はみるみるうちに大蛇になって、そこへのたうちまわって、その血が3日3晩流れたあとがザンボリ川である。
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メッコヌマノカイ 1956年 宮城県 沼のほとりに身を隠していた平氏の残党の従僕で茂右衛門という弓の名人が,沼に大魚が2尾泳いでいるのを見つけ,そのうちの1尾を射た。矢はその目を貫いていた。その夜彼の夢にもう片方の大鮒が現れ,「私達はこの沼の主の夫婦鮒だが今日夫があなたの矢で殺され,生き長らえる望みも無くなった。あなたの殺生が恨めしい」といって消えたので茂右衛門は後悔したが,翌朝未明ふらふらと沼のほとりに歩いていった。岸辺には2尺余りの雌鮒が片目を潰して死んでいた。数日後村の人が沼のほとりで片目を刺されて死んでいる茂右衛門を発見したが,その手には大きな片目の魚を握っていた。彼の目を刺したものはわからなかった。それ以後沼の鮒は皆片目となり,それを捕る者もいなくなった。その沼を「メッコ沼」というようになった。
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イケノヌシ 1985年 新潟県 野々見の池の主と池尻の池の主が争いをして、池尻の主が負け、池尻の池は水を抜かれて田になった。池尻のお不動様のお宮の滝がその池尻の池の水のはけ口だってところで、そこには鍋が3つも4つもあるが、池尻の池の主はいつもその鍋の中にいたのだという。
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ヘビ 1985年 新潟県 蒲生池の姫を嫁に欲しいと言ったが、仲人が追い返されてきたので怒って相手を皆殺してしまった。蛇切丸の名刀を借りて相手と戦った。
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リュウ 1975年 山形県 最上川に注ぐ角川は、昔最上川にすんでいた巨大な龍が白山大権現の怒りに触れ角を折られてしまい、その角が流れたというので角川というのだともいい、傷ついた龍の血が流れたので「血の川」と呼んだのが「つのかわ」になったともいう。
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ヘビ,イケノヌシ 1929年 東京都 ある日、農家の小僧が井ノ頭辨天池の近くにある雑木林で草を刈っていると、小さい蛇が小僧の手指を噛もうとしたので、鎌で蛇の首の辺りを傷つけた。それから間もなく池の水面を覗くと、いつもは冷たく澄んでいる水が一面血に染まっていた。実は先に傷つけた蛇はこの池の主であった。
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サカナ 1974年 福島県 出羽国の柳津にある虚空蔵の池に多くの魚がいた。それを蒲生下野守が見て毒を入れて殺させた。ここは古くから殺生禁断の地だったので周囲は諫めたが聞かなかった。するとその日から14日間にわたって大地震がとまらず、山は崩れて洞になり、河は埋もれて陸となり、あらゆる建物は倒壊して多くの人々が死んだ。ほどなく蒲生下野殿家は滅びたという。
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ニンギョ,イケノヌシ 1985年 新潟県 蒲生の池の主はお庚申様の仲間だといい、人魚の肉をふるまったという。それを食べて長生きした女の人がいる。
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クビキリダ 1985年 茨城県 昔、日照り続きで大変困った時に、隣の人が水を盗ったと言って争いになり、持って居た鎌で相手の首を切って殺してしまった。その後その田は祟りで、災が起きると言うことが言われて、荒れ果て、水が溜って池のようになっていた。
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ニンギョ,イケノヌシ 1978年 滋賀県 琵琶湖の主である大きな鯉と投身自殺した女の間に生れた人魚が蒲生川に住んでいた。この人魚は、醍醐天皇に憑いて病気にしたために退治のための祈祷が行われ、苦しみのあまり暴れて竜巻を起こし巨岩に身を投げて死んだ。この人魚のミイラは蒲生町の願成寺に、人魚を弔うためにつくられた人魚塚は日野町小野にある。
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カタメノサカナ,カジカ 1936年 秋田県 西明寺村八津観音のそばに堂の澤という渓流がある。そこに鰍がいたが、その奥にある鉱山の坑道がつぶれたときにながれた坑夫の血で目が潰れて片目になったといわれている。
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オオミズチ 1976年 岡山県 仁徳天皇の67年、川嶋河に大虬が現れ、近付く人は皆毒にあたって死んだ。そこで力の強い県守が、3つの瓢箪を河に投げ入れ、この瓢箪が沈んだら汝を殺さないが、沈まなかったら殺すと言った。虬は鹿に化して瓢箪を沈めようとしたができなかった。県守は剣を抜いて水に入り虬を斬った。淵底に潜んでいた虬も悉く斬ったら、河の水がたちまち変じた。故にその水を号して県守の淵という。
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ウナギ 1967年 茨城県 6つの噴井のうち、野々井には大鰻が住んでいる。百姓が殺すと、その血は3日3晩霞ヶ浦に流れ、この百姓は大病を患った。
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ヌマ,ウマノクビ,コガネノクラ 1956年 宮城県 飛騨守が戦いに敗れて逃げる途中、湿地から清水が湧き出て沼と化し足跡を隠した。飛騨守は愛馬を刺して沼の主となるよう言い、追手を逃れた。それから3年に1度この沼から馬の首と黄金の鞍が浮かび上がる。それを見た者は3年のうちに死ぬ。
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コイ,イケノヌシ 1928年 新潟県 池の主の鯉が三太郎という男の釣り針にかかり、右の目を傷つけ、怒って大暴風雨を起こし、三太郎を殺した。この池の魚は今でも片目のものが多い。
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ダイジャ,オキクノミズ,クマ,サル,ライジン,タタリ 1914年 岩手県 ある時、猟の名人が孕んだ猿を殺した。やがて産まれた子供は熊の手足に猿の顔の奇形児だった。4度目に玉のような娘が生まれ、菊と名付けて寵愛したが、21になったある日、昔殺した五郎沼の大蛇の生まれ変わりであることがわかった。娘は明玉を渡し、飢渇の際は舐めればよいといって飛び去って行ったが、雷神の怒りに触れ、北上川で殺された。この時の洪水をお菊の水と呼ぶ。
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